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共犯者の裁判・弁論の分離とは
よく刑事事件で、2人の共犯者の裁判や弁論が、最初は一緒だったのに途中から分離されるという話がありますが、あれはどういう理由でしょうか? また、それまで2人の共犯者が同じ弁護士に頼んでいた場合、途中から裁判や弁論が分離されたら、その後は、2人の共犯者の弁護士も、別々の人になるのでしょうか? それは何故でしょうか?
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今自宅なので、何条とは言えませんが、刑訴法では、数個の事件を併合している場合に分離できます。職権、検察官、被告人・弁護人の申請によります。 また、被告人の権利を保護する必要がある場合は、「分離しなければならない」ことになっています。 具体的には、まず被告人間に「利害の対立がある」ことに気がついた場合は分離されます。 また、被告人間に言い分に違いがあって、訴訟手続きに著しい差が生じている場合なども分離されますね。 例えば、有罪を認めている被告人と無罪を主張していろんな証拠や証人を申請している被告人の手続きを一緒にしておくのは、有罪を認めている被告人にとって酷です。審理の間、ずっとさらし者になるわけですから。 弁護人についての規定があったかどうか、記憶にありませんが、 夫婦の離婚訴訟で、同じ弁護士が夫と妻の両方の代理人を務めるのがおかしいように、利害が対立している被告人の両方を同一の弁護人が弁護するのはおかしいので、必ずや、片方の被告人についての弁護人を辞するだろうと思います。 手続きに差が生じたような場合は、その時点では辞職の必要はないようですが、その後の進展でどう利害が対立するかわかりません(対立する可能性大)ので、おそらく片方の弁護人を辞するものと思います。
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- fujic-1990
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1番回答者です。補足質問を拝見しました。 刑法は専攻外の付け足しなので断言はできませんが、「利益相反」というのは、民事・取引で言われる概念ですねぇ。「利益」というのは、金銭的な利益です。 民法だと、「特別代理人の選任義務」とか「双方代理の禁止」というなどを論じる時、よく使われるのですが、刑法の授業で耳にした覚えがありませんし。 民事では「被告」「被告側代理人」ですが、刑事では「被告人」「弁護人」であるなど、言葉遣いが違います。 Aは「Bが主犯で、俺は単なる見張り」と言い、Bは「Aが計画・段取りした主犯で、俺はお金を受け取っただけ」とか言い合うケースは珍しくはないでしょう。この場合、AとBの利害(広い意味では利益)が対立しているのは事実ですが、「利益相反が生じている」とか「利益相反行為があった」とは言わないものと思います。 公判分離の「決定」文というのを読んだことがないのですが、たんに「AとBでは主張の内容が異なるので」とか「利害が対立しているから」とか言っているのではないでしょうか。
お礼
そうでしょうね。 重ねてのご親切なご回答、誠にありがとうございました。
お礼
詳細なご回答ありがとうございました。 「夫婦の離婚訴訟で、同じ弁護士が夫と妻の両方の代理人を務めるのがおかしいように、利害が対立している被告人の両方を同一の弁護人が弁護するのはおかしいので、必ずや、片方の被告人についての弁護人を辞するだろうと思います」 とありますが、こういう場合を「利益相反」が生じている場合と呼ぶのでしょうか?
補足
さきほど「お礼」のところで入力しましたが・・・ 「夫婦の離婚訴訟で、同じ弁護士が夫と妻の両方の代理人を務めるのがおかしいように、利害が対立している被告人の両方を同一の弁護人が弁護するのはおかしいので、必ずや、片方の被告人についての弁護人を辞するだろうと思います」 とありますが、こういう場合を「利益相反」が生じている場合と呼ぶのでしょうか?