エアコンの先行配管のことを隠蔽配管といいます。そのメリットは
1.配管が見えない。
2.配管の長さが15m(器具によります)まで対応するので、庭や玄関脇や2階やベランダなど室外機を置きたくない場所でも、見えにくい、邪魔にならない位置への設置が可能。
3.室内機の位置も外部に面していない壁にも設置可能なため、風向きを考えて位置を決定できる。
4.できあがった壁に設置する場合、穴明け時に壁の中の構造材(在来なら筋違、鉄骨ならブーレス、2×4なら構造用合板など)を傷つけたり、切断してしまうことも考えられるが、隠蔽の場合は避けて配管できる。
5.できあがった壁に設置する場合、穴明け時に壁の中の断熱材を巻き込んで荒らしてしまう恐れがあるが、隠蔽の場合は配管と断熱材を正確に施工が可能。
6.外壁に穴を開けないで済む。
4.5.を避けるために建築時に穴だけ明けてもらえば良いのですが、器具によっては配管が室内にも露出する場合も考えられます。
デメリットは
1.家電量販店などではなく設備工事店に依頼したほうが安心なため、その場合、販売量の関係から器具の割引率が悪い。買い替え時も同様。
2.配管工事の費用も高い。買い替え時も同様。
3.配管自体の耐久性はあるが、エアコンの規格が変わった場合はその管が使える保障はない。(事実、10年位前フロンが変わり、それ以前の配管は現在のものより強度が低く、使用する場合は保証してもらえません。)
4.壁の中に配管があり、見えないため、釘やビスをむやみに打つと配管を傷つけたり、穴を明けてしまうことも考えられる。
などです。
どちらを選択するかは、エアコンの室外機や室内機の位置がどちらに適しているかを1台1台検討してみてください。そして、隠蔽に適している場所のみ採用してはいかがでしょうか。そして、後からつける場合は穴あけ可能な位置を事前に建築業者に聞いておいたほうが良いと思われます。
ただ、建築の工法や隠蔽配管の仕方により、上記には当てはまらない場合も多いと思いますのでもう一度、建築業者と打ち合わせを行ったほうが良いと思います。