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最も○○の中の一つという表現について
よくTVで「最も○○の中の一つ」という表現を耳にします。 常々違和感を持っていたので調べたら 「最も」という意味は「比べたものの中で程度が一番上であるさま。」 とありました。 あくまでも最もというものはオンリーワンであって、最もが複数あるのはおかしいのではないのでしょうか?
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個人的には相当イヤで「間違い」に近いと思っています。異和感をもつ人も多いようです。 ただ、近年使用例も増えていますし、辞書のなかには「きわめて」などの意味を認めているものもあります(できれば↓の辞書は特例と考えたい。これは古語ですかね)。そうなると「間違い」とは言い切れない気もしています。 ほかのところに書いたものから転載します。 http://note.chiebukuro.yahoo.co.jp/detail/n152206 ■Web辞書『大辞林』から https://kotobank.jp/word/%E6%9C%80%E3%82%82-398086#E5.A4.A7.E8.BE.9E.E6.9E.97.20.E7.AC.AC.E4.B8.89.E7.89.88 ================================ もっとも3 【最も】 (副) 〔補説〕 「もっとも(尤)」と同源 [1] 比べたものの中で程度が一番上であることを表す。この上なく。最高に。 学校で―足の速い生徒 世界で―高い山 [2] きわめて。はなはだ。 昔、天竺に一寺あり。住僧―おほし〔出典: 宇治拾遺 12〕 ================================ 「イチバンが複数いる場合」はOKと言う人もいます。 たとえば陸上競技の100mの世界記録が9秒00で、その記録をA、B、Cの3選手がもっているとします。この場合は「Aは最も速い選手のひとり」と言えるでしょう。そのとおりですが、これはほとんど屁理屈です。多くの場合は、単に無神経な言い方をしているだけです。 下記に書いたことを転載します。 http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1051723375 ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ 「最も○○のひとつです」は厳密に言えば誤用であることは間違いないでしょう。論理的に考えるなら、質問者のおっしゃるとおりです。 物理的に(ハッキリ数字で表わせることで)イチバンが複数いるので、そのなかのひとつという場合もあるかもしれません。しかし、実際には単に無神経に直訳調の言葉を使っているだけだと思います。 ただ、もうずいぶん前から広く使われているようなので、許容している人も多いかもしれません。さらに言えば、論理的に考えると矛盾しているようでも通用している言葉もいろいろあるようです。 「最も」「一番」などの最上級に関係する誤用や、「唯一」「初めて」など関係する誤用にはいろいろなものがあるので、気をつけたほうがよいでしょう。 詳細は下記をご参照ください。 【板外編12-1】最上級がらみの誤用──「もっとも〇〇な~のひとり(ひとつ)」etc. http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-935.html 以下は一部の抜粋(重言)。 ================================ ●「もっとも」「いちばん」はウカツには使えない 「もっとも」「いちばん」に関連するヘンな表現はほかにもいろいろあります。主だったものをあげてみましょう。 あるガイドブックの編集部では、根拠がよほどはっきりとしていない限り、「最高」とか「最初」という言葉を使わないことを原則にしている、と聞いたことがあります。たしかに、どんな一流ホテルでも「最高のサービスを提供している」は誇張になりかねませんし、「最高の素材と最高の技術を使った料理を手ごろな価格で提供する」は、だれが考えても無理のある話です。取材を受けた店の人が「これを最初に始めたのはウチの店だ」と力説した場合も、確証がなければウノミにして記事にするわけにはいきません。 近年ふえているのは、「いちばん最初」や「いちばん最後」という表現です。さすがに文字になっているのを見ることはそう多くありませんが、話し言葉としては定着してしまった感があります。明らかな重言なのについ口にしてしまうのは、語感がよいからでしょうか(重言に関しては次項を参照)。テレビのニュース番組のテーマソングで「いちばん最後に……」というフレーズで始まる曲を聴いたときには、何かの間違いではないかと耳を疑いました。作詞をしたシンガーソングライターを、もっとも日本語を大切にしている詩人のひとりと考えていたからです。 たったいま使った「もっとも〇〇な~のひとり(ひとつ)」は、英語の慣用句を直訳したもので、本来の日本語にはない表現だと思います。一時期はずいぶん目にしましたが、最近は使われる頻度が低くなったようです。 ================================ 【追記】 「もっとも〇〇な~のひとり(ひとつ)」について英語に堪能な知り合いに確認した。「もっとも〇〇な」は英語の慣用句の直訳から生まれたのはたぶん間違いないだろうとのこと。イチバン一般的なのは、「もっとも有名な」ではないかと言っていた。 これは誤用だと思うが、これほど広まってしまうと、もっとも目にする「矛盾語」のひとつ(笑)になってしまうのだろうか。 【論理的には説明できない「矛盾語」たち】 http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-904.html
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- marisuka
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前にも同じ質問がありました。参考になさってください。 数量で測れる物については「あいまいで不合理な表現」、計測不能で人によって感じ方が違う物については、「1番に幅を持たせた、あいまいだが仕方ない言い方」と私は思っています。
お礼
回答ありがとうございました。 確かにあいまいですね。 よくある「日本最大級」というもの同じものと思います。 とりあえず、調査するのが面倒だからという理由から来ているような気がします。
お礼
非常に丁寧な回答を頂き、ありがとうございました。