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食べ物のカロリーと消化吸収率について
食事のカロリー計算は解りますが、実際に食べてから消化吸収することができるのはどの程度なのか結構難しい話になりますよね。食べ物の種類や状態、食べた人の消化器官の状態等によってかなり差が出てくると思いますが、例えば500kカロリーご飯を食べた場合、一般的に何パーセントくらいの消化吸収ができるんでしょうか?汚い話ですが100%消化吸収してれば便は出ませんよね。
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ウンコは約半分が腸内細菌の死骸と腸壁から出る老廃物(腸壁自身の細胞のくず含む)で構成されていると言われています。 ウンコの前後で体重を測るとウンコの重さが大体わかります。ちょっと大きめのしっかりしたウンコなら300g~400gだと思います。 ということは150gから200gが腸内細菌の死骸や腸壁から出る老廃物ということになります。「そんなに腸内細菌がいるわけがない」と思わないこと。大人で約1.5kgもの腸内細菌がいると言われています。また小腸の細胞は寿命が大変短く3日ほどとされています。大量の放射能を被曝すると、細胞分裂できなくなりますが、小腸細胞は寿命がつきて分裂しなくなると真っ先に小腸がダメになり、栄養を吸収できなくなります。一般的な成人で、小腸の長さは10m近くあります。これが3日で作り変えられるのですから、老廃物の量は相当なものだと推察できるはずです。 ちなみに消化器官内の共生微生物に関してはウシが最も進化しており、草を口から摂取して、それを胃の中の共生微生物に与えて発酵させ、アミノ酸や脂肪酸を分泌させます。ウシ自身は草を消化吸収するわけではなく、共生微生物とその分泌物を摂取してあれほどの巨体にまで成長します。人間の消化吸収システムはウシほど進化していませんが、葉酸など一部のビタミンは腸内細菌によって分泌されたものを用いていて、口から全く摂取しなくても足りなくなることはありません。 ウンコの残り半分は消化吸収できなかった食べ物で占められます。水分を含めて150gから200g。多分一日の食事のうち10%くらいが吸収できずにウンコになることになりますね。これが質問に対する回答になります。 ちなみに、食物にカロリー(熱量)があるという考え方は19世紀アメリカのアトウォーターという学者が提唱しました。彼はタンパク質、脂肪、炭水化物を実験室で燃やしてみて、燃焼熱を測定しました。その結果、それぞれ5.7kcal/g、9.4kcal/g、4.1kcal/gという熱量を算出しました。さらにアトウォーターはこれらの栄養素の人間の体における吸収率を92%、95%、97%として、現在用いられているタンパク質、脂肪、炭水化物1gあたり4kcal、9kcal、4kcalという数値を算出しました。 つまり食品のカロリーには消化吸収率は予め織り込み済みということです。ただしあくまでも平均的な消化吸収率に過ぎません。また上述のウンコの例からすると食べ物の10%くらいはウンコになってしまうので、少し計算が合いません。 アトウォーターの時代はまだ19世紀で、コンピュータもなければ電子顕微鏡もない時代です。それほど高い精度を求めるのは無理だったのです。またタンパク質、脂肪、炭水化物1gの熱量が小数点では、計算が非常に面倒くさいので、整数の4kcal、9kcal、4kcalをテキトーに選んだという側面もあります。 カロリー表示に関する法律である健康増進法では、食品のカロリー表示は5%の誤差を含んでいてもよいことになっています。アトウォーターの数値がそもそもテキトーなので誤差0というはそもそも無理ということになりますし、カロリー計算をあんまり厳密にやっても意味がないのです。 なお、炭水化物を摂ると太るのは事実です。炭水化物で太るのは一時的な事象ではありません。炭水化物はインスリンの分泌を促し、これが糖質やら脂質やらを全身の細胞に取り込ませて蓄積して肥満になるのです。この話題は、質問に直接関係ないので、このくらいにしておきます。
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カロリー、あれは嘘っぱちです。 だいたい糖分の100キロカロリーと脂肪分の100キロカロリー 植物オイルの100キロカロリーと動物脂肪の100キロカロリー 蛋白質の100キロカロリー ぜんぶ吸収率も吸収した後の挙動も違います。 特に炭水化物を取ると太るとか言われていますが、太るのは一時的です。 炭水化物は毎日定量食べることがキモです。 なんと、定量であれば吸収率は0として計算してかまいません! 炭水化物を減らせば一時的に体重は減りますが、少しでも炭水化物を取るとまた増えてしまいます。
お礼
大変丁寧で精度の高いお話ありがとうございます。特にうんこの話は目からうろこでした、大変身近なのにうんこについてこのように正しく理解している人は成人のおそらく数%でしょうね。カロリーのお話とあわせてとても参考になりました。
補足
大変丁寧で精度の高いお話ありがとうございます。特にうんこの話は目からうろこでした、大変身近なのにうんこについてこのように正しく理解している人は成人のおそらく数%でしょうね。カロリーのお話とあわせてとても参考になりました。