一番大きな違いは性別よりも遺伝によるものでしょう。
よく、酒を飲んですぐ赤くなるのは血行が良くなるせいだとか言いますが、実はあれは全くのウソです。酒を飲んですぐ赤くなる人はアセトアルデヒド脱水素酵素という酵素の働きの悪い人なのです。これは、遺伝的なもので男女にかかわらずどうすることもできませんし、欧米人ではほぼ100%この酵素の活性が高いのに対して日本人では、ほぼ半数が不活性または活性が低いといわれています。
男女差についてですが、それほど確証があるとは言えないかもしれませんが、ア肝臓の処理能力自体は女性のほうが大きいようですね。これは男性は自分の体だけの処理能力を持てばいいのに対して女性は妊娠した時に胎児の老廃物も処理する能力があるためで、女性のほうが肝臓の処理能力には余裕があります。ただし、肝臓の処理能力が大きいといってもすべてのものに対してではありません。女性でもアルコールを全く処理できずに一口飲んだだけでも真っ赤(場合によっては急性アルコール中毒で真っ青)になってしまう人もいます。どの酵素の活性が強いかは遺伝によって決まることで性別で決まるものではありません。
あと、酒を飲み続けると強くなるというのは実際にあることで、繰り返し多量のアルコールが体内に入ってくるとP450という特殊な酵素が肝臓で生成されるようになするのですが、このP450はある種万能選手で普通の酵素が一種類の物質に対してのみ働くのに対してP450は複数の物質に対して働くのです。これだけ聞くとスーパーマンのようで良いことのように思われるかもしれませんが、このP450は分解できない化学物質まで捕まえて分解しようとする厄介な性質があり、他の酵素で分解できるものや素早く排泄すべきものまで捕まえて分解できずに体内にとどめて毒性を濃縮してしまう性質があるのです。
慢性のアルコール中毒者などの場合はこのP450 が大量に分泌されていてアルコールによる害以外にもその他の化学物質による害まで体内に留めて症状をより悪化させる方向に働きます。
まぁ、酒の飲み方は量の過多ではなく周りも自分も楽しく飲める範囲でというのが最良でしょう。酒は飲んでも飲まれるなにつきます。
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