中国の「愛国無罪」は一般の人々にも理解されているか

質問

中国では「愛国無罪」と称して、愛国心から出た行動ならば許されるということのようですが、これは本当でしょうか。
一部の特権階級による超格差社会の中国では、一般の人々は愛国心なんて持てないと思います。特権階級へ反抗するか、国なんて無視して自分の好きなように生きていくか、のどちらかだと思います。
一方で共産党による動員は、日本企業への破壊行為などを引き起こすほど、まだまだ影響力があります。中国はこのままどちらの方向へ行くのでしょうか。国への反抗か、国を無視か、皆様のお考えをお聴きします。

回答No.1

m-twingo · ベストアンサー

上海に住んでます。

無知で非理性的な愚民ともいえる底辺層の中国人は、自分の行った犯罪行為に対してこの言葉をよく使います。
例えば中流階級が住むアパート群で日本車を対象にした連続車上荒らしとか、気分が悪い時に腹いせで日本車に当たり散らしたときなど、警察に捕まった時に必ずと言っていいほどこの言葉を発し無罪を訴えます。
まあ中国の公安（警察）もバカじゃありませんからそんな都合のいい「愛国無罪」など聞く耳持ちませんけどね。
第一これは中国国内でも当然のごとく言われていることですが、日本車と言えども所有者は中国人、トヨタだホンダだと言っても実際は中国の工場で作られているれっきとした中国製品。それを「愛国無罪」の一言でぶち壊されてはたまらんし、そんな単純なことも理解できない底辺層の無教養（実際田舎から都市部に出稼ぎに来ている民工（肉体労働者）は小学校もろくに出ていない連中も大勢います）の連中が行う不法行為はかなりの非難をしています。
でも、こういった連中はちょっと頭のいい奴が煽ってやると簡単に暴徒化します。だから反日デモの時などに裏で糸を引く公安にとっては非常に使いやすい連中なのです。公安にとってはこういった連中は使い捨ての消耗品にしかすぎませんから。
田舎から夢見て都市部に出稼ぎに来たのは良いけど、実際には信じられないくらいの低賃金で酷使されているのに、元都市戸籍を持っている連中が自分たちの目の前でで金を使いまくって遊びまくっているのですから、、日常的にうっぷんが相当溜まってます。
そのうっぷん晴らしを「反日、愛国無罪」とあおってやれば簡単に暴徒化します。
でも最近は中国政府もこの煽りが両刃の剣と言うのが解ってきているので、コントロール不能なくらいに暴徒化する前に抑え込み、中でも目立った行為を行った者を見せしめ的に罰するのです。昨年の反日デモの時に日本車に乗っていた中国人男性を車から引きずり出し、スクーター用のＵ字ロックで頭部を殴りつけて半身不随の重傷を負わせた21歳の民工は多分裁判で死刑判決が下されるでしょう。それ以外にも日本車を破壊した者、日系のスーパーや販売店、自動車ディーラーを襲った連中も、一番目立った連中（首謀した者ではありません）は軒並み逮捕され裁判を受けてます。多分この連中も死刑は免れるかもしれませんが、数十年の懲役刑になるでしょうね。人民政府が裏で糸引いているデモや破壊行為ですから、実際の首謀者探しが一般人の手で始まる前にこうやって見せしめの者をイモずる式に捕まえて調査の目をそらしているのです。
これは中国共産党の常套手段で、基本的に共産党政府は自国民の権利や人権など認めていません。
共産党以外の中国人は共産党の党員から見たらただ都合のいいように使い、使い物にならなくなったらさっさと処分する消耗品にしか過ぎないのです。
政府自体が自国民をこの程度にしか見ていないのですから、中国国民も共産党政府など信用していません。ですから一般の中国人は法律を守る、ルールを守る、マナーを守る、自分の義務を果たすなどと言うことはこれっぽちも考えていません。政府など信用できないから、自分が生きていく道は自分で切り開いていくしかないのが今の中国社会です。
でも、実際の中国共産党は絶大な権力と暴力をもっていますので、個人で太刀打ちできるような物ではありません。
ですから普段は政府の言うことはしょうが無しに従いますが、裏では鼻くそほどにも政府に対しての忠誠も持っていません。現在の中国がこれからどのような変化をしていくのかはまだ正確なことは分かりませんが、もしほんの少しでも共産党が中国国民に弱みを見せたら、即反政府運動に火がつくと思います。
共産党政府としてはそれも分かっていることなので、常に強気の態度を取らざるを得ないのです。
いい例が尖閣問題やウクライナを騙して購入した空母などですね。
もし尖閣は日本にとられた、せっかく手に入れた空母が所詮張り子のトラだったと国民に知られたら、それは即共産党一党独裁政治の終焉を意味します。
共産党のある程度のクラスの幹部もそれをわかってますから、権限を悪用した不正、賄賂で得た金をひたすらため込むのに必死になってます。そして蓄えた金と自分の家族をアメリカやカナダ、ヨーロッパ諸国に移していざとなったら速攻で逃げるつもりなのです。
中国は今までにいくつもの王朝が起き、そして外敵に責められて滅び、また新しい王朝が起きると言った歴史を繰り返してきてますが、この長い歴史の中で賄賂によって私腹を肥やす役人と言う構図は全く変わりありません。
中国共産党も結党当時はこう言った不正役人や馬賊から国民を守り共産主義によって理想の国を作ると言った崇高な理想を持っていましたが、約30年前に始まった改革開放政策によって金のありがたみがわかるようになると、結局はこれら前王朝の不正役人と同じになってしまいました。
あの国にとって役人が賄賂によって私腹を肥やすのは伝統文化ですから、支配者が変わっても実際には何も変わりがありません。
これら役人の権力の乱用、賄賂による不正蓄財に中国国民がいつまで我慢するかが大きなキーポイントですが、これもそろそろ限界に来ています。今の中国社会の状況下で、ある程度のカリスマ性を持ち、例え表面的にでも私利私欲に走らないような人物が出てきたら、20世紀初頭の庚申革命のような状況に逆戻りするかもしれません。
まあ、実際にそうなったらとてもじゃないけど、これだけ貧富の差がある沿岸部と内陸部での内戦も起こりうる可能性もあります。もし本当にそうなってしまったら、一つの国として中国をまとめていくのは非常に難しい状況になるでしょうね。

