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技の価値の違い
この前テレビで外国のプロレスを見ていたのですがタイトルマッチで選手のマイクアピールがあってどうやらその選手の必殺技らしく「この技をくらったらお前は死ぬぞ!病院送りどころではない!危険すぎて今まで封印していた必殺技だ!!その技の名前はパイル・ドライバーだ!」どんなすごい技なんだぁ~と思い真剣に聞き入ってた俺はその場でズコーッ!!(こっちで一般的にやってる技じゃないかい!)他にもザ・ロックがラン二ングエルボー、ハルク・ホーガンがギロチンドロップそんでもって3カウント・・・・・なんか失笑、何でなんですかねェ!?
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WWEを前提に書きますと、 現在のWWEでは原則的に「脳天から首をマットに打ち付ける」系の技は全て禁止です。パイルドライバーなどもってのほか、日本では馴染み深い「垂直落下式ブレーンバスター」や「高角度バックドロップ」、「投げ捨てジャーマンスープレックス」も原則禁止です。コーナートップを使う「雪崩式~」も禁止。例外としてハードコアマッチで「脚立や椅子、長机に落とす」場合に限りOK(どんな基準だ?)。マイクアピールでの「封印」とはまさしく「危ないので会社で封印」という意味でしょう。破れば即リリースですから。 原則、というのは、会社自体が「使ってもいいよ~」と認めている(これは純粋に使いこなす「腕・技量」がある)選手のみ、使用を許されています。WWEでパイルドライバーはジ・アンダーテイカーとケインの2人が使う「ツームストン・パイルドライバー」のみだったはずです。現在のWWE重鎮(娘婿)たるトリプルHでさえ、得意技ペディグリーを当初はリバースフルネルソン(日本で言うタイガー・ドライバーの掛ける前)から持ち上げ、直接前頭部から首に衝撃を与える技でしたが、現在は持ち上げて落とす途中でクラッチを離し、自由落下のように顔から体前面をマットに打ち付けるような技に「デチューン」しました。 ザ・ロックとハルク・ホーガンはエンタメプロレスの権化のような存在です。でも、別に「強さを見せる」プロレスが出来ない選手でないのは、少なくともホーガンについてはプロレスファンならご存知のはずです。あくまでも「あのリング上で」の姿に過ぎません。今は亡きアンドレ・ザ・ジャイアントも、アメリカマットではあくまでもあの巨体を生かした、というよりあの巨体に挑む相手レスラーを引き立てる存在でしたが、実際モンスター・ロシモフと名乗っていた若かりし頃は、あれで関節技やそれこそ「パイルドライバー」も使いこなせる器用な選手でした。もっともこのパイルドライバーは結果的に相手に重篤なダメージを与えたらしく、以来二度と(新日本時代の対猪木戦で使おうとしたことはあったが)パイルドライバーは使いませんでした。 パイルドライバーが「日本で普段から見かける技」と思うのは、それだけ「使う側が安全に」使えるような技術が確立されてきたからです。前述のアンダーテイカーにしてもケインにしても、実際に脳天杭打ちで脳天がリングに当たることはまずありません。でなければストーリー上とはいえオーナー一族マクマホン夫人や娘ステファニー(トリプルHの奥様)にリング上でパイルドライバーを「落とす」なんて出来ませんよ。亡きエディ・ゲレロの妻ヴィッキー・ゲレロにもストーリーで絡みがある間は何度も杭打ちしてましたね。しっかり頭を両太ももではさみ、絶対にリングに当たらないようにしています。少なくとも素人相手には。それが出来る保証があるからこそ、WWEで使用を許可されています。 パイルドライバーは、今でも最も危険な技だと思いますよ。事実首に爆弾を負ったレスラーといえば、たいていこのパイルドライバーを「受け身出来ない角度で」落とされてケガをしたというのがお約束みたいなもので(例えば日本では蝶野正洋。その蝶野の首をケガさせたのは元WWEストーンコールド・スティーブン・オースチン。そのストコンもリバースパイルドライバー(ツームストンのように持ち上げてドリル・ア・ホールのように尻餅ついて落とす。当然掛け手が受け手の首を支えることは出来ないので脳天から直接リングに突き刺さる)をオーエン・ハートから食らい、結果的に致命傷になって選手生命を縮めました)。 質問者様のいう「一般的な技」を曲解して相手の受け身ガン無視で日本マット界に大迷惑をまき散らしたのが、かの北尾光司の「北尾ドリラー」(上記リバース・パイルドライバーそのもの。しかも完全に肩から首をフリーにして真下にまっすぐ落とす。現在この弟子筋が使っていますが、どの選手も参戦団体から禁止技にされています)。 何度も書きますが、パイルドライバーは「必殺技」です。使いこなせない人間が使えば、間違いなく「殺せ」ます。 それもこれもすべて納得・理解出来たら、本当の意味で「アメリカンプロレス」は面白い!!と思うのでは、と。あの派手なギミックもやり過ぎな受け身も、すべては「可能なほど肉体を鍛えた」結果ですから。日本にあった素人そのままリングに上げたどこかのハ○スルとは似て非なるものです。
