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※ ChatGPTを利用し、要約された質問です(原文:ニュートンVSマッハ 回転するバケツの中の水について)

ニュートンVSマッハ 回転するバケツの中の水について

このQ&Aのポイント
  • ニュートンとマッハの議論において、回転するバケツの中の水について、それぞれ異なる説明がされています。
  • ニュートンは遠心力という概念でバケツの中の水が盛り上がる理由を説明し、マッハは水の静止と宇宙全体の引力による説明をしています。
  • 質問1では、マッハの説明に基づいて、静止していないバケツの中の水も周りの全質量の引力によってひきつけられていると考えられるかについて問いかけられています。
  • 質問2では、マッハの説明によると宇宙の全質量の引力よりも地球の引力が大きいため、自転・公転する地球から放り出されないと考えられるかについて問われています。
  • 質問3では、バケツが回転し始めても水はすぐには外側に盛り上がらず、時間をかけて盛り上がるという事実について、マッハの説明に基づいて考えることが求められています。

質問者が選んだベストアンサー

  • ベストアンサー
  • sesame
  • ベストアンサー率49% (1127/2292)
回答No.1

マッハ原理の検証は非常に難しく、現代の物理学者も(否定的・肯定的それぞれの立場表明こそあれ)証明はできないとさじを投げています。 質問1について 回転するバケツの中の水、というモデルは、元々はニュートンの有名な思考実験ですね。 ニュートンは水の周縁が盛り上がる理由を「絶対空間に対する水の角運動のせいだ」としたのですが、マッハ(さらにそれに先んじてライプニッツ)は、物質を考慮に入れない抽象的な「絶対空間」という考え方をどうしても受け入れることができませんでした。 そこで、マッハが考えた解法は、物体の慣性は、はるかかなたの恒星を含むこの宇宙のあらゆる質量に由来する、という破天荒なものでした。 静止している物体は周囲の宇宙から均等な引力を受けている。 (私はこの説を考えるとき、自分の身体に無数のロープが結びつけられて、四方八方からギリギリ引っぱられているさまを思い浮かべてしまいます) その物体が加速を受けて動き出そうとすると、動き出す前方の質量に対しては自由落下、後方の質量に対しては引力を振りきって脱出しようとする動きになりますから、後方の全質量が「逃がしてなるものか」とその物質の後ろ髪を引く。 これがマッハ原理の非常にシンプルな説明です。 ところで回転というのは絶え間ない加速運動ですから(だって運動方向が常に変化し続けているわけですからね)、そのモーメントの変化に拮抗して宇宙の全質量からの引力が常にかかり続ける、これが、回転するバケツの中の水が壁面に押しつけられる理由です。 静止している水を構成しているすべての分子は、全宇宙からの引力が均等にかかっていますから、へこんだり盛り上がったりはしません。 したがって >>つまりバケツの中の水が盛り上がるのは遠心力のせいではない というのはまちがい。 「遠心力は遠くの星や銀河が逃げる物質に追いすがろうと引っぱることによって生じる見かけ上の力だ」 というのがより正確な理解です(マッハの)。 質問2について そのとおりです。 質問3について 水の分子ひとつひとつが慣性系に対してどう動いているかが問題なので、相対的に静止している水分子に対しては、宇宙の是質量は働かず(というより均等に働き)、動き始めた分子に対しては不均等に働く、そのために盛り上がりが生じる、と考えれば良いでしょう。 この辺の話は、この本を読むとかなり理解が進むと思います。 一般向けの科学解説書ですが、かなりつっこんだところまで議論しています。 ただし数式は(ほとんど)出てきませんのでご安心を。 「〈物質〉という神話」ポール・デイビス+ジョン・グリビン 松浦俊輔訳 青土社 1993

ken007
質問者

お礼

な~るほどなぁ~。 いや、sesameさん、いつもありがとうございます。 遠心力が見かけ上の力、というのはこういう事だったんですね。 「前方の質量に対しては自由落下、後方の質量に対しては・・・」 「モーメントの変化に拮抗して・・・全宇宙からの引力が均等に・・・」という ご説明は眼からウロコが自由落下、というよりsesameさんからの引力で 引き剥がしてもらった思いです。 質問3に対するご説明も、一人で本を読んであれこれ考えていた混迷を 一瞬のうちに解決してくれました。 静止している水、という枠から出られなかった私の眼を、 水の分子ひとつひとつに向けてくれました。 「<物質>という神話」はぜひ読ましてもらいます。 ありがとうございました。 また質問させてもらいますのでよろしくお願いいたします。