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過去の恋愛を扱った奇妙なテイストの小説

現在進行形の恋ではなく、日常ともはや無縁になった過去の恋をきっかけに、奇妙な世界に迷い込んでしまうようなお話を紹介してください。

質問者が選んだベストアンサー

  • ベストアンサー
  • gamijin
  • ベストアンサー率8% (2/23)
回答No.2

少女は姉夫婦と南の島に旅行に出かけます。 そこで医師の手伝いをしている少年に淡い恋心を抱きます。 別れるとき二人は二枚貝を半分づつ分けてまた会うことを 誓います。たった数日間の出会いだったのにそれは彼女の 一生に一度の恋となります。美しく成長した彼女も今は27、8才 です。ある日都電の中で彼女はあの島の少年そっくりの高校生を 見かけます。勇気をふりしぼって彼女はその少年に話しかけます。 やがて名前も住所も名乗らないという奇妙なデートが始まります。 しかし、そのことは少年の姉の知るところとなり激しくなじられます。 傷心の彼女は友人の外国人女性と南米へと旅立ちます。ある国で 気になる話を耳にします。それは日本の南の島から来たらしい 医師が貧しい人たちの為に献身的に働いているというものでした。 彼女は妙な胸騒ぎがします。どうしてもその日本人に会ってみたと 思います。しかし、二人で分け合ったあの二枚貝の半分は東京で 別れたあの少年にやってしまったのです。あれなくして会うわけには いきません。彼女は諦めて日本に戻ります。でもあの高校生の 名前も住所も知らないので連絡のとりようもありません。ただ 接点は少年とデートの時待ち合わせた場所だけです。ある夕方 彼女はその場所にでかけます。むろん、少年がいるはずもありません。 思い出に浸りながらふと桜の木のふもとに目をやります。そこには 何やら白い蛾のようなものが、手に取るとそれは紙に包まれたあの 貝の半分でした。 正確でないところもありますが要点だけを書きました。 とても古い小説で古本屋でしか手に入らないかも知れません。 島のエピソードの部分だけ映画化されたと聞いています。 私はこの小説が好きで二冊持っています。 「白い壁画」 著者 富澤有為男(芥川賞受賞作家)

oKwavea
質問者

お礼

富沢有為男『白い壁画』1957 監督:千葉泰樹『白い壁画』1942 紹介ありがとうございます。

その他の回答 (2)

回答No.3

「38階の黄泉の国」を紹介させて頂きます。 (篠田節子、「愛逢い月」(めであいづき)集英社文庫 所収) 病院で死の床についた女性主人公が、過去の恋愛をリアルに 思い出す、というよりも、追体験する。 付き添うのは一人息子、夫は顔を出さない。 昔のその恋人は10年前に死んでいた。 主人公が亡くなって、その恋人と出会うが、 そこは不思議な世界だった・・・ 何かのアンソロジーに収録されていた作品で、 その奇妙な作風に感動しました。 ただし、恋愛小説をお求めなら、期待外れでしょう。 初めて読む作家だったので、別の作品も読んでみたくて 購入したのが上記の文庫です。

oKwavea
質問者

お礼

篠田節子『愛逢い月』1997 紹介ありがとうございます。

回答No.1

当人の過去の恋というわけではなく 当人の前世(と思われる)恋が中心軸になって 生まれ変わった2人が時空と空間を超えて永遠に出逢い続ける・・・という物語ですが 恩田陸さんの『ライオンハート』はどうでしょう? わたしの大好きな物語です。

oKwavea
質問者

お礼

恩田陸『ライオンハート』2004 紹介ありがとうございます。

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