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3次元CADを用いた機械設計のメリット・デメリットと設計時間の比較
- 3D CAD設計のメリットとしては、設計ミスの減少や設計の可視化、データの再利用性などが挙げられます。一方、デメリットとしては操作の習熟度の向上や設計時間の増加があります。
- 3Dを使用すると設計ミスが減少するとされています。3Dでは設計物を立体的に可視化できるため、部品の干渉や調整の問題を早期に発見できることがあります。
- 設計時間に関しては、操作の習熟度が100%とした場合でも、2Dと比較して3Dの方が増加する傾向があります。3Dでは部品の形状や位置関係を細かく設定する必要があり、処理時間がかかることがあります。
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実際に3D(Pro/ENGINEER)で機械設計を行っています。 >1. 3Dの具体的なメリット・デメリットとは? 長所: 高密度装着設計が可能。 動的検証が視覚的に可能(一定の工学の応用力ガ必要)。 干渉の撲滅が容易。 一次試作の節減。 部品図の作成が容易。(複雑な形状ほど効率が上がります) (部分断面、詳細図など即座に作成できるので、計画図を含めて 2DCADの作画関係は時間的には圧倒的に改善されます) データの流用が部門を越えて利用しやすくなります。(視覚的に 理解しやすいこと、IGES、STEPなどの中間コンバーターが揃って いるため加工分野に図面レスでデータを渡せる可能性もある) 強度解析など(有限要素法など)との連携が容易。 (Pro/Eの場合はPro/MECHANICAにデータをそのまま渡せる) 最近は機能部品に3Dデータの提供が普及してきた。 短所: 操作する人の持つ能力に依存する度合いが高い。 能力とはモデリングや作画というような能力ではなく、物理事象を 工学的に解釈し、応用的な適用能力があることです。 このような人材とモデラーが一組になって3D設計を行う場合も あります。この場合はモデラーには工学的知識はなくても可能。 原則的には2D計画設計で充分な実績がある人材がオペ兼任というのが 理想。 >2.3Dを使用すると設計ミスが減る? 干渉の撲滅、組立て手順の確認、無駄な部分の改善が視覚的に行い 易いと言う意味ではそのとおりだが、戦略的な設計(構想設計面) では必ずしもプラスに作用するとはいえない。柔軟な構想力の育成 には3Dは邪魔でさえある。 >3.2Dと比較して同一物の設計時間は増える方向?減る方向? (操作の習熟度は100%として) Pro/Eの場合は間違いなく減ります。全てにパラメータが存在するため 数値の変更だけで応用設計が済んでしまう可能性があります。 >4.どのような分野(鋼構造物、プラント、自動車、工作機治具等)でも 3Dは有効なのですか? どのような分野でも有効です。ただし、チーム設計の場合2Dと3Dの混在は 逆効果になる確率が高い。 >5.設計対象の大小や複雑さなどに関係なく、3Dを使用することが有利なの でしょうか? 端的に言えば対象ヲ選びません。困難な設計になればなるほど、複雑な 設計になればなるほど3D設計法が有利になります。 >6.2Dでは見えないところをうまくゴマかして書いていますが、3Dでは ゴマかしが利かなくなる? ゴマカシそのものが存在しません。ただし、ジャバラとか、コイルばね とか、ねじとかは簡略的にモデリングしています。 ばね座金は、当方は平座金と同じ形状(寸法は当然異なる)にしています。 ご質問にはこのような返信でよろしいでしょうか。 あくまでもPro/Eの経験での意見です。 大規模な装置(専用部品点数が300点を越える場合はPro/EまたはCatia でないと動作が重くなります。この動作の軽快さも設計効率に大きな影響が あります。)Pro/Eの場合はチーム設計にも充分応える能力があります。( 造船などの大規模設計に対応します。Pro/ENGINEERは本来、もともと機械設計向きのCADですから当然とは思いますが) これはPro/ENGINEERのFlex3C版で可能です。 線図だけでモデル要素を構築して、幾重にもリンクしたリンク機構 (完全モデル)が3Dモデル上で動く様にすることは可能です。 但し、リレーション(相互の関連付け)を組み立てる能力が必要ですね。 公式の組立てというよりはモデルの関連つけで可能です。 重要な欠点といえば AutoCadのようなレイヤーごとに分けた部品図、組立図の作成が困難。 (ほとんど不可能) 陰線処理を図面上で行った瞬間に、陰線、実線が同一部品であるのに 全く別の要素になります。dxf変換はできるのですが上記のような欠点 があります。(DxFを利用しなければ欠点でもなんでもない)
