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金が鉄と同等の価格だったら?
貴金属としてのイメージが強い金ですが、金属材料としての特性から、部分的には工業製品の材料として利用されています とはいえ、コスト的に、その利用箇所は限られています では、もし金が鉄と同等のコストに下がり、金の特性が最適と思われる箇所には自由に利用できるようになったとしたら、身近な工業製品はどのような機能・性能の向上が予想されますか?
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- fxq11011
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全世界の金を集めても25mプールに何杯あるか?。 たちまち材料不足(金不足)になるため、現実と大して変わりません。
- kagakusuki
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金は耐食性に優れていますから、耐食性が要求されていて、尚且つ機械的性質と軽量化に関する要求があまり高くは無い用途において、現在使われている真鍮(黄銅)等の銅合金を代替する事になると思います。 金は他の多くの金属とは比べ物に成らないほど耐食性に優れていますから、機械的性質と軽量化に関する要求があまり高くは無い用途においては、ステンレス鋼やチタン合金(何れも耐食性が要求される用途)の一部に関しても、代替する可能性が高いと思います。 但し、純金では機械的性質が低過ぎますから、銅に亜鉛や錫を加えて真鍮や青銅にするのと同様に、金に何らかの添加物を加えて金合金とする事により、機械的性質を実用可能なレベルにまで高めたものが使われる事になると思います。 例えば、金に銅、銀、白金等を加えた金合金の中には、黄銅と比べて機械的性質が見劣りしない(一部の機械的性質を除いて、殆どの機械的性質が黄銅よりも優れている)ものが実在しています。 【参考URL】 歯科用貴金属合金 安全性試験レポート - 山本貴金属地金 http://www.yamakin-gold.co.jp/technical_support/webrequest/pdf/safety07.pdf 上記のURLのページに掲載されている金合金は、少量ながら白金が含まれていますから、金が安くなっただけでは気軽に使えるほどには低コストとはならないかも知れませんが、金が安く入手可能という条件の下であれば、実用化の研究が行われますから、白金の代わりにもっと低コストの添加剤が開発されるとともに、比較的高価な銀の使用量も減少させた、低コストで利用可能な金合金が開発される筈です。 そうなれば、現在では黄銅が使われている、水道の蛇口等も金合金性に取って代わる事と思われます。 蛇口のみならず、現在、真鍮製の配管や配管部品が使われている箇所の多くは、金合金が代替する事になると思います。 同様に、海塩による腐食対策として特殊な黄銅の一種を始めとする銅合金が使われている、船舶向けの金属部品の多くも、金合金が使われる事になると思います。 又、横桟の様な荷重を受け持つ支持材の上にトタン板を張る様な工法を用いた屋根の場合は、トタン板(亜鉛めっき鋼板)の代わりに金合金板が使われる様になるかも知れません。 但し、上記の金合金の場合は、現在使用されている亜鉛めっき鋼板やガルバリウム鋼板と比べて強度が低いので、桟を使わずに、波板自体の剛性で荷重を受け持つ様な形式の工法を使う場合には向かないかも知れません。 尚、金めっき鋼板がトタン板の代わりに使われる事は考え難いと思います。 何故なら、金属にはイオン化傾向と言って、金属の種類によってイオンになり易さに違いがあるのですが、イオン化傾向が異なる金属同士が接触している所に水などが付着しますと、2種類の金属と水によって単純な電池が形成されて電流が流れる事により、イオン化傾向が大きな方の金属の腐食して行く速度が大幅に速くなるという現象が発生するからです。 この現象の事を 専門用語で「電気化学的腐蝕」、略して「電蝕」と言うのですが、金と鉄では鉄の方が大幅にイオン化傾向が大きいため、金めっき鋼板というものを作ったとしましても、金めっきが傷ついて鉄が僅かでも露出している部分や、鋼板の形を整えるために切断した部分などが、雨などによって濡れると電蝕を起こして、短期間の内に錆びて使い物にならなくなる恐れが高いと思われます。 