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※ ChatGPTを利用し、要約された質問です(原文:源氏物語の翻訳について)

源氏物語の翻訳について

このQ&Aのポイント
  • 『TALE OF GENJI』(帚木 The Broom-Tree)の翻訳でわからない箇所や訳の間違いがあれば教えてください。
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  • go_urn
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回答No.1

今晩は。連休は好天に恵まれましたね。 いつもたいへん丁寧なお礼をありがとうございます。辞書を読むのがお好きと伺い、これだけ長足の進歩をなされるのがよく理解できました。使っている辞書を拝見すると、大体その人の感じがつかめますね。 1)『 ”At once this man (whom I now knew to be that other lover whose existence I had guessed) went and sat unconcernedly on the bamboo skirting of the portico and began to gaze at the moon. The chrysanthemums were just in full bloom, the bright fallen leaves were tumbling and tussling in the wind. 』 >ただちに(私(馬頭)が(それまでに)その存在を推測していたその他の恋人である、ということを今やわかっていた)この男は行って、そして柱廊式玄簡の竹の幅木の上に何食わぬ顔で座り、そして月をじっと見つめ始めました。菊の花はちょうど満開で、鮮やかな落ち葉は風の中に舞い落ちているところでした。・・・・? ●お尋ねの部分の細かなズレを除いて完璧です。 >this man whom I now knew to be that other lover whose existence I had guessed・・・うまく訳せませんでした。「that other lover」は「その他の恋人」ですか? ●前のところで、たぶん浮気をしているのではないかと馬頭は確信していましたね。その「もう1人の男」ということです。 >the bright fallen leaves were 【tumbling and tussling 】 in the wind・・・・・葉っぱに対する動詞の訳で適当なのがなかったので風の中ということで「舞い落ちている」としました。 ● 1)falling leaves と 2)fallen leaves は区別する必要があります。1)は舞い落ちつつある葉、2)は、地面に積もった落葉です。ここは、2)の地面に積もった落葉が、風によって、互いにもつれ合う(tussling)ようにしながら、くるくる回転している(tumbling)様を描写しています。 2)『 It was indeed a scene of wonderful beauty that met our eyes. Presently he took a flute out of the folds of his dress and began to play upon it. Then putting the flute aside, he began to murmur ’sweet is the shade’ (From the saibara ballad, The Will of Asuka) and other catches. Soon a pleasant-sounding native zithern began to tune up somewhere within the house and an ingenious accompaniment was fitted to his careless warblings. 』 >それは私たちの目に出会った実にすばらしい美しさの景色でした。やがて彼は彼の服のひだから横笛を取りました。そしてそれを演奏し始めました。それからその横笛をわきに置きながら、彼は「陰もよし」(催馬楽民謡から、飛鳥の願い)と他の断片を小声で言い始めました。まもなく気持ちの良い響きのある固有の和琴はその家の中のどこかで演奏を始めました。そして巧妙な伴奏は彼の気取らない、声を震わせて歌うことに合わされました。・・・・・? ●これも完璧です。 >’sweet is the shade’(陰もよし)・・・・ここは「催馬楽 飛鳥」をインターネットで調べました。(「陰もよし」は「the shade is sweet」(倒置)ですか?) ●その通りです。キーツ(John Keats)という詩人(浪漫派詩人)の詩に "tender is the night" (夜は優し)という有名な詩句がありますが、それと似ていますね。 >【native】 zithern・・・・「native」の意味の取り方がよくわかりませんでした。「固有の」? ●その通りです。zithernというと、西洋のものを思い浮かべますが、「日本固有の」ということで、native zithernは「和琴」ということになります。 >【within】 the house・・・わざわざ「within」を使っているのは理由があるのでしょうか?(「in」ではだめですか?) ●「in」でももちろん大丈夫ですが、この男性はすでに屋敷の敷地内に入っていますので、withinを使ったのだと思います。 >his 【careless】 warblings・・・・「careless」気取らない? ●原文は「つづしり(謡ふほどに)」で、「つづしり」とは、辞書には「切れ切れに」とあります。warbling がその感じを出していますが、それだけだと、変に構えて歌っているようにも聞えますので、careless を添えて、「何気なく、思いつくままに」といったニュアンスを出しているのだと思います。careless はimpromptuと似た意味の使い方ではないでしょうか。 3)『 Her zithern was tuned to the autumn mode, and she played with so much tenderness and feeling that though the music came from behind closed shutters it sounded quite modern and passionate, and well accorded with the soft beauty of the moonlight. 』 >彼女の和琴は秋の音階に調和させられ、そして彼女はとてもたくさんの優しさと思いやりを持って演奏したので、音楽は閉じられた雨戸の後ろから生じましたが、それはすっかり現代的で情熱的な音を鳴らしました。そして申し分なく月の光の穏やかな美しさと調和していました。・・・・? ●完璧ですね。 >【well】accorded with~・・・「well」は「申し分なく」? ●「よく(調和する)」でも十分でしょうが、「申し分なく」という訳語のほうが雅味がありますね。 >秋の風情に合う趣きのある一場面のように思います。 ●そうですね。ちょっと気障で歯の浮くような感じの胡椒も利かされているようにも感じられます。そうだとしたら、紫式部の irony は、まことに subtle だということになります。 **************** 《余談》『ユリシーズ』のご感想———「小説にはこういう自由な手法(表現)があっていいのだ、ということを教えてくれているような気がします。そしてそれは小説にとどまらず、人の表現には制約や制限がなく、無限の可能性があるのだ、ということを伝えようとしている気がします。」———は、本当にそうかもしれないですね。1907年のピカソの「アヴィニオンの娘たち」と同じように、破壊的であると同時に、何とも言えない新しい魅力を創造しています。1つ所に留まっていては、退屈な文化になってしまいます。『ユリシーズ』は、ジョイスが自負しているように、もうしばらくは、われわれを挑発し続けることでしょう。  それにしても、イプセンが古代ギリシャ悲劇に、ジョイスが『オデュッセイア』に、ピカソがアフリカの原始的な美術に霊感を求めて、斬新なものを創り上げたということには、考えさせられるものがありますね。(つづく)

