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【ダマスカス包丁とチタンコーティング包丁】ニッケル
【ダマスカス包丁とチタンコーティング包丁】ニッケルとステンレス鋼を65層重ねて鍛えたダマスカス包丁と現代技術の最高峰のチタンコーティング包丁ではどちらの方が切れ味が良くて丈夫なのでしょう?
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刃物の世界において「切れ味」と「丈夫(刃こぼれしない)」は混在できないため、ダマスカス鋼とチタンコーティング(下地が不明)でどちらがどうかと問われても答えようがありません。 と言うのも、刃物の切れ味と言うのは、刃付けで決まるからです。斧の様に、鈍角で刃付けすれば鈍くなりますが刃持ちはします。刀剣の様に、逆に鋭角に仕上げれば鋭くはなりますが刃こぼれしやすくなり刃持ちしにくくなります。日本刀が優れていたのは、刃こぼれしにくいと言うよりも、刃が折れにくいことに由来します。ちなみに刃の付け方の角度も、日本刀独特の工夫がこらしてあります。 そして、素材が固くなれば固くなるほど丈夫(折れにくい)にはなりますが、砥ぎにくくなります。砥ぎにくいと言うことは刃付けし辛いことを意味し鋭くするには難しくなります。なので、日本刀は試行錯誤を重ねた結果、「柔らかい研ぎやすい鉄」と「硬い折れにくい鉄」を組み合わせるに至ったと言われています。今日それが科学的な点で、非常に優れた特性を持っていたと科学的に証明された流れです。 庖丁の場合、出刃包丁の様に骨を切る目的以外の用途であれば、武器として扱うわけではないので折れにくさは実際問題いりません。単純に刃を鋭利にすることができればいいのです。そこで重要となってくるのが庖丁の素材な訳ですが、素材となる金属の結合がヤワで隙間が多くできている素材で作った場合、研いだ時にキザギザとノコギリ状になりやすいのですが、その状態であるといくら鋭利に研いでも「スパっと切る」と言う行為は行えません。また、そう言う素材の場合、刃こぼれもし易いため刃切れがすぐに悪くなります。 ですので、刃持ちする庖丁というのは、密度の高い良質な素材で鍛えた庖丁でかつ、適切に刃付けした物と言う話になってきます。この質問で上げられている素材が、どの程度のグレードか分からないためなんとも言えないですが、100円ショップの庖丁にチタンコーティングされたものであるとすると、鍛錬の意味でダマスカス鋼の方が刃こぼれはし難いはずです。ただし、刃の硬さ(鋼の硬さ)が分からないため砥ぎにくかった場合、実用性を重視する庖丁には不向きでしょう。いくら硬いといっても、いつかは刃こぼれしますので砥ぎ直しは必要です。 そういう意味で、板前さんなんかは毎日庖丁を砥ぎ直しします。ですので、砥ぎ直しし易い柔らかい素材が使われている、従来の和包丁を愛用している方は多いです。ここでぶっちゃけた話、家庭で使うのであれば、100円ショップで売っている庖丁にちゃんとした刃付けをしてやると、十分活用できる切れ味を実現できます。ただし、良質な素材は使っていないようですぐに刃が悪くなります。ですので頻繁に砥ぎ直しは必要ですが、比較的砥ぎやすいステンレス鋼を使っているので、普通の人工砥石で砥ぐことは可能です。 ちなみに、チタンコーティングの場合、刃先にはチタンコーティングできません。正確にはできるけども刃付けした後では鈍くなるし、した後に刃付けすればコーティングがハゲることを意味します。ですので、オールチタンでないコーティング物の場合、下地となる素材で性能が大きく左右されます。
お礼
みなさん回答ありがとうございます