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日本って民主主義なのでしょうか?
そもそも私は民主主義が何なのかよく解っていないのですが、 欧米などには 「自分達が投票し自分達が選んだ政府の行った事は 自分達にも責任がある。」 といった発言をする人も居る事に驚きました。 日本では特にそんな人が居ない様な気がします。 あれは駄目だ これは駄目だ あいつが駄目だ こいつが駄目だ あいつの所為だ こいつの所為だ あいつをやめさせろ こいつをやめさせろ ○○党に騙された ○○党に騙された などとりあえず否定ばかりが目につきます。 「そこまで問題意識があって具体的に指摘できる知識があるなら 自分で政治家になって国を動かせるんじゃ?」 と言ってみると 「自分は政治に関しては素人だから解らない。」 「自分は生活で精一杯だから政治に手を出す余裕はない。」 などなど次から次へと否定的な理由が出て来ます。 何か、言い知れぬ違和感を感じます。 自分が何に違和感を感じているのかもよく解りませんが、 民主主義ってこういうものなのでしょうか。 日本って民主主義なのでしょうか。 欧米の民主主義とどういう所が違うのでしょうか・・?
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- phj
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日本は民主主義国家です。間違いありません。 ただし民主主義国家というのは、必ずしも多数決で決める国家を言いませんし、選挙制度も多数あります。 たとえば古代ローマは帝政になる前は共和制(つまり民主主義)でしたが、最高指導者は2年ごとで2人ずつ、その指導者を決めるのは市民選挙ですが、元老院には拒否権もあった、という仕組みになります。 つまり、多数決というのが民主主義の絶対的な決定方法であるとはいえないのです。 民主主義というのは、実を言うと必ずしも優れた制度ではありません。優れた指導者を輩出できるなら君主制のほうがよいことも多く、腐敗を防止できるなら寡頭制もすぐれた制度です。 ではなぜ現在では「民主主義がよい」とされているか、というと資本主義社会だからです。 資本主義社会というのは、簡単にいえば「資本を投じて、お金を回すことができる」という社会です。この「資本を投じる」人が限定的だと、非常に社会がゆがみます。 たとえば王族や貴族しか資本投資できない、となると庶民は奴隷同様の雇用者になってしまい、これは「資本を投じて、利潤を最大限に得る」という考え方とは大きく離れてしまいます。(体を資本とする分には稼げても、稼いだお金を投資に回すのに身分制限がある、ということ) ですので資本を投下する人が「利潤を最大にしたい」と思えば(というかリスクがある以上思わないわけがない)、経済に関わるすべての人々が自由意志で生産に関与するようにならなければなりません。 そうなると、王族や貴族と平民の違いがあっては困ります。それは経済的な違いだけでなく、命の重さの違いも同じです。「みんなが等しくリスクもプロフィット(利潤)も負担する」のに、政治的に守られる違いが大きければ不公平になります。(政治的というのは、たとえば貴族院があって、貴族やお金持ちに有利な法案が通りやすいということです) この論法でいえば、普通選挙は男女とも未成年者を除いて全員が持てる、というのが正しいことになり、その上で可能な限り多数決することになる、というのが現在の民主主義であるといえます。 ですので、民主主義を成り立たせるには資本主義が必要で、なおかつ法治主義(法の下で貴賎無く平等)であるのが今の状態で、だからこそ(人々の最大幸福を追求するのなら)現在のところ民主主義が一番いいだろう、ということなのです。 その点において、問題も生じます。質問者様が書かれている 「自分達が投票し自分達が選んだ政府の行った事は、 自分達にも責任がある。」 というようなことです。この責任感がなさ過ぎると衆愚政治と呼ばれるものになります。 実は民主主義とは、国家運営に対して個人個人が責任が責任をもつ社会である、といえます。 たとえばナチスドイツの起こした悲劇に対して、ドイツ国民が何を反省しているかといえば「選挙でナチス政権を誕生させ、その後も熱狂的に支持をしたこと」に対してです。 国民が暗愚に陥り、全体主義に賛同してしまったことを反省点としているのです。 これは、フランス革命から始まった「近代民主主義」が提示した「国民としての覚悟」です。フランスは革命で王家を処刑してしまいましたので、国民たちで国家運営を行うしかありませんでしたが、1787年のバスティーユ蜂起はジャコバン派の恐怖政治になり、王政復古派の復活それを封じたナポレオンの皇帝就任、それを市民政治に戻してと、民主主義が根付くには実に80年もの時間を要しています。 