高齢者福祉制度のスウェーデンと日本の表面的な対比をする前に、役人任せの日本の地方分権とは異質の(政治家が真面目に取り仕切る)地方分権体制がスウェーデンに築かれていることを理解する必要があるでしょう。
スウェーデンはヨーロッパ随一の地方分権国家で高齢者福祉をはじめ身近なことはその全てを自治体住民の自主性で決定するという精神が忠実に実践されています。また、世界一豊かな福祉制度の裏側には31%を超える地方所得税率があります。税率を聞いただけで震え上がる人もいますが、住民に最も身近なコミューン(日本の市町村)を舞台として、住民が対話を重ねて決定した様々な仕組みについてスウェーデン国民は満足しています。
~今年9月に実施されたトリプル選挙で大幅減税と福祉の民営化策を掲げて穏健党が社民党政権に挑みましたが大敗を喫しました。スウェーデン人のココロは自分が高齢化した時に合理化され冷酷な臭いがする福祉を拒否し、(地域住民が分権システムでコントロールする)人間の血の通った自治体の福祉体制を選択したということになります。~
直接の回答ではありませんが、スウェーデン自治を訪ねた際に痛感した事柄です。
お礼
とても詳しく教えていただて、ありがとうございました!!★☆