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なぜ、歌を歌うと泣く?
なぜ、歌を歌うと泣く人がいるのでしょうか? 漠然とした質問で申し訳ありませんが 科学的?な回答を探しております。 逆に「涙を流すのには歌が一番!」と 言えるような説とか説明もあるとうれしいです。
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こんにちは。 歌を歌うと泣くっていうひと、いるかも知れませんね。 でも、そのひと、必ず泣きながら歌うんですか? 卒業式に「蛍の光」を歌えば大概の人間は泣きますし、その他に、自分でも全く経験がないというわけではありませんが、これまでの人生にそう何度もありません。 やはり、心を込めて歌っていると、感情移入するあまり、感極まって涙するのではないでしょうか。 >逆に「涙を流すのには歌が一番!」と言えるような説とか説明もあるとうれしいです。 さて、これには、ちょっと自信を持って答えられませんが、 私は田舎のバーでブルース・バンドのピアノを担当しているのですが、少なくとも、聴く方よりは演奏する側の方が、より感情移入を必要とするというのは、これは間違いありません。歌を歌っているひとが自分自身でどんどん盛り上がってゆくというのは全く自然なことだと思います。 別な言い方をすれば、演奏者の方が感情移入をしやすいということです。本人はノリノリなのに、お客はまるで退屈っていうの、うちのライヴでも良くありますねえ (^ぅ^; また、末梢神経の身体的変化が感情の変化を生むといった説もありますから、発声や呼吸などによって興奮状態が高められるということもあるかも知れません。そう言えば、喉から大きな声を出して歌うとき、上顎の奥辺りで涙腺が刺激されるような感覚を味わったことはありませんか? ただ、上記はジェームズ・ランゲ説と言うのだそうですが、この理論事態が少々古く、ちょっと何とも言えないのですが。 当たり前のことですが、映画や芝居などと同様に、音楽にも人間の感情を変化させる効果はありますよね。「高揚感」と言いますが、美しい曲を聴いて心が動かされるのはこのためです。一般的には、楽しい歌で盛り上がるのが高揚感ですが、悲しい曲で盛り下がるというのも感情の変化です。まして、感動と言えば絶頂に類する高揚感ですよね。そして、「泣く・笑う」とは、この「感情の変化」が「身体的表現」となって表れることです。 ですから、本来音楽の持つメンタル効果が歌っているひとの感情に影響を及ぼしているというのは間違いないと思います。歌曲ですから、歌の歌詞が表現する美しい情景や悲しい出来事に心を奪われているということもあるでしょう。 音楽にどうしてそのような効果があるのかに就いても、一応触れておきますが、本来、樂曲というものは、音の時間的変化が人間の感情に影響を及ぼすように構成されているからです。逆に言えば、それが音楽ですよね。 簡単な例では、「小さな音から大きな音へ」「低い音から高い音へ」「ゆっくりとしたリズムから速いリズムへ」といったものです。音符はこのような効果を目的として組み立てられており、作曲家が逆を使えば、逆の効果が得られるということになります。 また、メジャー(長調)の曲の和音は周波数比率がきっちり整数倍ということで大変安定して聞こえるのですが、マイナー(短調)の和音は周波数比が割り切れずに小数点が伴います。これが聴いているひとに不安定感を与え、悲しい感じの曲となります。ジャズではテンションと言い、更に複雑な周波数比により、不安感を通り過ぎて緊張感を表現するといった演奏が多用されます。 何故ここでこんな説明をしなければならないのかと言いますと、つまり、歌、音楽は、人間の感情を変化させる要素を物理的に持っていますので、そこには、個人の具体的な体験や記憶は、必ずしも必要ではないということなんです。 もちろん、個人的に同様の体験があれば感情移入はしやすくなるというのは間違いありません。しかしながら、我々はメロドラマを見て、全く体験したことのないスペシャル・ロマンスでマジ泣きすることができます。つまり、感動しようとするならば、全く架空の「類型的なスチエーション」でも十分なわけです。 要は、そのひとがどれだけそれに心を動かすかというのが感情移入の度合いですよね。先にも述べましたが、音楽はメロディーに時間的変化を使っています。そして、演奏する側は、それに対して感情移入がより忠実です。従って歌っているひとは、感情の変化と共に徐々にその世界にのめり込んで行き、歌詞二番のサビの辺りから後半のリフレインでいよいよ頂点に達します。それが外に現れたものが涙ということになると思います。 長くなってしまって済みません。漠然とした質問とは仰っていますが、これで何かのお役に立ちますでしょうか? ただ、音楽には蓋然的にその要素があり、個人の経験は必要ないという点では万人に共通するということにはなると思うのですが、私にはまだ「歌を歌うと泣く」というのが、あまり一般的な情動であるとは思えないのですが……。
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別に歌が直接的に涙を誘うわけではありません。 歌の歌詞の内容が過去の悲しかった記憶と結びついたり、または、その歌を過去に聴いた(歌った)シチュエーションなどが悲しい物であったりすることで、当時の記憶が呼び起こされるのです。 この際、人間は歌っている最中は弱興奮状態にありますので、悲しかった記憶が増幅され、涙が出るのです。