雑誌に広告を掲載するのとインターネットは扱い方が全然ちがいます。
雑誌に広告掲載をする企業は、雑誌の発行部数とか購買者層を気にします。
そして、必ず「効くか効かないか」をたずね、それが最大の着眼点になります。
広告を貼ったらものが売れるという見積もりが立つのかどうか、がお金を出すためには全面に注意すべきことだからです。
で、紙面の位置、面積によって広告料金は決まっていて、効いても効かなくても関係なく、その料金を支払わなければなりません。
インターネットの考え方は違います。
広告主は広告掲載に対して1円も払いません。そして広告主が媒体に対して頼んでくることもありません。媒体の側が、おたくの広告を貼らせてもらっていいでしょうか、と頼むのです。
広告主は、相手の運営しているサイトを審査します。公序良俗に反したことをしていないか、他企業の攻撃とか宣伝をしたりしていないか、サイトのテーマが自分の製品と齟齬をおこさないようなものかどうか、というような観点です。
そして、問題なさそうだとなったら広告掲載を許可します。その広告は、クリックされたときに、そのサイトからクリックされたことがわかるURLになっています。
で、効いたか効かないかなんて考えず、実際にクリックされた件数を見るのです。雑誌広告と違って、本当に見られたかどうかがわかります。そして、参照回数がある程度期待した数になっていたら、サイトに対し「お礼」を払うのです。広告料金ではありません。自分のところにお客を連れてきてもらった営業支援行為に報酬を出すのです。
そして、さらにそのクリックのあとで商品自体を購入してもらった場合には、別途設定した料率にしたがったお礼を払います。
それがインターネットでの広告掲載です。
だから、広告を貼ったからお金をもらえるなんて言うことはありません。自分のサイトに人気がない場合は、広告自体も誰も興味をもちませんから1円も入ってきません。
ちなみに、広告主1件1件に申し込んで審査してもらって許可を得るというのがASP型のやり方と言います。
これは、売れた場合の報酬率は高いけれど、ひとつひとつ別々だし、広告主都合でその商品が販売中止されたりすると、いちいち広告を削除しなければいけない手間がかかります。
そうではなく、広告代理店のようなところを通じて、その広告代理店の広告を掲載したいとやるやりかたがあります。そうすると、広告代理店は自分の判断で会社や商品を決めて広告を選んで表示してくれます。
楽天とかAmazonがこういうことをやってくれます。
彼らは、そこで売れたものに対するお礼をポイントで配布してくれます。
Googleは、クリックされたということへの報酬を払います。
ユーザーが検索で興味のある言葉を入力したり、興味のあるサイトを立ち寄ったりすると、その経緯に従って興味のありそうな商品を選び、自分の広告欄にそれを掲示します。ほしいと思っているものの広告が掲示されるので、成約の確率は高いことになります。
さらに、その広告が生きているかどうかは楽天やAmazon,Googleが知っていますから、無効な広告が掲示されることはありません。
まあ、楽天の広告でも掲示しておけば、よほどサイトが不人気でないかぎり、広告は活躍してくれますから、いくばくかのお小遣いは得られます。
いくらか、というなら、数千円だと言っておきましょうか。
ただ、楽天トラベルで旅行申し込みなんかをされたら、突然その額は大きくなります。お客様が払うお金の桁が違いますから。
とはいえ、そういうこともあるというだけで、いつもあるわけじゃありません。
それで会社をやめて隠居暮らしをしたいとかいうのは現実性がありません。こういうのはあぶく銭だと思って領収するのが健全です。
お礼
成果主義なんですね。