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スウェーデンの自殺率についての調査結果
- スウェーデンの自殺率は日本よりも低く、高福祉と相対的に見ても多くはない。
- スウェーデンでは高齢者の自殺率や所得別の自殺率も比較的低い傾向にある。
- スウェーデンと日本を単純に比較することは難しく、人口や国民性、福祉の充実度などを考慮する必要がある。
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基本的な問題なのだが、自殺率を検討する場合に国際統計での相対比較はあまり論理的な比較対象資料として適確さに問題があることを指摘できる 例えば、ロシアや旧ソビエト社会の主権国家の場合の自殺統計は、泥酔状態を放置された結果の凍死(疲労凍死を含む)が自殺とカウントされます そもそも自殺判定は警察・もしくは、特別な行政機関が担うことが多いのだが、事件性の有無を厳格に審査しない日本や旧ソビエト社会の自殺基準判定は些か自殺の認定が安易に行われる傾向にある 逆に法学医・司法解剖が盛んな地域の場合は、自殺判定が厳格かつ客観的評価であり、自殺統計としての信用性が高いと言える。 (NZ留学した邦人の死因究明で2週間も遺体が日本に帰れなかったことを記憶に新しいだろう) つまり、自殺率統計は”当時国の自殺観を含めて、自殺基準の相違性を勘案しなければならない” このことを大前提にして、言及しておきたい 問題:高福祉国家と自殺率の因果関係 質問者は、高福祉国家社会のスウェーデンと自殺率の関係を試料としているようだが、自殺率と高福祉社会の関係性には相関性を確認できない 世代・年代別の自殺率統計にしても同じことである そして、重要な命題として上記した自殺判定の問題がある 例えば、尊厳死という”延命治療の拒絶”を自殺と感情論的に処断する考えもある スウェーデンなどは尊厳死に対する意識は個人差があるが、尊厳死・消極的安楽死などの統計的に計量されない自殺(死ぬ権利の行使)をカウントする必要性もあるだろう 同時に、そもそも高福祉という概念があるが、その”高福祉”という判定基準にしても難しい 国家予算に占める福祉予算の割合などという判定もあるが、地方分権社会の自治体予算に依存した福祉行政であったりする現実もある そもそも、高福祉云々を予算だけで計量することの是非について北欧社会は根底から、”予算に依拠しない社会福祉”の発想を強くしていることを忘れてはならない。つまり、善意・慈善の福祉行動を勘案しないで”高福祉”と評論することの適否でもある 以前、サーブ社のシンクタンク研究員と対話した際に、上記した件について仔細歓談した限りにおいては、「根本的に国際比較の困難さを顧慮しないでスウェーデンを評価するのは危険」との指摘もあった。 資料としては、手元にはないが、スウェーデン政府としては自殺統計は統一規格がないことから公表されていないように記憶している。 ただし、自治州レベルでの統計はあるが、自殺基準の問題で総合した自殺統計は見たことがない なお、本件の話は、15年前の学生時代の話なので、現状を知らないが、おそらく現況と変わらないだろう
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- sakudrada31
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勝手な判断ですが、自分より可哀相な人間が身近に居るかどうかが、重要な因子になる気がします。 例えば自殺率の低いイギリスですが、ホームレスと物乞いが街中に多く存在します。そういう人らを見ると自分の立場が少しはマシに思えて自殺する気にならなくなると思います。 日本はホームレスは多いけれど、物乞いをしないから、今ひとつ人々に認知されにくい面があります。 スウェーデンは福祉が手厚いから、ホームレスが物乞いをする必要性はない。
- covanonki
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スウェーデンの自殺に関する統計的なデータにつきましては、私は関心を持って調べたことがないので、あくまで一般論として、参考意見として見ていただけると嬉しいです。 6年ほど前、私の地元で開催された福祉フェアで、福祉先進国であるスウェーデンより、大使館の方がお話しなされた内容で、スウェーデンは、福祉政策が充実していて、ゆりかごから墓場まで。正しく老いて墓場に入る直前まで国が国民の面倒を見るのだ、ということを話していました。 スウェーデンを初めとする福祉先進国では、お年寄りが60を過ぎると、自ら家を出て、高齢者施設に入るような習慣があるのだそうです。 勿論面倒は国が看ます。子どもや孫たちの生活費や生活そのものの負担にならないように、とする配慮なのだそうです。 その話を聞いたときは、とても素晴らしい話だと感じました。日本でも同じような方法はとれないのか、とまで思ったほどです。 ところが、この事に関心を持って情報を調べているうちに、「だからこそ、福祉先進国では高齢者の自殺率が高いのだ」という情報に突き当たります。 つまり、家族の元を離れなければならないということは、自殺問題を考える上では重要な観点である、一つの「喪失」を体験することになるのです。 勿論6年も前の情報ですから、今もそうだ、というわけではありませんが、社会保障制度を充実させる、ということは、それだけのリスクを背負うことになる、ということでもあります。 また、失業者に対しても手厚い保護制度があり、やはり「働かなくても生きていける社会」が存在していると聞きます。 働かなくても生きていけるということは、即ち所属欲求が満たされず、社会からの疎外感を強く感じるようになり、孤独感も増すということ。 数年前まで、日本でもこの福祉先進国の制度を参考に、社会民主主義なるものがもてはやされる時期がありましたが、やはり福祉政策を充実させすぎることにはこういった弊害が生まれるのだという認識が欠けていたのではないでしょうか。 やっぱり、一生懸命働いたひとが報われるべき社会であると思います。 ただし、どうしても働けない人、働きたくても働けない人もいるわけですから、そういった人に対してはピンポイントで福祉政策を充実させる必要があるわけで、このような場面でもミクロとマクロはきちんと分けて考えるべきだと思います。
お礼
ありがとうございました!
