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ことわざ教育に関して教えてください
こんにちは! 日本のことわざについて研究している留学生です。研究の一部として、ことわざ教育と日本人のことわざ認知度を比較したいと思うのですが、日本人の学生達はどこからことわざを身につけるか、分からなくて、困っています。 >< あるウェブサイトは、2011年から小学校でことわざ教育が始まったと書いてありましたが、ことわざ教科書とか調べても見つけません。もちろん、ことわざに関する本とか漫画などを数え切れないぐらい見つけましたが、それらを実際に使っているか、分かりません。 心当たりがある方に、ことわざをどこで何から勉強しているかということを教えていただけませんか? よろしくお願いいたします!
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- TANUHACHI
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No.2並びに3の方が「カルタ」を傍例としてお話しされていますので、少しばかり補足します。 昨年の文科省全国学力調査での「中学校 国語B」の大問Iがまさしく、質問者様がお求めになられている問題と同じでした。 この問題文は「カルタ」についての文章を読んで、「そこから解ったこと」「自分でもう少し調べたいこと」「具体的にどうやって調べるか」を記述式の形で答える設問でした。 そこで説明されていた「カルタの特性」として (1)カルタは「字札と絵札」が一つの組み合わせで構成されていること (2)そこで採り上げられている材料には様々な種類があること (3)よく知られる「いろはカルタ」もその一つであり、諺を素材とするが、地域や時代によっても、一つの文字に色々と違う諺が採り上げられてもいるとの特徴があること が説明されてもいました。 実際の「いろはカルタ」は「いろは歌」+「京」の47音で構成されています。これは現在の50音とは異なりもします。そして同じ「い」であっても、「犬も歩けば棒に当たる」を使っているものもあれば、「石の上にも三年」を使っているものもあります。更には同じ「犬も歩けば」であっても江戸カルタと京カルタでは図柄も異なります。 この「カルタ」の特性は字札と絵札の関係にありもします。字札で「言葉」を読み上げながら、「絵札」はその字札を具体的な絵や画像で示すことで、幼い子ども達にも「生活の知恵やことわざの意味を解りやすく伝える」との教育玩具的な要素の下に設計されているということも知ることができます。 実際に「カルタ」が庶民の間で親しまれていたのは江戸時代頃からともされ、それが使われていた場所も庶民の教育機関としての寺子屋や手習いのために個人が開いた場所ともされています。 また戦国大名の流れを汲む「大内氏壁書」と呼ばれる家法には、博奕としてのカルタを禁ずるとの文言もみられ、カルタが時として博奕として行われていたこともうかがい知ることができます。 これは僕が小中学校時代に経験した話ですが、国語の授業の一環として「日本のことわざと世界のことわざ」を挙げ、それが成立してきた背景を調べるとの単元があったかと記憶しています。 昨年に岩波書店からに刊行された講座シリーズの『日本の思想』の第二巻「場と器」所収の辻本雅史氏による「寺子屋から国民教育へ」論考が参考になるかもしれません。 ここで採り上げられているのは「文字教育の場」と「読み書き」の関連ですが、「読み」よりも「書き方」に重心が置かれてもいます。 その理由ですが、日本の文字は仮名と同時に漢字があることにも起因します。むろん、読めても書けなければ意味もなく、その逆も然りです。更にこの両者の優位関係を問えば、「読み」が上位概念に位置付けられることも理解できるかと存じます。 法令などを庶民に知らしめるための高札などを掲げもしますが、庶民がそれを読めなければ高札を立てる意味もありません。つまりは識字能力を高めることは同時に秩序や規範を徹底するための重要な手段であったことを前提としていたことも理解する必要があります。 話が横道に逸れてしまい申し訳ありませんが、あと一つ参考としうるのは国立国語研究所から刊行されている『国語年鑑』『日本語教育論集』『日本語教育年鑑』といった年度刊行物をはじめ、『月刊 言語生活』といった定期刊行物があります。また同研究所のデータベースを検索しましたところ、幾つかヒットもしましたので、そうしたシステムを利用されることもお勧めします。 しかしながら、研究の基本姿勢としてはウェブサイトに依存するのではなく、キチンと文献にあたる必要があることも付記させていただきます。
- D-Gabacho
