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肝ガンの「リンパ球自己免疫療法」
73歳の母親の肝ガンが再発し、先日カテーテルによる抗ガン剤注入と肝動脈塞栓術を行いました。 以前2回のガン治療はラジオ波焼灼をしたのですが、今回のガンの位置は横隔膜に近いところで位置的にラジオ波やエタノール療法は難しいという事で、上記の治療にとどまりました。 しかし、抗ガン剤と肝動脈塞栓術だと完全にガンを抑えたとは思えないので、再発予防と延命のために「リンパ球自己免疫療法」などという(病院によって少し呼称は異なるようですが)自分の血液を採取、2~3週間かけてリンパ球を培養し、再び自分の体内に戻すという、この療法を試みようかと思います。 そこで、どなたかこの「リンパ球…」療法についてご存知の方がいらっしゃいましたら、何でも結構ですので教えていただきたいのですが。どうぞよろしくお願い致します。
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ガンに対する「免疫を高める」ということを考える場合、下記の二つに分けて認識する必要があります。 ■一つは、能動免疫と言われるもので「リンパ球など体の免疫に対して、正常細胞とガン細胞の識別する力(ガンを敵として認識する力)をつけること」です。「樹状細胞に対してガン抗原情報を認識させること」とも言えます。 ■もう一つは、受動免疫と言われるもので「ガンと戦うリンパ球などの増殖と活性化させる」です。「CTL(=細胞傷害性Tリンパ球)の誘導」とも言えます。 前者に役立つものはハスミワクチンや樹状細胞ワクチンです。後者に役立つものは、上記のリンパ球療法(LAK療法)の他に丸山ワクチン(=アンサー20)、キノコ類から抽出した機能性食品や漢方薬などです。役割が異なりますので上記の両方を組み合わせるのがよいと言われています。 ご質問のリンパ球療法は、ご存知かとは思いますが「患者自身の血液約15を採取し、この血液からリンパ球と血清に分離します。得られたリンパ球に増殖因子(IL-2)を加えて二週間培養して増殖かつ活性化させます。これを患者に数回に分けて投与し、ガン細胞と戦う戦力を養う」というものです。 他の受動免疫療法と比べた場合、「即効性」が期待できるのが特色です。副作用としては多少の発熱がある場合があるようです。「ガンを敵として認識する力」とは異なる点に注意したいところです。 他に「他人の血液から作ったリンパ球を患者に投入することでそれらを敵として戦おうとすることから患者自身の免疫力が上がる」という原理のものもあるという話しを読んだ記憶があります。ですが、不確かです。 また、先週、私が記入させて頂いた下記の ANo.3 も参考下さい。 http://okweb.jp/kotaeru.php3?qid=1113897 また、樹状細胞ワクチンに関しては、下記も信頼性が高いと思います。 http://www.j-immunother.com/main.html
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- Jimmy2
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下に回答させて頂いた Jimmy2 です。必要を感じ補足させて頂きます。 一般的に樹状細胞ワクチン(通称、DCワクチン)を受けるには「手術時に少なくとも1g以上の腫瘍が摘出でき、無菌に採取された腫瘍から必要量の細胞が取得出来ること」が条件となってしまいます。珠光会(聖ヶ丘病院を含む)で行われている従来の樹状細胞ワクチンのやり方(DCAT)は「患者さんから取り出した血液から白血球を取り出し、それをサイトカインという活性物質の下で樹状細胞を分化させます。これと平行して同じく取り出したリンパ球も培養活性化させます。この分化させた樹状細胞に上記手術で取り出した腫瘍細胞のガン抗原を試験管の中で取り込ませることでガンを敵として認知させます。これらの二つを混合します。樹状細胞がリンパ球に敵が誰であるかを認知させます。また、樹状細胞とリンパ球とは互いに機能を高めあう性質をもってます。これを患者さんに1~2週間おきに4回(1クール)に分けて注射します。」というものです。この方法ですと、リンパ球療法を兼ねているように思われます。この方法による症例の治療成績は珠光会の免疫懇談会発行の「ニューズレター」に記載があります。ステージ4の末期の方の症例が多いのですが、効果は高いと思います。尚、ここでの費用は1クール50~60万円と聞いてますが確認下さい。 しかし、下記ANo.1に記載したURLの「先週、私が記入させて頂いた別の方への回答」の中にも書かせて頂きましたが、手術で腫瘤を取り出せない場合であっても、体の中に腫瘤がある場合には、効果的な方法が開発され既に行われ始めました(詳しくはそちらのURLを参照下さい)。