そのため、金めっき鋼板が使われる事は無いと思いますし、その他にも、耐食性を高める目的のためには、鉄材に金めっきが施される事は無いと思います。 この電蝕の問題があるため、先述の金合金板を屋根材とする場合には、板を固定する際に釘やネジの類に鉄製のものを使う事は出来ません。 そのため、釘は耐食性のあるステンレス製のものを使い、ボルトやナットといったネジの類には、同じ金合金製のものが使われる事になると思います。 又、桟が木材で出来ている場合には問題ありませんが、鋼鉄などの金属製の桟である場合には、鉄製の桟と金合金製の屋根板との間を、導電性がある金属製ボルトで結合させますと、桟が錆びてしまいますので、鉄骨構造の建物の屋根を葺くのには、金合金板はあまり向いていません。 もしも、鉄骨構造の建物の屋根を金合金板で葺く場合には、鉄骨と金合金板との間にゴムか合成樹脂製のシートを挟んで直接触れ合わない様にした上で、ボルト留めする際にも、金合金板に開けた穴に合成樹脂製の電気絶縁部品を差し込んでからボルトをねじ込む事で、ボルトと金合金板が直接接しない様にするといった工夫が必要になると思われます。 後、現在の日本の硬貨は1円玉を除いて全て、黄銅の一種やニッケル黄銅といった銅合金製なのですが、汗等の汚れが付着した状態で年月が経過しますと、表面が錆びてしまう事があります。 そこで、機械的性質が黄銅並みか、それ以上の金合金が鉄並みの低コストで使える様になりますと、硬貨の材料として金合金が主に使われる様になるかも知れません。 つまり、500円玉は無論の事、10円玉や5円玉に至るまで、いや、アルミニウムは結構高価なので、ひょっとしますと1円玉すらも、全て"金貨"となるかも知れません。
- kagakusuki
- ベストアンサー率51% (2610/5101)
ここまでの回答には出て来なかった用途として、銃弾の鉛の部分を金が代替する事になると考えられます。 同じ銃身から発射される場合、弾丸の質量が大きい方が、銃身内での速度が遅くなりますから、より長時間に亘って火薬の燃焼ガスの圧力を受ける事になり、その結果、軽い銃弾よりも運動量が大きくなるため、威力が増大します。 そのため銃弾には、密度の高い鉛が用いられているのですが、鉛の密度が11.34g/cm3であるのに対し、金の密度は19.30g/cm3と1.7倍も高い密度を持っていますから、価格が鉄並みに安いのであれば銃弾の材料として最適です。 それと、上記の話はライフル銃やハンドガン等で使用される通常の弾丸についての話ですが、散弾の材料として金を使用出来れば、更なるメリットがあります。 散弾銃の弾丸は単なる鉛の粒であるため、この散弾を使用した際に、自然界に鉛の粒がばら撒かれる事になり、それを野生動物が呑み込んで鉛中毒になってしまう事が問題となっています。 そのため現在では、多数の鉛の粒の代わりに、多数の小さな鉄球を詰めた散弾が使われる様になって来ているのですが、鉄は鉛よりも軽いためと、鉛よりも変形し難いために、威力が落ちるという難点と、鉛の粒を大量に作る事に比べて、鉄の粒を大量に作る事の方が手間が掛かるために、鉄製の散弾の方がコストが高くつくという難点があります。 その点、金であれば、自然界にばら撒かれても、溶けだす事がほぼ無いため、動物が中毒を起こす恐れはありません。 又、前述の様に、金は鉛よりも密度が高いため、威力が低下するどころか、返って威力が増大します。(但し、射程距離は短くなります) コストに関しては、金の粒を大量に作るのは、鉄の場合と同様に手間が掛かりますから、鉛よりは高コストになると思われます。 尤も、金は鉄よりは軟らかく、加工しやすいため、鉄よりは若干低コストになる可能性はあると思います。 尚、同じ弾丸の部類ではありますが、対戦車砲弾の材料としては金は向いておりません。 現代の対戦車砲弾は、タングステン合金やウラン合金等の様な密度の高い金属で出来ている細長い棒状の砲弾で、秒速1500~2000mという極めて高い速度で撃ち出されます。 弾丸の質量が大きい上に速度も極めて速いため、この弾丸が持っている運動量は非常に大きなものとなります。 そして、細い形状をしているため、標的に当たった際に、標的と接している正面部分の面積が小さくなりますから、狭い面積に、大きな衝撃力が集中する事になるため、標的と接している部分に極めて高い圧力を生み出す事になります。 この極めて高い圧力によって、装甲を構成している材料を変形させる事で、砲弾は装甲を貫通します。 