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自分がレンタルしたものを解析して開示する場合の営業秘密に関する疑問
- Aさんから秘密保持契約を結んでレンタルしたものを解析し、結果を第三者に開示したいが、Aさんに通知せずに勝手に開示したいと考えている。解析結果は不正競争防止法上、Aさんの営業秘密とみなされるのか、それとも自分が生み出した新しい情報とみなされるのか疑問がある。
- 営業秘密に該当する場合は第三者への無断の開示はできないと思われるが、Aさんの許可がなくても開示したいと考えている。
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状況がまだ完全にはわかっていないので確定的な答えはできませんが、と前置きしておいて・・・ ・今回の解析対象物はハードウェア(物体のサンプル) ・解析結果は相手方は保持していない ・正当に入手した というところを前提にすれば、不正競争には該当しないように思われます。 問題となる不正競争防止法の条文は2条1項4号から9号ですが、まず「正当に入手した」ということから4号ないし6号は消えます。また9号はあとから知った場合なのであてはまりません。8号も不正開示により受け取った側の規定なのでこれもあてはまりません、 ということで該当の可能性があるのは7号ですが、これには「営業秘密を保有する事業者(以下「保有者」という。)からその営業秘密を示された場合において」と書かれてあります。 したがって、もし本当にAさんが解析の結果を保有していない(今までに解析などしたことがない?組成を知らない?)というのならば、そもそもAさんの営業秘密には該当しないことになります。 以上が結論ですが、この結論もいろいろな推測・前提条件のもとになりたっています。実際の判断についてはくれぐれもご慎重に。
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- InfiniteLoop
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具体的な状況がわからないのでなんともいえないように思われます。 たとえばオブジェクトコードを受け取ってそれを解析してソースコードを得たとした場合、それはおそらくAさんの営業秘密に該当すると思います(もちろん不正競争防止法における要件、たとえば秘密として保管されていたこと、などを満たす必要があります)。 他方、たとえはある機械を受け取って、その性能テストをした結果得られた性能に関するデータを開示する場合には、データ自体は営業秘密に該当する可能性は低いように思います(兵器など、特殊な機械は性能自体が営業秘密に該当する場合もありえると思いますが)。 結局、不正競争防止法における問題点を気にするのであれば、秘密保持契約の内容にかかわらず、その解析結果に含まれる情報が不正競争防止法上の要件(秘密として管理されている生産方法、販売方法その他の事業活動に有用な技術上又は営業上の情報であって、公然と知られていないもの)を満たすかどうかを吟味することになると思います。 あと、「解析結果については契約上の縛りはないと判断し」とありますがこれについてどの程度の確証を持たれているのか(例えば弁護士さんに聞いてみたのか)、こちらでは分かりませんので、気をつけてください。 Aさんに「開示してもいいですか?」と問い合わせるのが一番のようにはおもいますが・・・。
お礼
ありがとうございます。 ちなみに今回の解析対象物はソフトウェアでなくハードウェア(物体のサンプル)です。 サンプル自体は相手方の秘密情報であることに疑いはないのですが、その解析結果は相手方は保持していません。当方が解析し、当方のみが持っているデータです。従ってそれが「相手方の秘密情報」に該当するのか、判断に迷っています。 つまり ★正当に入手した相手方の秘密情報を利用して取得したデータは、相手方の秘密情報にあたるのか について、知りたいと考えています。 不正競争防止法上の営業秘密の要件は、InfiniteLoop様が仰るとおり >不正競争防止法上の要件(秘密として管理されている生産方法、販売方法その他の事業活動に有用な技術上又は営業上の情報であって、公然と知られていないもの)を満たすかどうか しかないのですが、このうち秘密管理性について該当するか、判断に迷っていたためお聞きした次第です。(そもそもその解析データを相手方は持っていないわけですから) 具体的に吟味する方法は、ケース毎に判断するしかなく、参考になる判例等はないのでしょうか? ご存知の方おられましたら、引き続きアドバイス戴きたくお願い致します。 なお、解析結果については契約上の縛りはないと判断し」については、確証をもっているという前提で進めて下さい。
- jyamamoto
- ベストアンサー率39% (1723/4318)
締結した「秘密保持契約」に抵触するかどうかは、契約の中味とあなたがしようとしていることをもっと具体的に知らなければ、この質問に対して的確な答えは誰も出せないでと思います。 ただ感じたこととして・・・、 あなたがこういう質問を発するということは,解析結果の開示行為がAさんにとって望ましいことではなく、Aさんに対して幾ばくかの後ろめたさをあなたが感じているからではないかと推測します。 一般論として、「秘密保持契約」まで結ぶのであれば、Aさんとしてはそう言ったリスクを回避したい意志で結んでいるのでしょうから、契約上はやってはならない事項として縛りをかけているのではないでしょうか。そんな気がします。
補足
ありがとうございます。 説明不足でしたが、契約上は、解析結果の開示行為を縛るような文言はありません。あくまで「Aさんから開示されたものは他社に開示しない」とあるだけです。 解析結果については契約上の縛りはないと判断し、だとすると問題は、あとは法律に触れるかどうかだけなのです。 そこで、不正競争防止法上の「営業秘密」に(開示されたものだけでなく)その解析結果まで含まれるかをお聞きしたかったという次第です。 引き続き皆さんのご意見をお待ちします。
お礼
条文一つ一つを検討して戴き、ありがとうございます。 大変よくわかりました。 「不正競争防止法に該当しない可能性は高いが、ややグレーである」との結論だと理解しました。 やはり、後々のことを考えると相手方に許諾を取る必要がありそうですね。