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だいたいのことは既出ですので,追加分だけ。 3Dのメリット:試作品製作・型起工の期間が短縮されます。 (旋盤は除きますが) モデルが完成したらすぐに試作ベンダーに送信。 公差が厳しく欲しいところはポンチ絵に手書きで記載してFAX。 これでCAM持ってる試作ベンダーなら試作品ができます。 形状の矛盾はあるわけないし,本気の図面を描いたり つまらない寸法を拾う時間が要らないですから。
1. メリット 視覚的にわかりやすく素人にも説明しやすいモデルができる 干渉などの把握ができやすい デメリット 時間がかかる(完全なユニット形式設計が確立されれば、時短になる) 2. 減らない 干渉などは、2Dの場合でもちゃんと書けば(干渉部の断面)おきないが これには、どの部位が弱点になるか、設計者の技量が必要なため といっても、3Dで見えるので、少し緩和 4. 余り複雑な、モデルを書くと現状のパソコンでは、処理できなくなり 設計できない(多分、時間が解決してくれると思いますが) 5. 単純なプレートなどの3分ぐらいで描けるものは、やはり2Dでないと 6. ごまかして書くことも可能 干渉隙間1mm(CAD上)は干渉していると思った方がよい 7.加工できないものができてしまう 3Dだと3D曲面など使い何でもできてしまうので 加工できない(または現実的なものではない)もできてしまいます まあ、要するに設計者の技能が必要ってことは 2Dでも3Dでもいっしょってことなのでしょう 一番のメリットは、 何も知らない人にも理解しやすいって言う点だと思います 2Dの場合3面図や、断面図が入り乱れていたり、寸法が入っていると線だらけになります 図面が読めないと、理解できません 3Dの場合、実物と同じ形状のはずなので(たまに違うこともありますが) ちなみに、3Dに慣れてしまうと2Dの図面を書く時にこう、 グリッと回してしまったりして、かけなくなります
お礼
ありがとうございます。私も設計者の技能が必要であるということに関しては同感です。あくまで設計者のツールであって、3D設計に移行することで補助的な作用が強まるといった感じなのでしょうか?参考にさせて頂きます。
当方、生産技術関連業務を行っています。 基本的には標準部品の組合せで製品を構築します。 (SolidWorksを使用) 1. 3Dの具体的なメリット・デメリットとは? <メリット> ・設計物の形状を把握しやすい。2D図面に比べると、3Dのアイソメ図があるだけで内容を楽に理解できます。 ・上記は設計段階に留まらず、客先との打合せや営業ツールとして活用できます。 <デメリット> ・2Dと比べると部品データ等を入手しづらく、その場合は都度作成する必要がある。 (最近はダウンロードできるメーカーが増え、かなり充実してきました。) 2.3Dを使用すると設計ミスが減る? ・構造的な設計ミス(干渉など)は間違いなく減ります。 ・性能的な部分も、解析ソフト等への展開が容易になります。 3.2Dと比較して同一物の設計時間は増える方向?減る方向? (操作の習熟度は100%として) ・図面内容により異なります ・平面的なレイアウト構想だけであれば、2Dの方が早いです。(動作が軽く、サクサク操作できる) ・ただ、上記メリット考慮すると、時間以上の価値はあると思います。 4.どのような分野(鋼構造物、プラント、自動車、工作機治具等)でも 3Dは有効なのですか? ・弊社の分野は工作機治具に近いですが、3Dは有効に活用しています。 5.設計対象の大小や複雑さなどに関係なく、3Dを使用することが有利なの でしょうか? ・上記3番のように、2Dのほうが効率良い場合はあります ・2D/3Dを適所で使い分けるノウハウが肝心だと思います 6.2Dでは見えないところをうまくゴマかして書いていますが、3Dでは ゴマかしが利かなくなる? ・3Dを図面展開すると正直に全ての線を表示しますので、分かりにくい場合もあります。 ・また、2D設計で蓄積された「設計ルール」通りの図面が書きにくい場合もありますが、これらは3Dで表現しやすいように変えていく必要があると思います。 個人的には、設計段階のメリットはもちろん、それ以外でのメリットも大きいと思います。 以上、私見ですがご参考になれば幸いです。
