一応、初期作戦能力(IOC)取得宣言がF-35Bだと、2015年12月までと成っています。
(速ければ2016年にF-35Bが実戦を体験する事になる。)
今やっているのは大きく分けて2つで
先ず第一に実際のケースを色々と試して、その対処法を新人パイロットや新人整備士でも理解出来るレベルの取扱説明書として記述することです。←今まではF-35開発に早くから参画した経験豊富なパイロットや整備士が知識と経験に基づいて何とかしてくれてましたけど、部隊に配備すればそれでは困る。
(最近のニュースで垂直離着陸試験とか艦載夜間離発着試験とかの今更このレベルかよ的な試験のニュースがあるのはこの為です。)
F-15を日本に導入する時に大変だった事の一つに、この種の取扱説明書の翻訳があった位ですから。
(取説を全部紙に印刷してF-15に載せると、重すぎてF-15が飛べなくなる程[トン単位?]だったとか。)
もちろん、納入された機体を用いてパイロットの訓練もやってますが。
(どんなに経験豊富なパイロットであってもパイロットって機種ごとに異なる飛行資格を都度取得しなければならない。)
第二にソフトウェアーの開発・改修などです。
飛行制御プログラムなどは、最高速度域や失速直前などの限界域は飛行機自身が完成しないと手が付けられません。
(ちょっと機体を修正しただけでプログラムを作り直し…。)
また、各種搭載兵器の使用プログラムも採用国が多数ある為、多種多様で当分先まで計画が埋まっています。
(最近の兵器は高性能で多種多様な情報を異なるインターフェースで送ってやらなければならず、2020年位までに終われば…。)
まあ、米軍では2015年のIOC取得宣言の時(ブロック2B/3I)には、電子光学分散開口システム(EO DAS)の一部使用不可や高高度の最高速度制限、若干のG制限および短距離ミサイルの使用不能(ミサイルの性能向上で近・遠距離も中距離ミサイルである程度カバー可能の為)という状況で行うようです。
もっとも、これだけ制限されていても既存の戦闘機より強力という判断が降されている所にF-35の恐ろしさがありますが…。
なお、ソフトウェアはプログラムですから今後の発展(一応当初のフル機能とされるブロック3F以降も2年に1度程度の割合で更新する予定)に伴い簡単に更新する事が可能です。
(パソコンのOSがたびたび更新パッチのダウンロードを強制されるのと同様に…。)
>量産型の完成以降その後も10年くらい何かをチューニングしてるのでしょうか?
戦闘機なんて使用を止めるその時までチューニングとアップデートを継続するものです。
(当初のフル機能バージョンが完成しないうちに計画が頓挫しそうなユーロファイター(最初の納品からそろそろ10年くらいたちそうですが…。)なんてのも有りますが…。←ですのでブラックボック無しで日本に売るなんて話しが出た…。(と言うかここの部分を日本の金で開発してくれ))
自衛隊がF-35を採用する理由はF-4の代替機なのですが、F-4自体(初飛行:1958年)の回収案はトルコでF-4E 2020[2020年代まで使えるように改修する]何てのが有る位ですし。
あと、マスメディアって意図的なのか知識が無いのかF-35のA、B、Cの各型の情報をゴッチャにして報道するので混乱しやすいです…。なお無人化計画なんてのも一応有ります…。
(F-35C何て現状米海軍しか使わないので計画がかなり後回しにされている…。)
お礼
詳しい回答ありがとうございました。なるほど色々あるわけですね。マニュアルは私にとっては盲点でした!