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- stm003
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アメリカのプロレスはエンターテインメントとして割り切ってみてください。 実際に放送を全部見ると試合時間よりマイクアピールと選手の待機室やバックステージで話し合われている陰謀なんかの放送のほうが長いですし、台本ありありなのが分かるんですけどストーリーは面白い。 プロの作家チームが考えているからストーリー面白いの当たり前なんですけど。 ヒーローが出てくるB級アクション映画みたいな感覚ですよ。 さて…パイルドライバーですが、あっちでは危険なのでやらないと言う決まり(暗黙の了解)だったかがあったような気がします。 これは選手の安全に気を配っていると言うよりも、視聴者(特に子供)が真似すると危ないからと言う理由からでしょうね。 アメリカの放送ではしょっちゅう『Don't try this home』ってCMが流れています。 他にもパワーボム系の技も禁止されてますね。確かにこれも素人(特に受ける方)がやると危険です。 そして選手の必殺技と言うのは決め台詞みたいなものですね。 水戸黄門の『この紋所が目に入らんか』とか、遠山の金さんの『この桜吹雪が目にはいらねぇか』見たいなものです。 だから見てる人達も、あぁここがクライマックスだ! と、分かるんで観やすいし楽しいんですね。 基本、向こうのプロレスは完全にエンターテインメントとして見てください。
お礼
わかりやすく説明していただきありがとうございます。今後そういう見方でみていきたいと思います。・・・nwO大好きでした。
- motley
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WWEではパイル・ドライバーは脳天直撃技なので、確か、テイカーやケインを除くと禁止されているはずです。ですからパイル・ドライバーの封印解除は相当な意味を持ちます。 ザ・ロックのピープルズ・エルボー(武藤より相当にスロー)やホーガンのレッグドロップ(ブロディより高さが低い)は、私も脱力しました。しかし、その後 WWEを見続けているうちに、その素晴らしさにすっかり魅せられました。絶妙なタイミングでのお決まりにスカッとする気分です。 レッスルマニアでのロックvsホーガンは見ものです。大歓声を背にハルクアップからの必殺コンビネーションを決めるホーガン、それをキックアウトするロック。プロレスは観客に評価してもらう商売だ、ということを認識させられます。 http://www.youtube.com/watch?v=25GlxOedgA8
お礼
ありがとうございました!うォ~、興奮するぅ!!ロックもホーガンもメチャかっこいい。自分もnwoシャツ持ってるんでビリビリビリィ~・・・・イヤ、やっぱダメ
- ゆのじ(@u-jk49)
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素人向けにリアリティのある技をそれらしく見せて、何も知らぬ人を騙すことになるより、ショータイムの登場人物として精一杯演じ切るという、その努力を見せることが、アメリカ人には大切。また、日本流のテクニックは卑怯なものとして敬遠される。 あくまで演出だということを観客に承知させていなかった時代、突然の流血を見た人がショック死するとことが幾度かあった。これはショーなのだ、演出なのだと、事前によく承知してもらっておくことで、そういう悲劇が回避される。なにぶん、訴訟大国だから、ショック死が発生するたびに裁判されても困る。
お礼
ほほォ~、なるほど。ありがとうございました。これからもプロレス・・・・愛してまぁ~~~~~す!!!!
お礼
とても詳しくご設明いただきありがとうございました。子供の頃プロレスごっこをよくしてましたけど、かっこいいとかだけで技をかけてました(何の知識もなく)今思うと一歩間違えれば大事故になっていたかもしれませんね。