"Speak softly and carry a big stick, you will go far."・・・ 米国大統領 Theodore Roosevelt が西 Africa に伝わる諺を好んで引用した有名な Phrase で、Big Stick Diplomacy (棍棒外交) とも呼ばれる外交法があります。
日本では馴染みのない言葉かも知れませんが「右手で握手、左手には Knife」という言葉ならば聞いたことがあるのでは?
古い手法を模倣しても相手が馬鹿でもなければ通じない、Computer の Virus と Vaccine のように常に千変万化する戦術が要求される外交ですが、基本的には相手の弱みを見据えて自国に都合の良いように導くのが外交です。
まあ、逆上して右手で Knife を振り回し、左手を突き出して名指しで批判するような下手な外交をする国もありますが(笑)、日本は第 2 次世界大戦に敗戦してからというもの米国の背中に隠れて耳を塞いでしまったり国連の足下にすがりつこうとしたりするだけで自分自身は思考停止に陥って何もできない子供じみた国民性が根付いてしまったので、戦勝国の 1 つで今も尚米国に毅然と振る舞える英国人から見れば歯痒いことでしょうね。
社会的にも「赤信号、みんなで渡れば怖くない」とばかり善悪の区別や良否の判定を自分自身の倫理や論理に求めずに周囲の顔色を伺ったり Mass Media や学識経験者といった権威的なものに判断を委ねようとする傾向があります。
個人主義の発達した社会では信頼出来るのは何よりも自分自身なのですが、上は政治の世界から下は庶民に至るまで自分自身を確立できずに右往左往するのが日本ですので・・・。
大人になるということは自分自身を確立するということであり、無知のまま頑固に振る舞う幼児ではなく、他を説き伏せるに足る確固とした理論武装を伴って積極的に行動するということであり、その姿勢を外交に於いてもしっかりと示して欲しいという期待が「もっと大人になって外交的に振る舞って」という言葉に込められているのだろうと思いますよ。
お礼
分かり易くご丁寧な論旨でご意見をいただき、ありがとうございます。 このように整然と説明されると、なるほどなぁ、、、と思います。