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点滴、その後鼻から管
動脈硬化の手術を受けた75歳・義父のことで悩んでいます。2月上旬に手術をし、腹から太ももにかけてを切りました。 全身麻酔で行った手術は成功に終わり、このまま回復に向かうかと思っていたのですが、気力も何もかもが失われ、抜け殻のような状態になってしまいました。食事制限はなく、何を食べても良いという状態なのに全く食べる事をしません。水分もほとんど摂りません。トイレは、個室なので近くにあり何とか自分で行っています(たくさんの失敗もありますが)。 医者からは精神的なもの、後は本人次第、食べることができるようになれば退院できる、と言われているのですが、義父に全くそのような気配がなく困っています。 今までは点滴をうけていました。しかし、今度からは鼻から管を通して栄養を与える、という方法をとるらしく家族みなショックをうけています。勝手な素人判断でしかありませんが、鼻から管・・・と聞くと、もう回復せずにこのまま呆けて症状は悪化する一方・・のような気がしてしまいます。それをする前に精神的なものだけが原因なら、何か他に方法がないのかと考えるのですが、医療の知識ゼロの自分達には心配ばかりでこれ以上考える術がありません。来週、医者と直接話をする予定です。いろんな説明があるかと思いますが、まずその前に少しでも知識をもって聞けたら、積極的に医者に質問や意見ができるかと思い、どうかみなさんのお力をお貸しいただけたらと思って投稿いたしました。 ちなみに手術前の義父はスポーツマンで、最近ではゲートボールに励んでいました。大学時代は駅伝で有名な選手だったんです。いつもチームのリーダー的存在で、宴会隊長!なんて呼ばれていた程明るい性格でした。なぜ一度の手術でこんなにも弱くなってしまうなんて・・・。
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医療関係者です。 お父様の回復が思わしくないようで、ご家族も大変だろうと思います。 今はまだ、食事をとる意欲そのものが少ないようで、これからのリハビリも含め、根気よくつきあっていく必要があるのかな、と思います。 点滴で栄養を補給されていた様ですが、基本的には点滴での栄養補給には限界があります。腕の血管から入れている様でしたら、水分とせいぜい500kcal(1日あたり)くらいしか補給出来ませんので、口からまったく食物が取れないのであれば、10日位が限度です。 鎖骨下の太い血管から栄養を入れる方法もありますが、こちらは成人に必要な栄養量である2000kcal以上を入れる事も出来ますが、基本的には消化管が使えない場合(胃や腸の手術をした直後など)に適応となります。 いずれにせよ、点滴という方法の場合体に針を刺して行いますので、その部分からの感染の危険性が高くなります。また、血液中に直接栄養成分を入れますので、どうしても体への負担が増えてしまいます。 近年の研究では、腸を使わないと免疫力が低下し、感染症にかかりやすくなる事も分かってきました。 胃ではもともと外からの食べ物に多少の菌がついていても、胃酸で菌を殺しますので、血管と外がつながっている状態(点滴の針の部分です)よりはるかに菌に対する抵抗力は強くなります。 腸は1ヶ月も使わないでいると退化してきます、そうすると今後食べようという意欲がわいて来た時にも、食べても吸収が出来なくなり、食べられなくなってしまうのです。また、長期にわたって使わない事で筋力も低下し、飲み込む事が出来なくなってきます。 2月上旬に手術をされ、消化機能に異常がない(何を食べてもいいという事はそういう事かと思います)とのことですので、この時期に消化管をつかう方法への切り替えは、敗血症等の危険性を減らし、今後また口からものを食べる為には医療判断としては適切なものではないかと思います。 鼻からチューブというと、抵抗を示される方が多いのですが、欧米では点滴を長期にわたって行う事のほうがよっぽど危険も高く、他に方法のない場合の最後の手段として考えられています。もともとみんな口から食べているのですから、胃腸を使う方が自然なんですよ。 おそらくお父様は手術を受けたことで、自分の体力の低下を感じ、ショックから意欲をなくされてしまったのかもしれませんね。また、十分な栄養が取れていなかったようだと、力が出ないのかもしれません。おなかがすいている状態だったら、意欲なんて出ませんよね。 もし、飲み込む力に問題がない様でしたら、(心配でしたら医師や理学療法士が調べてくれると思います)、お父様がお好きだったものでゼリーのようなものを作ってあげるといいかもしれません。 NHKで放送していた『食べて治す』という番組では、同じ様な状態の患者さんでやせ細ってしまった方に、チューブで栄養を入れ、飲み込む訓練をしながら、好きなものをゼリーにする事で少しずつ食べてもらう様栄養士さんが努力されていました。そのときは、ぬか漬けが好きだった方の様で、すりおろしてゼリーを作っていました。ゼリー状にすればいいだけなので、決して甘いゼリーだけではないんですよ。 でも多くの病院では、人手不足でこうした事を出来る施設はないのが現状ですから、ご家族が用意するほかないと思いますが、ご家族が治療に参加出来る方法としてはいいかもしれません。 看病は大変かと思いますが、皆さんで協力しながらお父様を支えてあげてくださいね。ご回復をお祈りしています。