それを見て、学んだ欧米は「民主主義は簡単にできるものではない」という意識があるのですが、明治維新で上から民主化した日本は、いまだに「お上の言うことが正しい」と盲目的に従う人がいるような状況です。 否定から入るのは人間の性であるといえますが、下から沸き起こるような民主主義の土台がないのは日本の大きな欠点であるといえます。 同じような立憲君主制をもつイギリスでは、マグナカルタからの「王権の抑制と民主制のバランス」についての伝統がありますので、特に民主党の政治家は草の根的な市民運動の出身者であることが多く、コミュニティからの推薦がなければ立候補できない仕組みになっています。 逆に東南アジアなどの民主制は、独裁政権と紙一重のところもあります。中国は、中国人によると「今、民主化したら意見がばらばらすぎて国が分裂する。準備ができていない」といわれてしまうぐらい「共産党はいやだけど、一党独裁じゃないとまとまらない」状態であるらしいです。 政治システムというのは、その国の文化的な要素もあります。たとえば日本では東大法学部なら官僚になる人が多いですが、これは年功序列の日本文化的なシステムがあるからです。 アメリカやイギリスなどでは与党が変われば、役人も総とっかえになるのが普通で、役人を辞めた人々はシンクタンクに入って、また与党が変わると返り咲いたりします。 こういう文化的な部分も含めて、日本は「お上」意識が強く、「自分たちは政治のことは分からないけど、頭のいい人たちがやってくれるよ」という考え方が蔓延しているのだと思います。
- titelist1
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税金を納める誇りのない国には真の民主主義は育ちません。税金を取られる感覚では政治はすべてお上のすることなのです。 日本では民主主義を勝ち取ったと言う考えがありません。明治でも猿真似の議会を作り、戦後の民主主義はアメリカのお仕着せです。平和憲法も押し付けられました。 欧米の民主主義の原点はフランス革命です。フランス国王から自由と平等を血で勝ち取ったのです。日本では幕末の戊辰戦争は王政復古の内戦で天皇が実権を握ったのです。フランス革命に相当することをアメリカにしてもらったのです。 日本では、お上が変わっただけなのです。
- trytobe
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日本では、裁判ですら「多数決」が通じます。正しいことを言っている人が1人足りないだけで、冤罪が生まれる制度なのに、なぜ採用しているのでしょう。 アメリカの陪審員は、「全員一致」で「有罪か無罪か」を決定します。その先の「量刑」(懲役何年にするかなど)は裁判官の判断ですが、人民は「全員一致」で決定します。 日本は、司法ですらそうなのに、政治になると、「多数決」が民主主義だ、と思われています。「多数」=「与党」になれば何をしても合法だ、という錯覚をします。 つまり、民主主義は、あくまでも「時間がある限り議論を尽くして全員が納得する結論を目指す」システムなのに、日本では「議論してられないから永田町に先生をたくさん送り込んでウチらのいいようにしてもらおう」というのに「多数決でタイムリミット寸前に強行採決」という「思考停止」をいいように使われているだけなのです。 「民主主義」の中の一要素だけ取り出して、「議論を尽くして」という部分を無視して、中世の僧侶が理性をもって討議し決を取った「満寺集会」の「大衆僉議」という「多数決」方式だけを都合のいいように「民主主義 in Japan」と同一視させてガラパゴス政治を作りあげ維持しているのです。 多数決 - Wikipedia http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A4%9A%E6%95%B0%E6%B1%BA 日本的民主主義 - 財務省 [PDF] https://www.mof.go.jp/pri/research/special_report/f02_2011_10.pdf
お礼
>「時間がある限り議論を尽くして全員が納得する結論を目指す」システム >「多数決でタイムリミット寸前に強行採決」 そうだったのですね。 今の社会を動かす現実がやがて歴史になり、 ずるずると過去を引きずって抵抗になり、今に至るんですね。 ご回答ありがとうございます。
- gouzig
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日本はある程度は民主国家だと思います。 しかし、その度合い(民度といいます)はあまり高くはないでしょうね。 特に年齢が高い人や新聞を読まない人、人とあまり会話をしない人は民主主義の勉強が足りないです。 そういう人達は民度が低いと思います。 欧米では、民主主義が家庭教育、学校教育、社会教育の中でどんどん勉強できるのです。
