この話って、習慣の問題です。
普段お仕事で電話を受けるとき、どうしていますか。
「**産業の▽▽と申しますが」と名乗ってきたらどうします。
「▽▽様ですね。いつもお世話になっています」
と瞬時に反応しませんか。
仮に会ったこともないひとにお世話になっているかどうかなんてわかりようがありません。
相手は初めて電話をしてきた人かもしれませんし。
だけど、こうすれば問題が起きないのは確実です。
本当に会社として深い付き合いのある相手なら、もちろん失礼はありません。
初回の人だとしても、これから社のおつきあいができて大きな取引先になるかもしれないなら、こういうのが無難でしょう。
本当に通りすがりのひとだとしても、そういって損はない。
ここで気のない口調で「えー?誰ですかあ」なんてやったら、相手はなんと無礼な会社だろうと感じます。
通りすがりの電話だとしても、あの□□社って、礼儀教育なってないんだよな、という噂は立てますね。
悪い噂は千里を走ると言います。
お世話になったというべきじゃないですか。
それと同じことです。
社長なんかに会いにいった人間が、社長だとか専務に対してはしたでにでてへいこらしているくせに、受付だとか運転手には下郎扱いをするというのがいます。
そういうのはどう見えますか。
前にテレビで見たんですが、あの丹波哲郎さんが、せがれに
「監督におはよーございます、というなら、小道具の人でもエキストラの人でもおはよーございますといえ。
エキストラにおー、おはよーというなら、監督にもプロデューサーにもおー、おはよーと挨拶せよ」
と教えたということです。
映画をつくるというのは、いろいろな役割があってそれぞれが最善を尽くし工夫をしてやっているもんである。
号令方とか金を持っているものだけがやっていると思うのではない、わかるかせがれ。そういうことです。
ご主人がいわれているのはこの丹波さんと同じことです。
ご飯をいただくのに、確かに料理人がものをつくってくれたかもしれない。
でもそれを盛るために皿を洗ってまとめていた人もいる。
食材を調達した人がいる。まあ鮮魚なんかは板前自身が言ったかもしれないが、調味料や粉なんかはその担当が居たはずだ。
きもちよく客を迎えるために、掃除をし、窓を拭いた人がいるはずです。
レジを請け負ってくれて、メンバー全員が食べていくためのお金を大事にいただいて扱い、笑顔で送り出してくれたわけです。
この人たちのだれかがやる気を失いさぼったら、食事ということのすべてが台無しになるのです。
ひとつの食事という行為でこれだけの人が自分の持ち場で苦労し努力しているわけです。
だったら、おいしいと思ったのなら板前にかけるお礼の言葉と同じ言葉は、全員にかけるべきではないですか。
前も食べた。今回も食べた。だったら毎回声をかけるべきではないですか。
こういう発想が自然に出てこないのであれば、人生経験が足りないとしかいいようがありません。
ご主人は非常に良識のあるかただと思います。よくこういうかたに出会えましたね。
お礼
私もあなた様と同じです。 おそらくそれが普通なのでしょうね。 毎回言う人は褒められた人という認識です。 主人は厳しい家庭に育てられたのでそういうのがうるさいのですが、「それが常識」というだけで何故言う必要があるのか理由がいまいちわからないので私も納得出来ないのです。 個人のお店だったらまだわかりますが… 強制はやはりよくないですよね。感謝の気持ちが伴わなければ意味がないです。 ありがとうございました。