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昔のFMラジオのAFC機能
1970年代くらいのFMチューナーにはAFCスイッチというのがついていました。 FM放送を長時間聞いているとだんだん周波数がずれるのでそれを補正するという機能でした。 これってどういう原理で補正していたんでしょうか? 仕組みをご存知の方はぜひ教えてください。
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AFC回路は局部発振器の周波数が変化した場合元にもどす動作をするものですが、当時の教科書(「NHKラジオ技術教科書・応用編」昭和41年)では次のように説明されていました。(以下引用) 放送を受信する場合、まず受信機の電源を入れてから希望局に同調をとる。このとき、局部発振周波数は信号周波数と混合して、ちょうど、決められた中間周波数の出力が得られるように同調調節が行われる。 しかし、動作中に発振周波数が徐々に変化し、したがって中間周波数も変化する。FM検波器は周波数の変化に敏感な回路であるから、これへの入力信号が所定の中間周波数からずれた場合、検波器出力には周波数のずれに比例した直流電圧が得られるので、これを局部発振回路に加えて発振周波数を自動的に制御しようとするものである。 周波数の制御には、局部発振器の共振回路にリアクタンス管または可変容量ダイオード等を付加して行っている。(引用終わり) なおこの教科書には、リアクタンス管と可変容量ダイオード(バリキャップ)の回路例が載せられていて、このうち可変容量ダイオードを使用したものでは、真空管回路では「1S85」が、トランジスター回路では「MA332」がそれぞれ使用されていました。
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- trytobe
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連続稼働での温度変化などにより、周波数設定と実際の受信波の強度がずれるので、検知する信号の強さが最大になるよう、周波数の微調整をして、最大を維持しようとする、 というチューニングのし直しをするものです。下の論文は、テレビの例なので、映像信号と音声信号の検出を読み替えないといけませんが、図解や原理について把握しやすいと思いますのでご覧ください。 CiNii 論文 - テレビジョンチューナーのAFC用ICの開発 http://ci.nii.ac.jp/naid/110003695004
- aokii
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水晶発振器はLC発振器で発振すべき周波数で、安定に発振することができます。その出力とLC発振器からの直接FM変調出力を周波数混合器に入力します。 周波数混合器では、通常2つの入力の和と差の周波数が出てきますが、ここでは差を取ります。つまり、LC発振器の周波数が、理想的な(水晶が供給する)周波数からのズレの周波数信号として取り出すわけです。 さらにこれを増幅(ここでの増幅は緩衝増幅的な役割でしょう)して、周波数弁別器に入力します。周波数弁別器は、入力の周波数に対応した電圧を出力します。 この電圧を、可変リアクタンス回路に周波数の変動を打ち消す極性にして加えてやれば、LC発振回路の周波数の変動を水晶の周波数に合わせ込むことができます。
当時のFMラジオは、自励発振という周波数が変化しやすい局部発振器をしようしていました。 また、FMの検波回路は放送に完全に同調したときに0Vとなり、同調がずれると、プラス又はマイナスの電圧が発生する特徴がありました。 これを組み合わせて、「電圧が発生した」=「同調がずれた」と判断し、電圧が0Vになるように局部発振器の周波数を調整していました。 これが、AFC(自動周波数制御)の仕組みです。 ご参考まで。