チキンラーメンに使われるチキンエキスは、一般の冷凍食品や加工食品などで使われる鶏肉を使った後の骨や鳥足なんかのもう他の料理には使えなくなった部位を安値で回収し、それらをまとめて大鍋で煮出して加熱分解して絞り出した煮汁を精錬したモノですね。ヒヨコをわざわざ殺して使っていたら単価が高くて今みたいな「安くてウマい!チキンラーメン」は販売できません。
また動物園でエサとして消費される小動物は毎日の事ですから、とにかく安く大量に入手できる事が必須となります。ヒヨコもその例外ではありません。普通の入手経路で生きたヒヨコを買い付けていたら、スポンサーに石油王でもいない限り1週間もしないうちに動物園は破産してしまいます。色んな入手経路がありますが、ヒヨコの場合は近隣の畜産農家と契約を結び、そこで商品価値が無いと判断されたヒヨコを一括で安く貰い受け、それをエサ用として使います。
祖父の代から続いた由緒あるベジタリアンの家系でも無い限り、普通に日本で暮らしていて鶏卵(マヨネーズ含む)を食べたことが無い人は居ないかと思いますが。これらの鶏卵を安価で大量に市場に流通させるため、その裏側では毎日何万羽という単位でオスのヒヨコが殺処分されています(卵用にしろ鶏肉用にしろオスは商品価値がほぼゼロ)。エサ用のヒヨコは全てそれらの「要らない子」を再利用したものです。最近はあまり見ませんが、一昔前の縁日で売られていた「カラーヒヨコ」なんかもそういったリサイクル組です。金魚すくいの金魚も同じ穴のムジナですね。
それでも全ての動物園で消費するエサ用としてだけでは処理し切れませんので、毎日毎日、大量のヒヨコが殺処分され産業廃棄物、つまりは "生ゴミ" として捨てられています。
お礼
そうなんですか。まず、チキンラーメンですが、そのパッケージから、ヒヨコが……とてっきり思っておりましたが…… それと、鶏卵の流通システムも思わず「へー」と感心させていただきました。なるほど、なるほどと現代の流通システムの有り様に驚くとともに、生まれてすぐに殺処分されるヒヨコにも、哀れを感じましたが……(小鳥を飼っていますので、鳥類に、つい感情移入してしまって…) ありがとうございました。大変、参考になりました。