お礼
ありがとうございます。3D 設計へ着手するには、やはりルールも変えていくことも考えなければならないようですね。過去にドラフターからCADへ移行した時代のような劇的な変化は無いと考えますが、受け入れる側も変化していかなければ、うまく活用できないような気がします。
ウチでは金型の設計をしていますが、私が知る限りでお答えします。 (1)と(2) とりあえずソフトの金額の桁が違います。(3Dのほうがはるかに高い。)3Dにシュミレーションがついているソフト(パソコンの中で設計した物が動く)ものであれば格段に設計ミスはなくなります。そうではなくて単に3Dということなら目で見える範囲でのミスは減ると思います。ただ、ばね関係に関しては2Dと比べてミスの多さはあまり変わらないかもしれません。 (3) なかなか比べるのは難しいと思われますが、一般的には2Dのほうが早いと申しておきます。(私自信は3Dから使い始めましたので、ものによっては2Dで三角法で書くより立体(3D)で書くほうが早いです。) (4) 今まで類似したものがないはじめての製品(複雑な製品でどうしてもごまかしを多様せざるを得ないもの)は3Dで設計するほうが有利なのではないのでしょうか。 (5)と(6) 簡単なものは2Dで2Dではどうしても書きづらいものは3Dが有効でしょう。2Dで書きにくくても3Dでは結構簡単に書ける場合が多いです。(ゴマかしをする必要はあまりないと思います。) 「座金、ばね座金というような部品も省略せずに書くのでしょうか?」 3Dで設計の場合、皆さん部品は基本的には省略せず、ある程度書いているみたいですよ。(2Dでは結構省略しますけれどね・・。) 参考になれば幸いです。
お礼
ありがとうございます。私も業務の効率化という面からみて、2Dと3Dの使い分けが必要ではないかと考えています。参考にさせて頂きます。
>1. 3Dの具体的なメリット・デメリットとは? 一番のメリットは、組立図や部品図作成の短縮化ではないでしょうか。3Dだとフィーチャーという形で、1つの部品を修正すると、2Dでの平面図から組立図まで自動で修正が行えるので、トータルでみた設計時間というのは短縮されるかもしれません。他にPC上で実際に動かし干渉を見れる所が気に入ってます。 デメリットは、最初の構想図や見積図といった簡略化した図面をだすのに、2Dと比べると時間がかかるかもしれません。座金やボルトといったパーツは省略して設計できますが、曖昧なデザインができないので、仮の大きさでも寸法を決めてあげないといけないといったとこでしょうか。 >2.3Dを使用すると設計ミスが減る? よく言われますが、要は部品図の修正があった場合、自動で組立図に反映させてくれる(またはその逆)ためと思われます。一番多い設計ミスとして、途中で仕様変更があった場合、各部品図及び組立図の修正ミスだと思うので、この機能は有効だと思います。 >3.2Dと比較して同一物の設計時間は増える方向?減る方向? > (操作の習熟度は100%として) 習熟度100%としたら、トータルの設計時間は短縮されると思います。先程も述べた、仕様の変更があった時の修正は3Dの方が楽と思います。 >4.どのような分野(鋼構造物、プラント、自動車、工作機治具等)でも > 3Dは有効なのですか? 有効?といいますか、使えるとは思います。 >5.設計対象の大小や複雑さなどに関係なく、3Dを使用することが有利なの > でしょうか? なんとも・・・。簡単なパーツ1つとかでしたら2Dが早いという方もいるでしょうし・・・。 >6.2Dでは見えないところをうまくゴマかして書いていますが、3Dでは > ゴマかしが利かなくなる? 上記記載 以上、あくまで私見的考えですので参考までに
お礼
ありがとうございます。私見としてのご回答が何より参考になります。当社には既に3D CAD(Think design)を導入していますが、今後3D設計を展開していくうえで、代替ソフトの導入も検討したいと考えています。私なりに皆様の意見を参考としてまとめてみます。
お礼
具体的なご回答ありがとうございます。当社はエンジニアリング業務を主体としていますので、設計対象が広いうえに試作・試験が出来ない環境にあります。いま私が担当している物件は専用部品点数が約200点強で、複雑なリンク機構を含んでいます。リンクの動きを画面上で確認したいというのが今の心境です。ADAMSのように機構解析は必要有りませんが、このハンドルをつまんで動かすとリンクが連動して動いていく...。というようなものをイメージしています。