sweetapplechoco
質問者

お礼

今晩は。今日はあいにくの雨ですが、連休は好天で本当によかったですね。 いつも大変丁寧に回答をしてくださってありがとうございます。 辞書を日ごろからよく読んでいる訳ではないのですが、辞書類はどこか惹かれるものがあります。 this man whom I now knew to be that other lover whose existence I had guessed・・・ここは、「whom」と「whose」が出てきて訳文にすると通りが悪くなってしまいました。 「that」が訳す時によくわからなかったのですが、「that other lover 」は「もう一人の男」(馬頭が推測していた、女性の家に出入りしているらしき男)ですね。 「fallen leaves 」は「落ち葉」と訳して、木から落ちてきている葉っぱを想像していましたが、「falling leaves 」とは違うのですね。地面に積もった落葉というのは思い描いていませんでした。「風によって、互いにもつれ合う(tussling)ようにしながら、くるくる回転している(tumbling)場面」だったのですね。(ドラマのワンカットなどで見かけたりしますね) キーツはイギリスの詩人ですね。随分若くして亡くなってしまったのですね。(25歳) "tender is the night"と"sweet is the shade"は似ていますね。 「陰もよし」という言葉を英訳するときWaleyはキーツの詩を思い浮かべたのかもしれませんね。 「native zithern」は「日本固有の琴」=「和琴」ですね。 【within】 the houseのところは、男性が家の敷地内に入っているということを考えるとよかったのですね。訳すときにそこまで把握せずにいました。 「careless」 は「impromptu」(詩・曲などが)準備なしの、即席の、即興の、という意味ですね。 原文は「つづしり(謡ふほどに)」で「切れ切れに(謡ふほどに)」ということですが、「即興の」という言葉をつけると気持ちが乗って謡っている感じがしますね。 「well」は意味がたくさんあってどれも訳文に入れられそうな感じでした。 (よく、すばらしく、十分に、完全に・・・) 「irony」・・・皮肉、「subtle」・・・(人・知覚・感覚などが)鋭い・・・? 「歯の浮くような感じの胡椒」というのはおもしろい表現ですね。 一見風情のあるような場面も演出めいていて、馬頭にとってみたら受け入れ難い状況ですね。 ************************** 『ユリシーズ』のモダンな手法は飛び抜けていますね。 人間・個人の表現には枠がない、もっともっと自由で解放されていいし、新しいものにチャレンジしていこうと、言っているような気がします。 それは『ユリシーズ』の出版の時代にあった検閲にも訴えたかったことのように感じました。 「アヴィニオンの娘たち」は「キュビスム革命」の発端となった作品ですね。 人間の顔が横向きであるのに、目が正面を向いているなど構図が破壊的ですね。 誰も考えつかなかった発想で表現する、というのは挑発、挑戦ですね。 ジョイスとピカソは文学と美術における巨人ですね。 すばらしい作品にもそれぞれ触発されたものがあるというのは興味深いです。 優れたものや感情が動かされるものに出会うということはとても大切なことなのだと思いました。 (火曜日にまた投稿します)