他のかたの回答中にもあるように、残念ながら、弦楽器というもののチューニングはどのようにしても安定しておらず、刻々狂っていってしまうものです。
したがって、個人練習時、バンドでのスタジオ練習時、そしてライブ演奏時等の全ての場合について、できるならば1曲弾くごとにでもチューニングを行いたいということになってきます。(ライブ時等でも、曲の合間にできるかぎりチューニングを行うことが基本となります。)
弦の状態や、ナットやブリッジサドルの状態、演奏に使うテクニックの種類、そして環境条件(温度/湿度)等が要因となって、チューニングの狂いは生じるわけですが、チューニングをある程度狂わないようにする器具は、色々とあります。
フロイドローズ方式という名前で有名な、ロック式と言われるアームユニットが最も代表的なものですが、これはもともと、アーム(トレモロアーム⇒ブリッジについている金属アーム(棒)を押し下げたり引き上げたりすることによって、音の高さを連続的に上下させて、独特の効果音を出すもの)を使った場合にたいへんチューニングが狂いやすいということを改善するために作られたものです。
通常のチューニングを行った後に、ナット部分にあるストッパーを締めることによって弦を完全にロック(固定)してしまうことと、ブリッジ部における独自の設計によって、弦のたるみ等のチューニングへの影響を最小にできるようにされているものです。
この他にも、アーム使用時にチューニングが狂いにくくするための色々な部品等が販売されておりますが、フロイドローズが狂いを防ぐという点では、やはり最強になります。一回ロックしてしまえば、いくらアームを使っても、またチョーキング等を行っても、基本的にはチューニングは狂いません。(正常にロックしてあれば、ペグが回ってしまってもだいじょうぶです。)
また、もちろん、これらはアームを使用しない通常の演奏時におけるチューニングの安定にも効果があります。(これを使うには、基本的には、このユニットが搭載されているギターを最初から買うか、または、ギターの改造ということで、ブリッジとナットを交換することが必要になります。ただし、音質が通常のブリッジよりも悪くなるので、この使用を避ける人も多いのが事実ではありますが)
ただし、これを使ってチューニングが狂わないのは、演奏する場所の温度/湿度が一定という条件の下でのこととなります。これにおいては、確かに、金属である弦が、温度で伸び縮みすることもあるのですが、最も温度/湿度の影響を受けるのはネックです。ネックは木材で出来ておりますので、温度や湿度の変化でネックの反りがすぐに変わり、これによって弦の張る力も変化し、結果としてチューニングが狂ってくることになります。
厳密に言うと、ネックを手で握ることによって、手からの体温によってもネックの反りは変化するくらいですので、いくら弦をロックしていても、室温等の異なる場所に移動すれば、アッという間にチューニングは狂います。(⇒このようなことで、ロック式の場合、弦をロックするのは、新しい場所に行ってから、初めてロックするということが基本になります。)
当然、ロック式でないギターもこれは同様ですので、いずれのタイプであっても、温度/湿度の影響によるネックの反りによって発生するチューニングの狂いは避けることができないもので、これの対策はマメにチューニングする以外にはないことになります。(もちろん、各部の調整等によっても、狂いは小さくできるわけではありますが)
ということで、弦楽器というものは、”絶えずチューニングを行う必要がある”という宿命を背負っているわけですが、これに関係して、演奏する側において最終的に最も重要なことは、”チューニングが狂ったら、すぐに気が付けるようになること”ということになります。
このためには、いわゆる”絶対音感”に近い意味での、音の高さを感じる能力を鍛えていく必要があると言えるでしょう。
最初はチューナーを使ってのチューニングということでokなわけですが、ある程度慣れたら、まずはチューナーを使わずに、自分の感覚のみでチューニングにトライしてみるというようなことも行うようにすると良いです。ある程度、自分の感覚のみでチューニングしてみて、その上でチューナーを使って、確認/仕上げを行うようにすれば、短期間でより正確な音感を身につけることも可能となります。
お礼
エレキギターのことです。すみません(^_^; 無理なのですか、わかりました。 ということは、物に当てないように注意します。 今まではギターを置く台が無かったので、壁に立てかけたりするたびにずれたような気がしていたんです。 でもギターを置く台を買ってきたのでなんとかなりそうです。わかりやすい回答ありがとうございました。