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指揮者の楽器経験と演奏
オーケストラにおける指揮者に関する質問です。 指揮者というのはピアノが弾けるのは絶対条件だと思いますが、それ以外の楽器を弾ける人も多いですよね。 例えば、元々オーケストラのヴァイオリンパート出身の指揮者であれば、ヴァイオリンが弾けるでしょうし、管楽器出身なら管楽器が吹けるでしょう。 このように、指揮者によって得意な楽器などあると思うのですが、それによって交響曲や協奏曲の演奏に特色が出たりしますか? 例えば、ピアニスト出身の指揮者ならピアノ協奏曲が上手いとか、ヴァイオリン出身の指揮者ならヴァイオリンを目立たせるような解釈をするとか。 あるいは、管楽器出身だから弦楽器の解釈はいまいちとか、そういうエピソードでも構いません。
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- gldfish
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楽器経験のある自分ですが、個人的に思うことでいいでしょうか。 根本的に指揮者は、より「聴く人」の立場であり、「奏でる人」ではないと思います。 演奏者が演奏者たる故にあまり客観的になれないところを、指揮者とか音楽監督といった人達がその代わりに「客観的に見て音作りをする」役割を担うのですから、演奏者視点になるのはあまり意味が無いと思います。 なにより、例えば管弦楽というのは管弦楽全体で音楽を判断するものであって、1人1人の演奏者視点で判断するものではないですからね。それだとソリストになってしまいますね。 ピアノ協奏曲も、ピアノだけが上手くても「素晴らしい演奏」とはならないでしょうし、あるいは、いくら指揮者がホルン奏者だったとしても、下手なホルンパートが上手いパートになったりはしないと思います。(ホルンパートにかなり時間を割いて集中特訓するなら別ですが。)それが現実。 ちなみに自分も、もし音楽監督的な役割を担当することになったとしたら、過去に自分が担当した楽器をとりたててどうしようとは思わないでしょうね、不思議と。自分の楽器に関してはあまりに主観的で冷静に見えてない(判断に自信が無い)部分もあり、むしろ他の楽器の挙動に関心があったりします。一楽器・一奏者としての興味ではなく、純粋に「音楽」として興味が持てるからかもしれません。 勿論、同じ楽器奏者として主観的・親身なアドバイスなんかも出来るのでしょうが・・・それは指揮者の本来の役割ではないと思います。 素人でさえそんなんですから、プロの指揮者であれば、もっと音楽全体で判断出来ているのではないでしょうか。 もしかしたらこれはピアノの上手い作曲家なんかにも言えるのかもしれません。作曲する際には「ピアニスト」であることは一度置いて、純粋な「音楽」として判断しないといけないという。ピアノの限界が、管弦楽の表現を狭めるようなことはあってはならない、と。 具体的なエピソードは何もありませんが、そういう見方もあるという程度で。