お礼

ご回答ありがとうございます。現地にお住まいの方でなくては分からない実情がよく分かりました。
中国は国であって、国ではないような気がします。国家は中央集権で強権政治を行っていますが、人民はそれとは別の次元で生活をしており、まったく異なる体制が共存しているように思えます。
国家権力は軍や公安を使って人民を統率し、人民は個人の関係で生きていくため、贈り物（賄賂）が横行することになります。そして最終的には王朝が崩壊し、また異なる王朝が同じ集権国家を始める、ということがくり返し行われてきました。
今後もこの構図は変わりないのでしょうか。

回答No.2

hekiyu

”中国では「愛国無罪」と称して、愛国心から出た行動ならば許されるという
　ことのようですが、これは本当でしょうか。”
　　　　↑
そんなことはありません。
一部、共産党の意向に沿った場合にだけ例外的に
無罪になることがある、というだけです。
総て無罪になったら、社会や国が持ちません。

”一部の特権階級による超格差社会の中国では、一般の人々は愛国心なんて持てないと思います。
　特権階級へ反抗するか、国なんて無視して自分の好きなように生きていくか、のどちらかだと思います。”
　　　　　↑
特権階級や格差の有無にかかわらず、中国人は
愛国心に乏しいです。
自分の好きなように生きている人民が殆どです。
特権階級や格差が原因なら、特権者や金持ち、政府高官は
愛国心があってもよいはずですが、そんなものは
彼らも持っていません。
持っていないから、平気で汚職をするのです。
清潔だ、と言われた温家宝元首相ですら、数千億の蓄財が
海外にあったと報じられています。
愛国心などあったら、外国にそのような蓄財をするでしょうか。
国などいつでも捨ててやる、という気持ちがあるから
そんなことをするのでしょう。

”一方で共産党による動員は、日本企業への破壊行為などを引き起こすほど、
　まだまだ影響力があります。”
　　　　↑
中国人民は自分だけの為に好き勝手に生きています。
そんな人民をまとめるのは、独裁による強権しか
無いのです。
民主化などしたら、バラバラになって内戦になるかもしれません。
孫文曰く。
「中国人は乾いた砂のようだ。しっかり握っていないとバラバラになってしまう」
中国の社会学者が言っていました。
「中国は靖国を非難するのではなく、見習うべきだ。
　日本人の団結心はああいうところで醸成されるのだ。
　戦争で死んだ人のことなど、中国人は祀ろうともしない
　ではないか。
　だから日本に敵わないのだ」

”中国はこのままどちらの方向へ行くのでしょうか”
　　　　　↑
これは難しい問題ですね。
Ａコース：このまま成長を続け、米国を凌駕してしまうのか。
Ｂコース：それとも途中でぽしゃり、ロシアの二の舞になるのか。
Ｃコース：ＡとＢの間で収まり、巨大な韓国としてアジアに君臨するのか。

お礼

ご回答ありがとうございます。深い理解と洞察にあふれた見解をいただき感謝します。
中国という国はなぜに、いつまでも国としてまとまりがなく、為政者は私腹を肥やし、人民は自分勝手に生きていくのでしょうか。それでも中国は昔から「中国」なのです。有史以来この構図は変化がなく、常に王朝が革命（天子の命での変革）で交替します。
日本軍が侵攻したときにも、国は乱れ、外国に侵略されるがままでした。だから日本の侵攻が肯定されることはありませんが、中国の側にも一端の責任があると思います。
国としての体裁を整えることができなかったのですから、外国と対抗できる状態ではなかったと言えます。こういう状態から脱するには共産党の力は必要だったと言えますが、現在となっては無駄な社会主義国の建国だったとも言えます。
これからどうなっていくのでしょうか。