- ベストアンサー
子供の絵本について。
三歳位までの絵本をローンをくんで出版しようと考えています。絵本を刷った分だけ売り切れば、もとは取れますか?詳しい方よろしくお願いいたします。
- みんなの回答 (2)
- 専門家の回答
質問者が選んだベストアンサー
計算上は元を取ることはもちろんできます。詳しくご説明しましょう。 絵本を出版する場合、大きく分けると「1.出版社から世に出す方法」と「2. 完全に自分で世に出す = 自費出版」の2通りがあります。ご質問の内容は自費出版だと思いますが、以下、2通りでご説明します。 ■1.出版社から世に出す方法 漫画などと同様に、いわゆる"持込"をして採用をされると出版されます。絵本作家の収入は原稿料+印税です。原稿料は1Pあたりおよそ5千円~5万円と出版社により差がありますが、持込をするくらいですから新人扱いになり数千円になります。原稿料は、作画と文と2つのパートに分かれて存在する為、作画も文も1人で制作をするのであれば、原稿料は2倍になります。ミュージシャンで、作詞+作曲を1人でする方もいますが、同じイメージです。 印税は、小説などと同様に定価の10%が基本ですが、出版社により、7~12%程度まで差があります。小説と違い、絵本は初版の発行部数が多く無く良くて数千部です。仮に1,000円の絵本の場合、1冊あたりの印税は100円ですが、重版(人気がありどんどん売れて追加で印刷すること)になった部数分もカウントされます。 例として、昭和40年頃に出た絵本で、現在も重版を重ねてベストセラーになっている本などは、全国の小学校や図書館にも置かれ、延べで数百万部を越えているようなベストセラーもあります。1,000円の絵本でも、延べ100万部の印税は1億円にもなります。 原稿料はそれほどで無くても、印税が後からも付いてくるのが出版社から正式に世に出る絵本です。他にも大きな自費出版との違いは、書店に並ぶこと。書店で目にした人に買ってもらい話題になるかもしれませんし、書店に並ぶことが一番の魅力だと言えます。 代わりに、誰でもが採用されるわけではなく、出版社の承諾が必要であり、前提として、絵本を出したいという出版社側のニーズと持ち込んだ絵本の内容、クオリティがマッチしないと実現できず、ハードルはとても高いと言えます。 ■ 2. 完全に自分で世に出す = 自費出版 絵本をどこで印刷するかです。 出来上がった原稿を元に、自費出版をするサービスを提供している出版社もあります。1との違いは、誰にでも出版できる代わりに、原稿料も印税も無く、制作費は作家負担ということです。ネットで検索をするといくつか出版社の名前がヒットします。 もしくは、小ロット(少ない部数)なら、オンデマンド印刷で製本をする方法もあります。その場合は、絵本の元原稿となる絵を描きスキャニングをして、本文と組み合わせた絵本体裁でDTPで制作をしたデジタルデータがあれば、東京リスマチック、バンフーなどのデータ出力センターで製本~納品までができます。 いずれの場合も、ページ数、紙質、製本、装丁、加工により一冊あたりの単価が変動しますが、部数が多くなるほど一冊あたりの単価を計算すると安くなります。 > 絵本を刷った分だけ売り切れば、もとは取れますか? はい。元を取ることはできます。制作にかかった全ての費用を、出来上がった部数で割ると制作にかかった原価(1冊あたりの単価)が出ます。仮に原価の10%を乗せて販売する価格を設定する場合、全部数の90%が販売できればおおよその元は取れる計算になります。 <試算>---------- ■ 制作費(印刷・製本・加工・装丁・納品に掛かるコストなど全て):50万円 ■ 部数:1,000部 ■ 一冊あたり制作原価:500,000円 ÷ 1,000部 = 500円 ↓ ■ 販売価格を原価+10%に設定:500円 + 50円 = 550円 ↓ ■ 全部数の90%が売れた場合:550円 × 900部 = 495,000円(5,000円のマイナス) ■ 全部数売れた場合:550円 × 1,000部 = 550,000円(50,000円のプラス) と、なります。 制作費がいくら掛かっても、販売価格で調整をすると計算上は利益を出すことができます。"計算上は"と言うのは、売れないと赤字になってしまうからです。 出力センターなどで一冊あたりを安く作ることができても、書店に並ぶわけではありませんから、どの程度売れるかを想定して、できるだけ少なめの初期ロット(部数)を決定されることをおすすめします。もし、人気になれば、追加で少ないロットを刷れば良いのです。 自費出版をサポートするサービスを提供している出版社の場合は、おそらく、出したい部数ごとに金額が異なります。この場合、出力センターなどで制作するのとは勝手が違い、多めに印刷をした方が明らかに一部あたりが安くなります。リスクを抑える為に、少ない部数で刷り、後から少ない部数で追加(増刷)をすると割高です。注意が必要なのは、出版社は本を作るだけで書店に並べるまではしません。販売はあくまでも自力になります。 良い絵本が出版できると良いですね。できるだけリスクが少ない形で世に出せることを祈っています。追加で質問があれば遠慮なく補足をしてください。たいていお答えできます。
その他の回答 (1)
自費出版、ってことなんでしょうか? 普通はかかった費用に利益を足したのを定価として付けるので 売りきれば基本的には元は取れるはず…。 言い方を変えれば元手が取れる値段で売るものだから、当然といえば当然だと思います。(元が取れる) 利益を考えなければ安く売ることも可能です。
お礼
大変、参考になりました。ありがとうございました。