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わたしも子どものころ、商品名「いぬぼうかるた」という、ことわざを使ったかるたで遊び、「犬も歩けば棒にあたる」などのことわざを覚えました。札には「い」「あ」など、ことわざの最初の文字とともに、ことわざの意味が一目でわかるような絵が描かれているので、ことさらどういう意味か教えてもらわなくても、遊んでいるうちに自然に意味も理解しますし、あ~んまでの五十音に対応する50近いことわざを、ひらがなを覚える幼児期に覚えることになるわけで、やはり、No.2の方がおっしゃるように、かるた遊びの影響は非常に大きいと思います。ことわざを知らない=(イコール)子どものころかるた遊びをしていない、といっても過言ではないかもしれません。
学校教育の現場のことは良く分かりませんが、中高年が圧倒的に知っていた、という調査結果に些か思い当たる節があります。 おそらく、高年者は「いろはがるた」で覚えたのでしょう。 「いろはがるた」は1950年代前半位の時期までは、子供の日常的な遊びでした。 親も積極的に与えていました。 文字と言葉を覚えさせるのには好都合だったのでしょう。 この世代の親が育てた中年層にも親の口から伝承されたのでしょう。 又、子供向けの昔話にもよく諺が載ったり使われたりしていました。 子供向けの創作童話が主体となった結果、これらの童話でそだった若者が諺に疎いのも止むを得ないのかと思います。 日本の諺に御興味がおありのようですので下記のサイトを一度ご覧になられることをお薦めします。 諺の伝承にも地方色があったという、日本文化の一面に触れることができるかと思います。 いろはかるた一覧(江戸・京都・大阪 編) | iso.labo iso-labo.com/labo/iroha.html
お礼
ご回答、ありがとうございます。 Ichikawaseiji様が思い当たったのと同じ調査かどうか分かりませんが、中高生のことわざ認知度が高かったという調査結果を私も読みました。しかし、その中に著者も述べたように、対象となった中高生の全員は同じ学校の生徒でしたので、その学校で特別なことわざ教育を受けたかもしれません。 http://ir.nul.nagoya-u.ac.jp/jspui/bitstream/2237/11820/1/jeong.pdf そうですか、いろはがるたで覚えましたか・・・分かりました。ありがとうございます。 お薦めのサイトを拝見しました。見せてくださって、ありがとうございます。勉強になりますし、しかもことわざ研究にも役に立つと思います。
- higetree73
- ベストアンサー率38% (7/18)
塾講師をしています。主に、中学生を対象に指導しています。わたしの知る限りでは、学校ではそんなに習っていないようです。現に、ことわざを知らない中学生が多いのです。例えば、「虻蜂取らず」とか「立つ鳥跡を濁さず」とか。でも、中には知っている生徒もいて、彼らは学校以外で、例えば、塾や問題集、両親や祖父母などから教えてもらっているようです。 わたしの持っている中3の受験用の問題集には、ことわざのまとめのページがあるのですが、たった10個ほどのことわざしか載っていません。国語科の中では、マイナーな分野だと思います。 2011年から小学校でことわざ教育、それは知りませんでした。でも、始まったとしても、実際の授業でどれほど取り入れているのかは、学校によってさまざまでしょうね。たとえ、たくさん取り入れている学校があったとしても、ことわざが試験に出たり、生徒が興味を持ったりしない限りは、なかなか身につかないと思います。 会話でことわざを使う日本人は、興味があるから使っているのだと思います。わたしも、日常の会話で、「光陰矢の如し (Time flies.)」や「蓼(たで)食う虫も好きずき (There's no accounting for tastes.)」などをたまに使ったりしています。 ことわざを勉強するのなら、小・中学生向きのレベルのものからはじめるのがいいと思います。しかも、よく知られている・使われているものを覚えて、実際に使ってみることをおすすめします。
お礼
回答してくださって、ありがとうございます。 現在行っているアンケート調査からも、ことわざをよく知っている/使っている生徒達は非常に少ないことが分かります。学生の回答者と中年回答者のことわざ認知度を比べたら圧倒的な差を見られます。それを見ると、ことわざは入学試験に必要だとしても、やはり教育よりも日常生活で身につけるものだと言えますよね。 再び、ご回答ありがとうございます。本当に助かりました。 追伸: 私は日本のことわざ、興味深いので出来るだけ覚えたり、使ったりしたいと思います。^^
お礼
ご回答、ありがとうございます。 そうなのですか、いろいろなかるたがありますね。私はいろはかるたしか知りませんでした。 確かに、そういうかるたを使って楽しく勉強できますよね。ハンガリーでもそういうかるたが作られたら嬉しいなというふうに思います。