こちらも今までの適用例では効果が高いと聞いてます。実例の効果の割合やお母様のケースの効果の可能性に関しては直接確認下さい。質問者さんのお母さんの場合、当面、手術をする状況ではなさそうなのでここに補足させて頂きました。 また、上記の樹状細胞ワクチンのどちらの方法も適用とならない場合には、能動免疫療法(ガンを敵として認識する力)としては「ハスミワクチンの中の自家ワクチン」を使用し、それと受動免疫療法として「リンパ球療法」と組み合わせることも検討されては如何でしょうか。その場合、前述の別のURLに記載させて頂きましたが、今年の7月から使用され始めました新しいアジュバント(=スーパーマグリナーゼ)の使用も検討されたらと思います。アジュバント(adjuvant)は元来「助ける」との意味で「免疫学で用いられる場合は、抗原と混合または組み合わせることで抗体産生の増大、免疫応答の増強を起こす物質の総称」であり、免疫療法においてはとても重要な役割を果たすようです。
お礼
Jimmy2様、再度ご回答有難うございます。 2つの異なる免疫療法を行う事によって、相乗効果を高めるのですね。しかしながら、母の場合、年齢的にも肝臓の予備能力的にも腫瘍の切除は不可能だと思うので、一般的な樹状細胞ワクチンのやり方は無理だと思われます。従ってハスミワクチンなどとリンパ球免疫療法の組み合わせなどが考えられますね。 今日かかりつけの医院に「リンパ球免疫療法」の資料を一読してもらい意見を聞かせてもらう予定です。こういった治療に対しては批判的なお医者さんも多いので少し心配ですが…。 でも、病院での治療には手詰まり感があったので、色々な可能性がまだあるという事をお教えいただいたのは幸運でした。本当に感謝致します。
補足
この治療に対しての、かかりつけのお医者さんの反応は今ひとつでした。「どうしてもというならば…」という感じでした。以前、医者をしている従兄弟にもファックスを送ったところ、否定的な答えが返って来ました。やはりお医者さんは否定的な人が多いのでしょうか?こちらとしてはワラをもつかみたい気分なのに、がっかりです。でもあきらめずもう少しリサーチしてみます。回答下さったJimmy2さま、take_takeさま本当に有り難うございました。
- take-take
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下の回答と少し重なりますが... いわゆる免疫療法というのにはいろいろありますが、今回のリンパ球ーーに関して言うと、 (1)樹上細胞(DCs):敵を認識して、やっつけてくれるリンパ球(CTL、マクロファージ)を活性化する。これ自体はガンをやっつけませんが、戦闘部隊を動員してくれます。 治療の際には樹上細胞を試験管の中で増やし、さらにガンを敵と認識させてから体の中へ戻します。この樹上細胞が体内のリンパ球を活性化してがんをやっつけてくれます。 (2)リンパ球...特にT cell。一般的にはT cellのみでは敵を認識して攻撃してくれません。敵だという情報を与えてくれる仲間(樹上細胞など)によって活性化されると敵(ガンやウイルスなど)をやっつけてくれます。 治療の際にはこのリンパ球を試験管の中で増やして、さらに敵を認識・活性化させて(攻撃できる状態にしてから)体へ戻します。 どちらかだけ、あるいは両方の組み合わせが可能です。採血は血液を全部採るのではなく、リンパ球成分のみを分離してとるのが一般的です。 動物実験ではいい結果が出ますが、まだ克服しなければならない課題があり、実際の人への治療方法としては確立されていません。効果のでやすい腫瘍(ガン)とそうでないもの、その中でも効果のある人とそうでない人がいます。(あたりまえですが) 免疫療法に対して否定的なように聞こえるかもしれませんが、そのような意味ではありませんので...。あくまでも客観的に述べただけです。 大まかな概念を頭に入れ、主治医の先生に詳しくお聞きください。また、その施設での免疫療法による治療経験・成績などを聞くのもよいのではないでしょうか。
お礼
take-take様、とても分かりやすくご説明くださり、感謝致します >大まかな概念を頭に入れ、主治医の先生に詳しくお聞きください。 全くその通りだと思います。治療を始めるにあたって、CT画像や現在の肝臓の状態をクリニックに提出する事になると思いますので、主治医の先生のご理解が必要になってくると思います。主治医の先生と相談しながら、前向きに検討していきたいと思います。
お礼
Jimmy2様、ご回答有難うございます。とても参考になりました。 上記治療を行っている、自宅から通院可能な2つのクリニックから資料をとりよせました。「樹状細胞ワクチン」と「リンパ球療法」の両者を組み合わせるのか、単独での治療なのか…などなど、一度医院を訪ねて話を聞いてみようかと思っています。