>スラスト過重も受けられるものもあるのですか?
別にアンギュラなどを使わなくても、フツーの深溝型で受けられます。ただアンギュラやテーパローラなどに比べ、スラスト方向の許容荷重が小さいだけです。
例えば・・・・クルマですが。
クルマのハブは、上下荷重も左右荷重(旋回荷重)も受けなければなりませんが、F1マシンや耐久レース用のプロトタイプレーシングカーでは、ハブに深溝型のボールベアリングが使われています。これは他の構造のベアリングでは使用回転数で耐久性が著しく低下するからです。(ベアリングの耐久性は、荷重だけでなく常用回転数にも大きく左右されますが、レーシングカーではこの回転数が非常に厳しい条件になります。深溝ボールベアリングは、転がり軸受中もっとも高速に耐える形式です。)
>スラスト荷重を受けれるのはすべり軸受だと思っていたのですが...
すべり軸受けでもスラスト荷重が全く受けられない構造のモノもあります。例えばエンジンのクランクメタルやコンロッドメタルは典型的すべり軸受けですが、スラスト荷重は殆ど受けられません。
っと言いますか、そもそもすべり軸受けと転がり軸受(ボールベアリングやローラーベアリング)を、荷重の方向だけで選択する様な、同じ土俵の部品として考えている事が間違いです。もう少し軸受について勉強しましょう。(そういえば御質問はバイクカテですが、バイクのハブにも深溝ベアリングが使われていますよね?この部分はスラスト荷重を受けないと思います?勿論スラスト荷重も受けますが、しかし少なくともすべり軸受けは入っていないでしょう。)
ベアリングに関しては、それを利用する範囲の技術に限っては既に確立されており(実は、ベアリング自体は未だ判らない事だらけなのですが)、各ベアリングメーカのHPに行ってカタログを読むだけでも相当の事が勉強出来ます。