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昆虫の名前を教えて下さい。
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No.4です。回答の補足を。 画像の印象から目立つ特徴はその前翅表面に幾重にも刻まれた縦筋です。まずはこれを基本として種類を絞り込んで行きます~と言いつつ実は甲虫類で前翅に縦筋を持つ種類は非常に多く、該当しそうな小型のコガネムシ類に絞ってみても10種以上は有に該当するので決定的な特徴とはなりえません。ですので他の特徴と組み合わせながら最も可能性の高そうな種に絞り込んで行く作業が必要になります。 # スジコガネ、ヒメスジコガネ 質問者が最初に候補として選んだ3種から検討してみます。先ずは前述の「縦筋」に注目して「スジコガネ」或いは「ヒメスジコガネ」の可能性ですが…これは幸いな事に非常に鮮明な画像がありますので1発で判別可能。スジコガネの仲間ではありません。全体的なフォルムや印象は似通って見えると思いますが、決定的なこの種の特徴が欠けているので候補から真っ先に却下。 余りにも初見の印象に残るので勘違いしがちですが、実はスジコガネ種の最も特徴的な外見は前翅表面に浮き出た縦筋の事ではなく、胸部中央部に刃物で切り込みを入れた様な一筋の亀裂の様な縦筋こそがこの種の "スジ" なのです。添付画像の個体にはその様な視認できる筋が無く全体的にフラットです。従って「スジコガネ」と「ヒメスジコガネ」は除外されます。また「スジコガネ」の前翅の縦筋は水でふやけた指みたいな感じの大雑把な感じで、スジと言うよりはシワといった感じなので完全に違うと判断出来ます。あとマニアックな事を言えば「小楯板の形状が違う」ので別種と判断。 次に候補として考えられるのは「アオウスチャコガネ」、「ヒメコガネ」、「セマダラコガネ」、「キスジコガネ」~の4種。この時点で9割方、アオウスチャコガネじゃないかと思い始めてますが。それを確実なモノとするため他候補種との相違点を炙り出して行きます。これらの図鑑等の画像を見比べて見るとまず気付くのは色が違う事。しかしながらこれは「昆虫あるある」で(笑)、同じ種類でも色や模様が全く違う個体が存在するのはよくある事。候補4種共に体色変異が著しいコガネムシ種なので、とりあえず色は無視して形状のみに注目。 # キスジコガネ 図鑑によれば北海道には分布していないとの事。まあ学術的に確定してないだけで、近年に急速に分布を広げているのはよくある事ですが、その分確率は低くなるので候補からは一歩下がります。また全体的に毛深いのが本種の特徴ですが、画像の個体にはあまり体毛が目立っていない様に見えるので候補から一時除外。 # ヒメコガネ 分布は日本全国なので問題無し。また形状もよく似ているのが、前翅表面の縦筋が全体的に浅く少しノッペリとした感じに見えるのが本種の特徴なので、この画像の個体とは印象が異なる。また全体のフォルムが丸っこい印象で、胴体腹部と胸部頭部の境目がはっきりせずにひとまとめになった様な体型だが、これも画像の個体とは印象が異なる。よって候補から除外。 # セマダラコガネ 分布は日本全国なので問題無し。形状もよく似ているので、これはいわゆる体色変異の「黒色型」ではとの推論を立てつつ一時保留。 これで最有力候補は「アオウスチャコガネ」と「セマダラコガネ」の2種に絞り込まれて来た訳ですが。どちらも外見上の特徴が非常に似通ってて市井の好事家如きでは判別が難しい!しかしここで最初に判別材料としては無視していた「色」がカギに。実は添付画像にこの個体の非常に特徴的な部分がハッキリと映し出されています。それは「頭部+前胸背板(胸部)と小楯板の色が一続きで同じ」という事です。 前述のように「アオウスチャコガネ」も「セマダラコガネ」も同じ様に個体間の体色変異の差が大きく、黒や緑などのバリエーションが様々ですが。