ところが金製の対戦車砲弾の場合は、金があまりにも変形しやすいため、衝突部分の圧力が高くなる前に、砲弾の方が変形して折れ曲がってしまい、砲弾の持っていた運動量の多くが、砲弾の先端部分に伝わる事無く失われてしまうため、貫通力を得る事が出来ません。 仮に、折れ曲がらなかったとしても、金は鋼鉄等の装甲材と比べて変形しやすいため、圧力が高くなりますと、プレス機で金属板を変形させる際に、金属板が塑性変形するのと同じ様に、砲弾の先端部分の金が連続して塑性変形を起こして、まるで液体の様に流動する様になり、砲弾と装甲との間の隙間から流れ去ってしまうため、装甲を貫通する事が出来ません。 因みに、タングステン合金やウラン合金の場合、塑性変形が起き始める圧力が、装甲を構成している材料よりも高いため、砲弾よりも先に装甲材の方が流動化する事を利用して、対戦車砲弾は装甲を貫通しています。 それに、タングステンの密度は19.25g/cm3、ウランの密度は19.1g/cm3で、どちらも金と殆ど変わりのないほどの高い密度を持っていますから、これらを金で代替した処で、砲弾を重く出来る訳ではありません。 従って、対戦車砲弾の材質として金を使用する事は、デメリットしかもたらしません。 尚、対戦車砲弾としては廃れ始めてはいますが、対装甲用のミサイルの弾頭としては未だに使われ続けている、成型炸薬の先端部分には、凹んだ形に成形された金属板が使われていて、その金属板の素材として現在主に使われているのは銅合金などですが、この銅の代わりに金を使えば、金の高密度を生かして威力を増大させる事が出来る可能性はあるかも知れません。 尤も、コスト度外視の兵器においてすら、現実には金は(成型炸薬弾の材料として)使用されておりませんし、銅よりも高密度である鉛が使用されていない事から考えますと、単に高密度であれば良いという訳ではないと思われますので、成型炸薬弾に金を使用する事が威力を増大させる事に寄与しないという可能性も少なからずあると思います。
- hayasitti
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金のメリットは ・化学的に非常に安定 ・加工のしやすさ ・外見がキレイ デメリットは ・純物質ほど物理的に弱い(やわらかい。傷がつきやすい。) 電気伝導率は銅ほどよくないです。(銀>銅>金の順。) 接点に使われるのは錆びないまたは加工しやすい、(やわらかいので)接点が密着しやすいことの方が大きいかと。 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%9B%BB%E6%B0%97%E4%BC%9D%E5%B0%8E%E7%8E%87 上記の理由から、機械強度の方向では選択肢になりにくい。 可能性としては金メッキされたものがすべて金になることだが(金メッキは表面に金の特性がほしい時に行うものだから。)、 前述したとおり金は機械強度の面ではほかのものに太刀打ちできないので、金そのままはでは使えない。 だが、強度を重視して合金にすると腐食の問題が出てくる可能性がある。 なので、強度と化学安定性の両立を考えると、表面コーティング(つまりメッキとか)に落ち着く気がする。 化学安定性という点ではかなりの安定性を誇るので、工業的にはこちらの方が適しているかもしれない。 特に、金属なので高温に耐えられるから、高温で化学反応させるようなプロセスの部品には適しているのかもしれない。 (ただし、これも機械強度の観点から、強度の強い部材を金で表面コーティングする方法に落ち着くと思う。) なので、機械的に柔らかくて高温に耐えて化学的に安定をすべて生かそうと考えると、ガスケットとしての用途が考えられる。 (ガスケット:配管のつなぎ目を埋めて漏れを防ぐために用いる部品。ゴムパッキンもこの仲間。ある程度変形する柔らかさがないと隙間を埋められないから。) (http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AC%E3%82%B9%E3%82%B1%E3%83%83%E3%83%88) (ただし、それでもハロゲン元素を用いるような反応系には使えないことになるが…) 以上、参考まで。
- foomufoomu
- ベストアンサー率36% (1018/2761)