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- satsuma_1981
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看護師をしています。私が勤める病院では割とご高齢の方が多く、鼻からチューブ(経管栄養)を入れている方もいらっしゃいます。またそれが限界に達したとき(食べ物が飲み込めないなどの理由がある場合)は胃に直接経皮的に穴を開けチューブを入れ(胃ろう)経管栄養として摂取される方もいらっしゃいます。病状は安定していて在宅に移行するために用いられることがあります。 これは推測なのですが、お父様は足を切断れたことに大変精神的ショックを受けているため、食欲がないのではないでしょうか?もともとゲートボールをやってらしたということなので、切断によって「もうできないだろう」などと。私たちが普通に生活しているのに、突然足がなくなったらとても不便だし、ショックは隠せませんよね。少し大雑把な例えで申し訳ありませんが、そのために食欲がわかないとしたら、これは 医療者側ももちろん援助しますが、お父様にとっては家族の支えが一番だと思うのです。やはりそれだけ家族の方も努力しなければいけないこともありますが。 医療者側として必要なことは自宅に戻りまたゲートボールやもちろん普通の生活が支障なくできるように、リハビリ、精神的援助をすることでしょう。病院という環境にいる限り、刺激がなく痴呆になってしまう可能性も高いのです。そのためには「食べる」という行動も自宅に帰るため、痴呆にならないための第一歩でもあるのです。病院側は何もしてくれないという家族の方もいらっしゃいますが、やはり家族なしには難しいのです。もし可能なら車椅子で散歩するなど病院生活にメリハリをつけること、また食べ物はご本人のお好きなもので、のど越しのよいものがいいかと思います。まだ70代でしたらどんどん元気になる気がしますので、大変でしょうが、まず自分ができることで今お父様にやって差し上げたいことやってあげましょう。医療の専門家じゃなくても、家族の暖かい気持ちがお父様を元気づけると思います。
- KAAZ
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点滴での栄養法を長期おこなうと、腎臓や肝臓に負担がかかってくるので、「腸から吸収する自然な方法(経腸栄養法)に戻す」 という事です。 ただ、義父様の場合、お食事を摂って下さらないので、N-Gチューブ(経鼻経管栄養)を使う必要なあるのですね。これは別に特別な事ではなく、食後その都度外してしまっても構いませんし(入れるのに少しコツが要ります)、口から充分ゴハンを食べられるようになれば使う必要がなくなり、使用しなくてすむようになります。 どちらかというと前述のように、点滴のほうがずっと特別な栄養法です。つまり経管経腸栄養に移行する事は「よくなっている」と捉えていただいて構いません。 ただ、身体に自信があったからこそのギャップというか、オペを受ける状況になった事実にショックを受けたり、動脈硬化の原因となった可能性も高い飲酒機会(宴会等)についての後悔だったり…メンタルな部分のケアが重要です。 「そんなことない。大丈夫だから。。」といった感じの励ましの言葉はかえって状況を悪化させ易いので要注意!です。一緒になって悩んだり後悔してあげてください。 参考までに以前摂食に関する質問に回答した際のURLを載せておきます。 先ずは口に入れやすいものから徐々に摂食訓練を開始してみて下さい。とりあえず「歯磨きだけ」からでも構いません。 以上、何らかの参考にして頂ければ幸いです。
お礼
こちらの状況をよく理解していただけているようでとても嬉しいです!すべて、大変参考になりました。本当にどうもありがとうございました。
- yayu168
- ベストアンサー率37% (30/79)
「医者からは精神的なもの、後は本人次第」との事の本人次第というのはちょっときついと思います。 考えられる病名はここでは申しませんが、そこまで食が進まないというのは病的と考えるのが一般的でしょう。 ちゃんと精神科の医者に見てもらうべきだと思います。
お礼
別の科(精神科)の受診ですか・・・、入院している安心感からか全く頭にありませんでした!ありがとうございました。参考にさせていただきます。
お礼
とても詳しく、またわかりやすく教えていただきありがとうございます。これから家族が何をしていったら良いのか、全くわからなかったものが見えてきました。ここまで親身に答えていただき本当に嬉しいです!