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生物学、医学から考えるLGBTについて
生物学、または医学の観点からご回答願います。 新潮45 2018 10月号にLGBTについて下記の見解が記載されておりました。 「性には生物学的にXXのメスかXYのオスしかない。おしべめしべ以外に レズしべとかゲイしべというのはないのであって、Homo Sapiensも同様だ」 この見解について生物学、または医学の観点からご回答願います。 (4点ありますがご了承願います) Q.1 上記の見解は生物学、医学では正しい見解でしょうか。 もし例外がある場合、それはどういったもので、 人類の何割ぐらい存在するのでしょうか。 Q,2 冒頭の見解が正しいなら、LGBTは本来治療されるべき障害とみなすべきでしょうか (医学がさまざまな障害の治療を研究しているように、LGBTの治療も もっと真剣に研究されるべきなのでしょうか) Q.3 冒頭の見解が正しいなら、同性婚を認める、女子トイレにLGBTの男性が 入ることを認めるといったことに対し生物学者や医者は全員 反対しなければいけないということになるのでしょうか。 また、日本の生物学会、医学界はそのような反対運動を行っているのでしょうか。 Q.4 仮に冒頭の見解が正しいにも関わらずQ,3で述べたような 反対意見や反対運動を生物学会や医学界が行っていないとしたら それはなぜでしょうか。 彼らは非科学的なことが社会的に公認されることを良しとしているのでしょうか。 以上4点について生物学、または医学の観点からご回答願います。
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- eroero4649
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1 ヒトのオスの場合、性染色体は必ずXYです。しかし、メスの場合極めて稀ながらもXY染色体をもつ人がいます。また半陰陽といってオスともメスともいいがたい人も現実に存在します。 南アフリカの女子陸上選手にキャスター・セメンヤという人がいます。もうとてつもなく圧倒的に強い選手で、本人の調子が悪くない限り誰も勝てません。画像検索するとわかりますが、正直「これホンマに女か?」と思うルックスです。 なので彼女の体を検査したところ、子宮と卵巣がなく未熟な精巣があることが判明しました。精巣があるのでそこでテストステロンという男性ホルモンが生産されます。テストステロンは筋肉を活性化させるホルモンなので、彼女の筋量は圧倒的なのです。 しかし「子宮と卵巣がなくて精巣があるから男性であるべきだ」となるかというとそうはなりません。「オスとメスを分ける境界線は何か」というのは専門家の間でも意見が分かれ、線引きができないのです。「キャスター・セメンヤは男子選手であるべきか、それとも女子選手であるべきか」は専門家でさえ結論が出せないのです。 魚介類では、オスとメスを行ったり来たりするものは珍しくありません。ある種の魚では、集団の中でオスが死ぬとその中のメスがオスに変わるそうです。その人選(?)がどのように行われているのかは謎です。 また鳥類や哺乳類では同性愛は珍しいことでもなんでもありません。他の動物たちと言葉が交わせるなら、「なんで人間は同性愛を毛嫌いするの?」といわれるかもしれません。 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%8B%95%E7%89%A9%E3%81%AE%E5%90%8C%E6%80%A7%E6%84%9B ユニークなものでは、なんと死んだオスのマガモに他のマガモが性行為をしたというのも報告されました。つまり「ゲイで死姦」です・笑。この現象を発見した人が偶然研究者であったこともありこの研究者はそれを観察し論文にして、見事にイグノーベル賞を受賞しました(本当)。 また同性愛は一神教において「いけないもの」とされていますが、古来の日本では禁止されるものは一切ありませんでした。ですから戦国武将の間では普通に行われていましたし、江戸時代においても禁止もされていませんでした。徳川家光は本来ゲイだったらしく、乳母である春日局から「お前、将軍なんだから男とばっかりやってないで、子孫を生むために女ともやれ!」と怒られて渋々女ともやっています。あと、東海道中膝栗毛でおなじみの弥二さんと喜多さんは恋人同士です。あの旅行はある種のハネムーンなのです。 安倍応援団を自称する人たちは「日本を古来のあるべき姿に戻す」というようなことをよくいいますが、その古来の日本は同性愛を禁止もしていなければ異常視もしていないのです。いかに安倍応援団が知識もなければ調べもしないバカの集まりなのかがよく分かりますね。 かように、性に関するものは複雑怪奇で「そもそもオスとはなんぞや」「メスとはなんぞや」ということさえ明確に定義できません。昆虫ではおちんちんがオスの体の中にあってまんこがメスの体の外側にあってまんこをちんこの中に入れる種も発見されました。この昆虫の発見もイグノーベル賞を受賞しました。 生物学や遺伝子に関する本の1冊や2冊も読めばこんな話はボロボロ出てくるので、つまり新潮45のあの記事はむしろ無知蒙昧じゃないと書けないものなんですね。知ってて書いていたら差別主義者ですし、知らずに書いていたらただのバカです。 だから、文壇などから新潮社は叩かれたんですよ。ハーバード大学出身の人がトランプ大統領を絶賛するようなものです。 ということですので、2以下の質問への回答は割愛します。「冒頭の見解が正しい」というのはないからです。
- skp026
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最新のジェンダーに関する科学的な情報は 以下でご覧になれます。 性とジェンダー 別冊日経サイエンス http://www.nikkei-science.com/sci_book/bessatu/51228.html 1 最新の科学ではそのようには見られてはいません。 体の遺伝的なジェンダーと、脳のジェンダーは、 必ずしも同じにはならないと報告されています。 人間に限らず、他の脳を持った生き物なら、同様です。 それも体と脳のジェンダーが揃うほうが少なく ほとんどの脳は中間的なジェンダーになるそうです。 科学的には、10種類くらいのジェンダーが提案されています。 更にはその中には、遺伝子的なジェンダーと、体の機能が ととっていないものなどがあり、結構複雑です。 2 冒頭の見解はまちがいなので、その見解での治療はありえないです。 とはいえ、 10種類のジェンダーの中には、体の機能的な問題のものもあるので、 それを整えたほうが、生活しやすいものもあります。 しかし、脳を変えることは現状は技術的にできません。 もし、できたとしても、倫理的に問題となりやすいと思います。 3 冒頭の見解はまちがいなので、そのような対応や考えもまちがいです。 とはいえ、 科学的な見解と、その時々での風俗や文化への対応には、 いつの時代もずれが生じています。 とくに今回の問題は「障害だからとりのぞく」なんてことは不可能なので、 政治や教育などを駆使して、時間をかけて周知することが 現実的と思います。 4 3の内容のように、科学や医学で主張しても限界があります。 事実を正確に文字化することはできても、 社会を変える機能は、学会には無いと思います。 国レベルで誤解を解く必要ですありますが、 選出された議員が誤解したままだったり、 官僚も理解してない場合があったりすると、 改善には時間がかかると思われます。 ※ 衛生面では手洗いがあたりまえになりましたが、 過去では、「手洗いに意味はない」と否定された時代もありました。 最悪の場合、手洗いすすめたら、刑罰をくらう人もいたはずです。 それと同じように、長く時間がかかるものと、私は思います。
お礼
日経サイエンスからこのような特集が出てたんですね!是非とも買ってみます! 科学でジェンダーが10種類も考えられてるとは驚きでした!是非とも日経サイエンスなど読んで勉強させていただきます!
お礼
ありがとうございます。色々と具体例が聞けて大変参考になりました。特に動物の同性愛のことは全く知りませんでした。