自殺率が統計的に日照時間と相関が見られるということも読んだことが あります。 ロシアもそうだったと思います。 ただ、自殺要因としては社会 制度よりも国民性が大きいと感じます。 たとえば、メキシコやタイよりも 日本の方がずいぶん自殺率が高い、というのは結局社会制度がさほど 自殺率を下げるとも限らないということではないでしょうか? 日本の自殺率の高さについては海外のQ&Aで関連の質問がよく投稿 されていますよ。 http://answers.yahoo.com/question/index;_ylt=Av96469lE9lKg.71mXCxNqcjzKIX;_ylv=3?qid=20110530034337AAoHqmp BA(私の回答)を要約すると; 日本社会はストレスを受けやすい要素がたくさんあると思います。 たとえば 時間に厳しい、子供の頃から競争社会を経験する、他人と違うことを気に したりのけものになりやすい、所属する団体に忠実であるべきだという 慣習がある、自分の感情を抑圧することが美徳とされる、(不必要な) 義理やしがらみがある等このような社会ではストレスを受けない方が おかしいでしょう。 自殺の最大の原因がストレスであることはいうまでも ありません。 思えば、”切腹(ハラキリ)”という風習があったことすら特異です。 現代 では”失敗したら責任を取るべく辞める”でしょうか・・。
お礼
やはり原因はほかにもありますよね; ありがとうございました!
- Saitar
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福祉国家なのに自殺率が高い原因を考えて見ました。 (前提) 福祉国家なのだから、生きることには不安がないと仮定する (推論) ヒトは何かの希望があるから生きていける。希望がない状態は「絶望」である。 (結論) 生きることに不安がない。では、何をして生きるか。ほとんどのヒトには生きる意味が見出せない。なぜ、生きているのだろうか?という解決できない根源的な問題が重く圧し掛かる。 そして、生きることに希望をなくしたヒトは、、、自らの命を絶つ路を選ぶのではないでしょうか。 これが今の日本のように日々生活に追われているなら、生きること自体が目的化して生きることができる。そして、それでも生きられなくなると「絶望」して死を選ぶ。 何事も行き過ぎるのは良くないです。
お礼
ありがとうございました!
- rikukoro2
- ベストアンサー率21% (1316/6195)
スウェーデンについての資料は見つかりませんしたが。フィンランドに関してならあります。 フィンランドもスウェーデン同様に自殺率が急低下した国家です 世界第3位の自殺大国が取り組んだ、世界最初の「予防プロジェクト」という記事です http://xbrand.yahoo.co.jp/category/lifestyle/4917/4.html 記事では具体的には触れていませんが、スウェーデンもこの成功をみて自国にそのシステムを取り込んだような記述が他でありました
お礼
スウェーデン以外にも、ほかの国があったらいいなと思っていたので、参考になりました。 ありがとうございました!
- HAL2(@HALTWO)
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Sweden の自殺率が高かったとは初めて知りました。 調べてみると確かに 1990 年以前までは世界 Top 10 に入りそうな高率であったようですが、現在では List 外になるほど低率になっています。 http://ja.wikipedia.org/wiki/国の自殺率順リスト#cite_note-1 は 2010 年の List http://en.wikipedia.org/wiki/List_of_countries_by_suicide_rate#cite_note-1 の英語 Page は 2011 年の List です。 Sweden の自殺率は http://ki.se/content/1/c6/12/50/49/sjalvmord%20i%20sthl%20lan%20och%20sv%202010%20slut.pdf で入手可能です。(Swedish ですが、Graph なので問題なく分析できるでしょう) 何故 1990 年以前は自殺率が高く、1990 年以降は激減して現在では List 外になるほど低減したのかの理由は判りません。 1990 年以前から福祉国家として有名でしたから、高福祉とはあまり関係がないだろうと思います。 自殺の原因は「食べて行けない」とか「病苦に耐えられない」というものではなく、別の方向から精神的に追い詰められるものですので、高福祉政策で「食べる (衣食住) こと」と「病院などで Care を受けること」の保証が整備されていることが自殺率を低減させるものではないでしょう。 精神的に追い詰められる社会的要因が当時にはあったっということだろうと思いますが、如何せん Sweden についてはトンと無知なもので(滝汗)・・・。 韓国が相変わらずの Top Runner で日本も上位の常連という図式は相も変わらずですが、どちらの国も福祉政策が遅れているとか貧困に喘いでいるわけではなく「自分自身の居場所がない」とか「自分を確立できない」といった精神的に追い込まれ易い社会状況に高自殺率の要因を求められるものではないでしょうか。
お礼
なにもスウェーデンにしぼることはなかったのですが、福祉国家の代名詞と言えるのではないかと思い、 スウェーデンを挙げてみた次第です。 たくさんの資料など、ありがとうございました!
お礼
簡単には比較できないというのと、一筋縄ではいかないというのが現状ですよね; ありがとうございました!