寿命までに花がしおれる原因は、水の収支バランスにあります。
また、最後まできれいに咲くためにはある程度養分も必要で、この補給も考えなければなりません。
花は主に葉から蒸散をしており水分を外へ放出しています。
そして水は切り取られた茎の断面のから給水しています。
この収支のバランスが崩れ、給水量より蒸散量が増えるとしおれます。
先ず多すぎる葉や大きすぎる葉をバランスを崩さない程度に間引きます。
これで蒸散量をある程度減らせます。
切戻しをするときに、空気中で切ると切り口に空気が入り、それが栓になってしまって吸水を妨げることがあります。
それを防ぐのにどの花にでも効果があるのが「水切り」です。
深く大きめの器に水を張り、その中でよく切れる刃物で茎を切ります。すぐに引き上げず、花の中に水が満ちるまで待つよう、30分程度置いてから生け込むといいですね。
引き上げてから、長すぎるからと切ってしまうと元の木阿弥ですので、最初から必要な長さに切っておきましょう。
他に、硬くて太い枝などは切り口をはさみで縦に切り込んだり、硬くて細いものは切り口をたたいてつぶしたりします。また、やわらかいものはカッターナイフなどで縦に切込みを入れてもいいです。
これはいずれも、切り口の面積を増やして給水量を多くするということになります。
他に、特殊な方法としては、切り口を焼き、炭化させて雑菌の繁殖を抑える方法や、ミョウバンなどの薬品を切り口につけて雑菌の繁殖を抑える方法もあります。
あと重要なことは、花をいける容器を清潔にしておくことと、きれいでなるべく冷たい水に生けることです。(洋ランの一部やトロピカルフラワーの一部に冷水の苦手な花もありますが)
栄養補給のために砂糖を入れるといいといわれますが、雑菌の繁殖を促進する場合もありますので、同時にそれを抑える方策も講じなくてはなりません。銅製品(10円玉)を入れる、酢酸を加える、アルコールを加える、洗剤を加えるなどいろいろ言われますが、用法を間違うと害もありますので、市販の切花延命剤を使うのが賢明でしょう。
通常、雑菌の繁殖を抑える成分と、栄養分が配合されています。
そこまでしても、特に高温期にはしおれが起こることがあります。そうしたときは速やかに切り戻しをして同じ手順を繰り返します。
よほどしおれているときは、紙などで包み水切りをしないと、花首が曲がったまま水があがることもあります。
最後に、人がいて不快な部屋は花にとっても不快です。そうしたところではやはり花の寿命は短くなります。但し、エアコンの風が涼しくていいだろうとあててしまうと、乾燥しすぎてよくありませんのでご注意を。
お礼
専門家の方から回答頂き良く分かりましたありがとうございました。