それでも種類としての一定の法則みたいなモノは確実に存在します。 セマダラコガネの場合は黒色型であっても全身が真っ黒になるか、或いは色の境目がハッキリとせずに濡れた紙に水彩絵の具で滲ませた様にぼんやりと色が変化するのに対し。アオウスチャコガネはこの画像の個体の様に体のパーツ単位でハッキリと色が分かれたセパレート模様になる事が多いのが特徴の1つです(頭部と前胸背板および小楯板は色が混ざるが、前翅には色が混ざらない)。 また他にもセマダラは前胸背板の形が全体的に均整の取れたキレイなドーム形状になるのに対し、アオウスチャの方はちょっと凸凹した様な感じの個体が多い印象。後、これは完全に主観ですが、アオウスチャには良く頭に土が付いている事が多い(笑)。 以上の事からこの画像の個体は「アオウスチャコガネ」であると判断しました。 P.S. この件に限らず昆虫類、特に甲虫類とカメムシ類の種類を判別する際には「小楯板の形状」が非常にカギとなる場合が多いです。他は全部、色や形も同じでも、この小楯板だけ形状が異なるので別種~みたいな判別の仕方はよくあります。あまり目立たない馴染みのない部分ですが、ここに注目する様にすると普段とはまた違った見方をする事ができるかと思います。 尚、いわゆるプロ(専門の研究者、或いは大学等の研究機関)が「分からない」と言うのは当然であり、何故なら彼らは発言に責任が伴うからです。従って完全に一点の曇もなく100%でそうだと断言出来る確証が無い以上は99%そうだと思っていても「分からない」と答えるし、また答えるべきなのです。 一方、我々の様な無責任な市井の好事家くずれは何を言っても許されるので、そこは自分を信じて「コレです!間違い無い!」と断言しても良いのです。無論、完全に口から出まかせを言うのは憚れると思いますが、それも所詮はマナー問題にしか過ぎず、最終的には互いに自己責任と言うかどこまで相手の言う事を信用するかは自己判断に任されているのが質問掲示板と言うモノなのです。 という訳なので、自分はある程度の確証と自信を持って「アオウスチャコガネ」だと進言しますが。もっと専門的な知見を持った人の目から見ればチャンチャラおかしい持論を並べ立てているだけに過ぎず、全くの見当はずれの可能性もあると思います。信じるか信じないかはあなた次第…!
その他の回答 (3)
- 4017B
- ベストアンサー率73% (1336/1814)
画像の印象から「アオウスチャコガネ」だと思います。理由は後ほど。
お礼
ありがとうございました。
- テスラ コイル(@010203040506070)
- ベストアンサー率5% (1/17)
セマダラコガネの一種じゃないかと思う
お礼
ありがとうございました。 「セマダラコガネの一種じゃないかと思う」というご回答なのですが、 「セマダラコガネ」が、独立した種ではないのですか???
- double_triode
- ベストアンサー率26% (520/1997)
下記のウェブページで「未同定」とされているコガネムシ科の一種によく似ています。 http://www.ha.shotoku.ac.jp/~kawa/KYO/SEIBUTSU/DOUBUTSU/09kochu/kogane/type4/index.html 上記は岐阜大学のプロが記載していますから,「わからん」と答えるしかないようです。
お礼
ありがとうございました。 よく似ていますね。でも、「それでも知りたい。」と。
お礼
ありがとうございました。 胸部中央部に刃物で切り込みを入れた様な一筋の亀裂の様な縦筋こそがこの種の "スジ" なのです。……知りませんでした。これじゃ正確な同定なんて無理ですね。(T_T)(T_T)(T_T) 「小楯板の形状が違う」ので別種と判断。……安物の図鑑では分かりにくいですね。参考になりました。「小楯板の形状」について、資料を探してみます。 まだ、名前の分からないコガネムシの写真が幾つかありますので、ご回答をそのままテキストにさせていただきます。