2進小数の 0.abcdef を考えます(a~fは0か1です)
これを10進数にする際は
2^-1*a+2^-2*b+2^-3*c+2^-4*d+2^-5*e+2^-6*f
を10進で計算します。
上記式を2倍すると(10進小数を2倍するのと同じ意味)
2^0*a+2^-1*b+2^-2*c+2^-3*d+2^-4*e+2^-5*f
となり、2^0は1ですから
1*a+2^-1*b+2^-2*c+2^-3*d+2^-4*e+2^-5*f
という式になります。
つまり、1回2倍すると、整数部に「a」が「0か1」として現れます。
「a」が得られたら、式から「1*a+」を取り除き
2^-1*b+2^-2*c+2^-3*d+2^-4*e+2^-5*f
の式にします。
これは「2倍した後の小数部だけ残して計算し続ける」と同じ意味です。
残った小数部をまた2倍すると、つまり
2^0*b+2^-1*c+2^-2*d+2^-3*e+2^-4*f
を計算すると、整数部に「b」が現れます。
同様に2倍、2倍と繰り返すと2進数での「a」「b」「c」「d」「e」「f」が1桁づつ得られます。
「f」が得られた段階で、小数部が無くなります。つまり、小数が0になります。
これと同じ事を「10進数の小数に対して行う」と、同じように「2進数のa、b、c、d、e、f、……が得られる」のです。
まったく同じ事が、10進数でも出来ます。
10進数の小数「0.12345」を10倍すると「1.2345」になり、整数部に最初の数字「1」が現れます。
次に「0.2345」を10倍すると「2.345」になり、整数部に次の「2」が現れます。
これを繰り返すと「3」「4」「5」が順に得られ「5」が得られた時点で小数部が0になります。
同様の事が他の進数でも成り立ちます。
3倍すれば3進数になりますし、4倍すれば4進数、5倍すれば5進数になり、2倍すれば2進数になるのです。16倍すれば16進数にできます。