首都圏の産業廃棄物の場合は、何年どころかもっと短いのが現実です。
これは、今まで完全でない処理が行われてきたことが大きな原因で立地する周辺住民の信用が低下しているのが実情です。
また、あまりにもヒステリックな環境省の規制についても現実が追随できない点で大いに問題があります。最終処分場が、焼却施設が立地できないとどうなるかはわかったことです。自分で自分の首を絞めている。
水にせよ、大気にせよ、汚れが限りなくゼロであることは望ましいことですが、交通事故が起こるからといって世の中の車を全部止めたらどうなるのか。と同じ理論ではないでしょうか。
話を元に戻して、限られた処分場を大切に使うためにはできるだけ、埋め立てる廃棄物を少なくすることです。ゼロエミッションなんていいますが、これはゼロに近づけるための努力、ということです。
ごみを減らすには、3R(リユース、リデュース、リサイクル)だそうです。
たとえば、使えるものはもう一回洗ってでも使う、洗っても使えなくんったら原料に戻してもう一回製品を作る、そして最後に燃やしてエネルギーとして利用する。何てことでしょうか。
そして、もはやどうすることもできないものだけを埋め立てる。たとえば、ごみをただ焼くのではなく、熱を回収して発電したり、地域の暖房(昨年、スウェーデンで見学してきましたが。)、また、最終的に出る灰は、そのごみの持っているカロリーで溶融することによって硝子状にすると、汚水は出ない、容量は減る。埋め立てる量が減る。といった具合です。
一方では、処理事業を行う自治体や産業廃棄物処理業者が立派な廃棄物処理をして、長年かかって失ってきた社会における信用を回復して、地域住民の信頼と理解を得ることが大切だと思います。
とにかく、ごみの徹底した再利用、バージン材への信仰を捨てる、レーザープリンターのトナーカートリッジのように反復使用して、割れたりしたら溶かしてもう一度整形して使い、不純物が増えて成型しても強度が出ないようになれば、燃やして熱を回収する。こんな風にすることによって使い捨てのごみを減らす努力をみんなでしていくことが大切ではないでしょうか。
残念ながら、今までにないすぐに有効な方法は見つからないと思います。少しずつ努力するしかありません。
それと、廃棄物処理には、その製品を作るときに匹敵するぐらいのお金がかかり、それを負担するのは消費者の務めだと認識する必要があると思います。