意味があるような、ないような、別のトラブルの原因になりかねないような、という微妙なテクニックです。
順を追って説明します。
まず「未成年」というのは法的な意味では自立していないため、自分の意志では法的な契約を結ぶ事が出来ないなど、権利に制限がかかっています。
この定義は今現在は20歳未満、2022年4月1日から18歳未満に変更されます。つまり書かれている年齢の18歳と19歳では、今のところは独自に賃貸契約を結ぶ事は出来ません。
よって親権者、つまり親御さんの了解がなければ部屋を借りることそのものが不可能です。これは大前提です。
次に、不動産屋さんや大家さんからは「未婚の同棲」という不安定な関係性のカップルは嫌がられます。別れた時にそのまま退去に繋がる可能性が高いからです。どうせ貸すなら、結婚して安定した夫婦2人の方が都合がいいわです。
さらには未成年の同棲となると、そうした不安定な印象がより強くなりますから、家賃などが高くなるとか、そもそも部屋を貸すことを拒否される(審査に通らない)という事が考えられます。
こうした事情があるため「借主をどちらかの親にして~」というのは、借りる主体を『未婚のカップル』ではなく『親子と同居人1人』という形にする事で、審査時の悪印象を回避しようというテクニックです。
また大抵の場合は未成年の賃貸契約は親が保証人になるため、親御さんの立場からは実質的なリスクは変わらない、という都合もあります。
とはいえ実態と契約状況が異なっているというのは、本来は合ってはならない事であり、トラブルの元ですから個人的にはあまりオススメできません。また『親子と同居人1人』というのもちょっと奇異な家族構成になりますから、どうせ大家さんにはバレバレで、余計に悪印象をもたれる懸念もあります。
個人的なオススメとしては、実際にはどういう予定であれ「結婚を前提にした同棲です。コロナの関係もあるのでいつとは決めていないのですが、遠からず籍を入れる予定です」と不動産屋に言い切ってしまう事です。
こうしたカップルは普通に居ますし、実質的には夫婦みたいなものですから印象はグッとよくなります。親御さんが保証人になってくれていれば、特別な苦労はしないで済むと思います。