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BCGは経気道的に接種しても有効なのでしょうか
生ワクチンは対象となる病原体の感染ルートと同じルートで摂取するのが原則かと思いますが、結核菌の生ワクチンであるBCGは注射で接種されますが、なぜ肺に定着するような方法がとられないのでしょうか。
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>生ワクチンは対象となる病原体の感染ルートと同じルートで摂取するのが原則 そのような原則は聞いたことがありません。 ワクチンの目的は抗体を作ることなので、免疫系に作用して、最も効率良く抗体を作らせるような接種方法が良いと考えられます。 そして免疫系の細胞は全身にあるので、病原体の感染ルートと同じルートでの接種が良いとは限りません。 また、結核は肺でのみ増殖するのではありません。日本の場合はたまたま飛沫感染が多いため、その結果として肺で結核菌が増殖して肺結核となるケースが多いだけです。全身のどの臓器でも結核に感染する可能性があります。この場合、結核の感染ルートは気道のみではなく、皮膚感染などになります。結核菌を皮膚に摂取しても、抗体は全身に回るので、肺に摂取する方が良いとは言えません。 また、気道から摂取させようとすると、呼吸とともに吸入させることになるかと思いますが、この場合は吸入の時の息の吸い方によってはうまく摂取されない可能性があります。つまり、気道から肺への接種は失敗する可能性が高いわけです。 とすると、皮膚に摂取する方が簡便で、確実性が高いため、経気道よりも優れていると考えられます。
お礼
なるほどと思いました。軽い感染症を起こさせることが生ワクチンの原理だろうと思っていますが・・・。