お礼
>欧米では、民主主義が家庭教育、学校教育、社会教育の中でどんどん勉強できるのです。 自分達の歴史の中で築かれて来たものだからなのでしょうか。 意識がしっかり持てるほどの環境があったんですね。 ご回答ありがとうございました。
- alterd2001
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日本の民主主義は所詮アメリカさんの置き土産であり まだまだ真の民主主義は根付いていないと思います。 そして、前の戦争の時に大本営発表を鵜呑みにしていたように 原発の安全神話を鵜呑みにしていたことからも 自分でよく考えることをしない国民であり 「お上」や「偉いさん」に盲従する権威主義の国民が まだまだ多いのだろうと推測します。
お礼
人に嫌われたり失敗するのが怖いのか、 事細かに不平不満は言うけれど自分でどうにかしようとはしないんですよね。 風向きが変わると簡単に意見をひるがえして「本当はこう思っていたんだ」とか 「騙された」とか平然と言ってしまう人があまりに多いんですよね。 周囲の人にとりあえず同調しておけ といった人が多いのか。 うーん・・。 ご回答、ありがとうございました。
- hekiyu
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"欧米などには 「自分達が投票し自分達が選んだ政府の行った事は 自分達にも責任がある。」 といった発言をする人も居る事に驚きました。" ↑ そういうひとは欧米人でも一部ですよ。 そういう発言をする人だけを放映しているから そういう錯覚が生じるのです。 例えば、米国大統領選挙など、米国人はこぞって 政治に関心があるように見えます。 しかし、投票率はいつも50%前後です。 日本の国政選挙よりも低いぐらいです。 それにこれを見てください。 ○2012年 大統領選挙 (人種別、誰に入れたか) オバマ ロムニー 白人 39% 59% 黒人 93 6 ヒスパニック 71 27 アジア 73 26 ○米国の人種構成(2010) 白 72,4% ヒ 16,3 黒 12,6 ア 4,8 米国人は肌の色で選んでいる、ということが 解るでしょう。 ”民主主義ってこういうものなのでしょうか。” ↑ 民主主義に幻想を抱いているようですね。 英国の社会学者の調査によると、皆が皆政治に関心を 持っているような国では、民主制は上手く機能しない といわれています。 関心層、無関心層が適度にバランスをもってこそ 初めて民主制は上手く行くのです。 皆が皆、政治に関心を持つようだと、意見がバラバラに なり決められない政治になるからです。 また、民主制というのは民意に基づく政治だ、といわれて います。 しかし、民意を構成している国民は政治、経済、法律 には素人です。 しかも、ろくな情報など持っていません。 そんな国民の意思を政治に反映したらどうなるか、 子供でも解ります。 だからどの国も、間接民主制を採っているのです。 ”日本って民主主義なのでしょうか。 欧米の民主主義とどういう所が違うのでしょうか・・? ” ↑ 日本の民主制は劣っている、と主張する人が多いですが、 これはイメージに過ぎません。 実証研究をしている学者にいわせると、欧米と日本とでは 差は無いという結果が出ています。 (放送大学 現代日本の政治 久米郁男・河野勝 早稲田大学教授)
お礼
>皆が皆、政治に関心を持つようだと、意見がバラバラに >なり決められない政治になるからです。 既に今そうなりかけてる様な気もしますね・・。 >そんな国民の意思を政治に反映したらどうなるか、 >子供でも解ります。 北朝鮮の農業や林業の様な大惨事がそこら中で多発しますね…。 >実証研究をしている学者にいわせると、欧米と日本とでは >差は無いという結果が出ています。 国其々、一長一短があるのでしょうか。 まだ民主主義が何なのかよくわかっていない私には まだまだ解らない事ですが、 そうした研究もあるのですね。 ありがとうございます。 ご回答ありがとうございました。
お礼
シンプルで解り易いご説明ありがとうございます。 欧米の人達にとっては、国民自身が悩み求め後悔し作り上げて来た国民の財産なのですね。 だから欧米では真面目に議論され、不都合な事にも責任感を感じたりできるのでしょうか。 日本はお上が変わっただけ。 不平不満だけ吐き散らし自分でどうにかしようとはしない。 国民の財産ではないから上っ面だけで、 都合が良い所だけつまみ食いしてる様なものなのでしょうか。 何か少し悲しい気分になります。 ご回答ありがとうございました。