- 締切済み
タンパク質(ペプチド)の架橋について
タンパク質の架橋について質問です。 私は某国立の化学系の研究室に所属している四年生で、40数残基程度のタンパク質を研究しています。このたんぱく質は分子間βシートで線維状に会合していくことは判明しているのですが、何量体を形成するのかははっきりしていません。そのため会合数をESIによって調べているのですが結果が安定しませんでした。そして教授に報告したところ「分子間を架橋剤で繋いでしまえば安定するので結果もぶれない」とのことでした。 とはいうものの生物系の研究室ではないので誰もその方法を知らず(教授も含め)、また架橋剤などを入れては会合数が増えてしまうのでは(少なくとも正確ではなくなる)と思っています。 このテーマを与えられ自分なりに試行錯誤をしていますが、周りは合成系がほとんどなので聞く人もおらず、教授も教授で質問しても今の自分でも知っていることしか返ってこないばかりか、サンプルが高いので「安いタンパク質で試してからにしろ」と言われました。(今年からのテーマで自分のみ行っている) やりたい合成があり必死に勉強して今の研究室にトップで所属されたのに全然違うことをさせられ、周りが合成技術を身に着けていく中それでも必死に独学で頑張って来たのですが、昨日教授に「座学だけでなんも出来ない金食い虫」と言われ、悔しさのあまり家で泣いてしまいました。 それでも与えられた以上この研究をなんとかしていきたいので今回質問させていただきました。 後半は聞き苦しい愚痴のようになり申し訳ありませんが、どなたか研究に関してアドバイスなどをいただけないでしょうか?
- みんなの回答 (4)
- 専門家の回答
みんなの回答
- stringf35
- ベストアンサー率66% (69/104)
アミロイドベータですか?線維状に会合していくものが、ある一定の安定した会合状態をとると考える理屈がよくわかりません。何か安定化させる工夫でもしているなら別ですが。サンプルによっても試行回によっても違うでしょう。お察しの通り、架橋剤を入れれば、さらにアーチファクトが増えるでしょう。 個人的には、学部学生や修士学生の研究がうまくいかない場合、指導教員に責任があると思っています。自分で研究をマネージできるようになるのは博士課程に入ってからでしょう。なので、「座学だけでなんも出来ない金食い虫」というのは言い過ぎだと思いますね。指導に不満があるならきちんと伝えましょう。日本の研究室では学生がビビりすぎて教授が殿様のようになっていますが、指導教員としての責任を感じさせるべきだと思います。 個人的にはプロジェクトに無理があると思いますが、学部学生のテーマは往々にして適当になりがちなので、研究を前に進めるためには、ひとまず関連分野の先生を探して、近場にいれば(理想的には同じ大学)教えを乞うのが良いでしょう。その場合も、スジを通す必要はあると思うので、まずは教授を通してお願いしてもらいましょう。もしそれすら断られたらそんな研究室はさっさとやめて修士から別のところにいきましょう。
- ga111
- ベストアンサー率26% (247/916)
1) DSP Dithiobis(Succinimidylpropionate)などの濃度を変えて(3-5段階?)クロスリンクし、SDSゲルに流すと、3量体なら3本のバンドが見えます。クロスリンクの度合いが高くなると、3量体の位置のバンド強くなります。なにか3量体などをとることが分かっている蛋白のコントロールをとること。 2)クロスリンクなしなら、伝統的にはゲルろ過法をつかって解析します。お金も、生化学系の知識も要りますね。違う分野の4年生はちょっと無理かも?? 教授にたのんで、生化学系の研究室の協力を得るというのはありうるかもしれない。ゲルろ過法、分子量測定で検索。http://www.gelifesciences.co.jp/technologies/gel-filtration/?utm_source=rcmd >たんぱく質は分子間βシートで線維状に会合していくことは判明 X量体をとり、さらに無限に線維状に会合すると言うことなら、データはクリアにならない可能性があるでしょう。
- titelist1
- ベストアンサー率25% (712/2750)
その会合は水素結合による二次結合が原因でしょう。ペプチド結合基ではない側鎖の官能基が水素結合を起こして凝集するので質量分析結果が安定しないのでしょう。架橋剤は両手の反応なので、片手の反応のマスキング剤で官能基を塞いでしまえば良いと思います。 若かった頃を思い出しました。有名国立大学の工学部です。研究室で自分だけまったく違う研究をさせられました。先生の得意分野ではないのです。前からやりたかった分野で君ならそれをやってくれると言われました。苦しんで研究した結果、その成果はその後の研究室のメインテーマになりました。先生は大学に残ってほしいと言ってくれましたが、大学院を卒業して企業の研究者になりました。順調に出世して取締役にもなりました。研究成果で工学博士にもなり、3年間ほど客員教授として仕事の合い間に教鞭を取りました。学生時代に苦しんで開拓した経験が生きていると思っています。
- trytobe
- ベストアンサー率36% (3457/9591)
まあ、過去の知見(論文などの文献)から、練習用の単一アミノ酸の重合体でβシート構造を作る安いポリペプチドを買って、そもそも何量体とかいうようなβシートの並んだ管・綱の安定状態があるのか、とか確認するところから始めてはいかがですか。 そもそも側鎖に反応できる官能基が向かい合ってなかったら、なにと反応させるべきなのか、分子間距離も官能基の選択もなにもできませんし。 そういう手法を確立する、というだけでも、学士にしては十分な成果ですよ。 エレクトロスプレーイオン化 - Wikipedia http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A8%E3%83%AC%E3%82%AF%E3%83%88%E3%83%AD%E3%82%B9%E3%83%97%E3%83%AC%E3%83%BC%E3%82%A4%E3%82%AA%E3%83%B3%E5%8C%96 Unfolding of proteins monitored by electrospray ionization mass spectrometry a comparison of positive and negative ion modes http://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S1044030598001032 folding of proteins electrospray ionization mass spectrometry - Google 検索 http://www.google.co.jp/search?q=folding+of+proteins+electrospray+ionization+mass+spectrometry
お礼
御礼が遅れまして申し訳ありません。回答を拝見させていただいたときは思わず泣いてしまいました。 仰る通りアミロイドβです。無理があることは教授にも伝えましたが「やってみないとわかんないだろ」と一蹴でした。教授から関連分野の先生の紹介も得られなかったので、他大学の先生に個人で連絡をし協力を頂くことになりました。修士からは違う大学へいくことにし現在受験対策をしています。受験の申し込める時期に決断できてよかったです。 この一年間あまり進歩できないのは悔しいですがいつか実力をつけて見返そうと思います。 この度は本当にありがとうございました。