もうひとつ思い出しました。 金は、重くて柔らかいので、衝撃吸収や振動吸収が必要で、かつ、ある程度の強度が必要なものとしては理想的です。 以前は、このような用途には鉛(鉛合金)が使われましたが、毒性があること、強度が低すぎることなどから、限界がありました。 たとえば、自動車のボディに使えば、事故時の衝撃が大幅に減るでしょう。(骨組みは鉄ですが) また、楽器のトランペット、フルートに金を使う人がいますが、けっしてミエでやっているわけではなく、振動吸収が優れるので、耳障りな音(金属がびりつく音)が出ないのが特徴です。
- SPROCKETER
- ベストアンサー率26% (2125/7983)
地球は金の含有量が少ない惑星ですが、太陽系が生成した時に金が含まれる量が少なかったのが原因のようです。 もし、金が鉄と同率で存在したのだとすれば、太陽系が生成される時に近くに中性子星が存在しないと説明出来ないようです。中性子星から大量の高密度物質が噴出し、それが最終的に金になって太陽系の惑星形成に影響したのでなければ、大量に金が含まれるはずがないからです。 太陽が中性子星を公転する伴星だったら、太陽系の惑星は現在のような軌道を公転していられないかもしれませんね。 それはともかくとして、金が鉄と同価格だったら、世界経済に大きな影響が出ますね。金を基準とした貨幣価値が崩壊するでしょうし、銅は金よりも価値が高くなって、硬貨は全て金貨が鋳造されるようになるでしょう。ドラクエの世界になるでしょうね。 半導体には金が大量に使われていますから、金価格が鉄価格と同等になると、半導体価格の引き下げが可能になるでしょうね。 鉄製品の多くが金の合金製品に代わり、貧乏人ほど金製品を多く持っているという生活に変わるでしょう。銅線も金線に代わるでしょうし、電線の多くで金線が使われて、導電効率が向上するでしょうね。パソコンの電子回路も金を使った配線ばかりになるでしょう。 宇宙船や宇宙ステーションにも放射線シールドとして、大量の金が使われるでしょう。船舶も錆びない金の合金を使って製造された石油タンカーなどが大量に生産されるでしょう。電車や自動車も金合金製の部品が多く使われるでしょうね。 金が安価になれば、使い道は山ほどあります。文明の本質が変わるほどの影響があります。金製品は寿命が長いので、使い捨て文化は無くなり、リサイクル文化の時代になっていたでしょう。
お礼
金を合金の材料とすると、どのような特性の合金になるのでしょうか? ご回答ありがとうございました
今までコストを理由に金の使用を断念している我々の知らない用途が無数にあるでしょうから、 我々が思いつく用途は氷山の一角でしょうね。 現在釣りの錘は、鉛を使っていますが、金に置き換えれば有害物質を使わずに済みます。 プリント基板のパターンは銅ですが、屋外用途の電気製品など、 腐食防止のためワニスを塗っている場合がありますが、金を使用することで不要 になるかもしれません。 金がやわらかいことはデメリットとは限りません。加工の容易さで利用分野が広がる可能性もあります。
- ORUKA1951
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>缶詰を金で作ると良いと思うのですが、いかがでしょうか 製造過程輸送や陳列で変形する、内圧で破裂する。同じ強度を求めると、とてつもなく重くて輸送費がかさむ。塗装がはげる。
- tzd78886
- ベストアンサー率15% (2590/17104)
>缶詰を金で作ると良いと思うのですが、いかがでしょうか 金は柔らかいですから、重ねると潰れます。他に材料が無いのなら別にして、使うメリットは無いでしょう。
- ORUKA1951
- ベストアンサー率45% (5062/11036)
No.2の補足です。金と言う金属は希少性と輝きと展性延性、導電性以外に価値はありません。 もし、金でメッキしたら、銅線も鉄鋼建築も腐食して崩壊するでしょう。!!缶詰を開けて外において置いたら真っ赤かに錆びます。鉄や銅の腐食を防ぐためにはアルミや亜鉛のようにイオン化傾向の大きい金属でメッキします。亜鉛引き鋼板(トタン)や電信柱の金物が亜鉛メッキしてあるのは、内部の鉄を守るためです。 また、重たくなります。送電線はアルミ線使ってますね。いくら熱伝導が良くても鍋もアルミのままでしょう。
お礼
缶詰を金で作ると良いと思うのですが、いかがでしょうか ありがとうございました
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お礼
埋蔵量も鉄と同等と仮定した場合です ありがとうございました