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計測器の校正と検証の違いとは?
- 校正とは、計測器の標準との器差を与える活動のことです。
- 一方、検証は器差を確認することで、測定精度を維持しているかを判断します。
- 校正と検証は、器差を与える活動と器差を確認する活動の違いにあります。
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既にISO9001は卒業してしまったので記憶からですが、基本的には製品規格通りの製品を作り続けられる体制があればよいことで第三者が客観的に確認できるエビデンスが必要だというからややこしいことになります。 計測機器はJIS規格などがありメーカーは当然校正もして原器に近い公差の範囲で製品化して売られているものです。使う我々は校正証書などをお金を払って貰っておかないと第三者が確認できない、というもの。多くの場合置いておくだけでは何年も誤差が出ることはなく、利用していて床に落下させたり何らかの外圧がかかったりとアクシデントがあったりして間違った判断をする測定器であっては生産にダメージを食らう。どう防ぐかということかと思います。社内では校正は初回と数年に1回、あるいは製品が安定しているという条件で異例の測定数値がでた場合などの、ある機会に校正するといった取り決めで良いと思います。 検証する、というのが第三者の口癖で検証は彼らに任せたら良いのではないかとさえ思います。ノギスなどなら測定の前に自社製のブロックゲージを置いておいてそれを測定してから始めるなどの工夫でクリアすると思います。間違った測定結果で本来の製品でないものの出荷を防ぐという狙いが原点で、あとは実践優先かと思います。
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ISOの教科書は小難しいことを書いていますが、 結局校正(較正)は皆さんがおっしゃるように 標準が正しいものとして標準と手元の計測器を比較し 要求される精度内で計測できるように調整することであり、 検証は校正で得た精度が維持されているか、 ゲージや基準ブロックなどを使用して 日常的に点検することです。 検証で精度が狂っていることが判明した場合は しかるべき企業に依頼するか社内で精度を調整する、 すなわち校正すると考えればいいと思います。 比重計は使ったことがありませんが、 その比重が正しいと明らかのものを使用して 日常的にその基準物質の比重を測定し、 公差が基準内に収まっているか確認すればいいのではないでしょうか。 狂っていれば調整(校正)が必要となります。 もちろん狂っていなくても定期的に校正する必要があります。 この場合の校正は検証ときわめて類似したものだと思います。 検証に用いるゲージや基準ブロックの類は 場合によっては校正に用いるものと変わらなかったり JCSSやNISTにトレースするものである場合もあるからです。 異なるのはJISやASTMに規定された手順、方法に従うかどうか、 ということですね。 逆に言えば社内でいくら精度のいい基準を用いて校正していても、 手順や方法が間違っていたり、顧客が認めなければそれは 検証となるかもしれません。 調整=校正と取れるような書き方をしましたが、 調整はあくまで調整です。調整のみで校正ではありません。 たとえば温度計で温度を測定する前に、その温度計が 正しく温度を測定してくれるかどうか確認するために 100℃の温度にある基準物質の温度を 手元の温度計で測定してみる(検証)と 100.6℃を示してしまった場合、0.6℃のずれを調整し、 もう一度その温度計でJISやASTMなどにある方法温度を測定し 100℃を指示することを確認するのが校正だと解釈すればどうでしょうか。 精度が出ている場合調整はいりませんので JISやASTMの方法で温度を確認することになります。 本質的にはJISやASTMに準拠していなくてもいいのでしょうが、 そこは何か基準が必要ということです。
校正とは、現在使用している計測機器の精度がどのレベルにあるのかを調べる。 つまり国家標準とトレーサビリティーのとれた校正機器・設備で、標準からの記差(国家標準からの偏り/偏差/ズレ)を明確にすること。 検証とは、記録や文書等の客観的証拠を基にして、要求事項が満たされている事を確認すること。 つまり校正機関の校正証明書を記録として残し、いつでも現在使用している計 測機器が満足出来る状態にある事を、証明出来るようにしておく。 と理解しています。(不十分ですみません)
補足
ありがとうございます。しかし具体的にどのような行為が検証かわかりません。校正証明書で与えられた器差と、点検で得られた誤差を比較することでしょうか。 そもそも疑問の発端は、国家標準で校正された計測器で得られた値と、校正されていない同じ計測器の値を比較する行為を校正と呼べるのか、それとも検証なのか、はたまた点検なのかということです。 ちなみに測定器は比重計です。
器差を与えるためには、何度か標準と比較することで標準の持っている値と、計測器の示す値の平均値を比較して器差をつけます。そのときにはその器差に対してこの計測器がどの程度のばらつきを示すか等も勘案し器差とその器差が求められたときの不確かさ(誤差分)を決める必要があるかと思います。 それに対し、検証では計測器の示す値と標準とを比較しその器差を補正したときに校正で定められた不確かさ内に入っているかどうかを確認する作業となります。 非常に乱暴に言いますとその計測器の持つ性能を含めた評価を行うのが校正であり、校正によって与えられている性能がでているかを評価するのが検証ということとなるのでしょうか。
検証は、「この物差しは1mの目盛りで、実際には1.05mの長さがある」 というように、測定器がどれだけ誤差をもっているか確認すること 校正は、1mの目盛りが示す長さが実際には1.05mであった場合、その差 -0.05mを与えて、1mの目盛りが1mの長さを示すように測定器を調整すること ではないでしょうか?
お礼
校正と検証は行う人、方法、設備、環境で左右されると思います。同じことをしても自己流では検証にしかならないということだと思います。 要求の本質は分かっております。校正と検証の言葉の定義で迷っていたため質問させていただきました。 これですっきりしました。皆様ありがとうございました。