補足要求を前提として、
御要望の「解き方並びに答えまで」も一応書いてみましょうか。
問題の sin-1 1/x は、逆三角関数 sin-1 と 1/x の合成関数ですから、
sin-1 の微分、1/x の微分、合成関数の微分の知識を組み合わせればよい。
sin-1 の微分については、sin の定義をどこに置くかしだいで
どうやるのが基本的かは変わってきますが…
高校生なら、sin を既知として、その逆関数と捉えるのが素直でしょう。
# sin-1 y = ∫{1/√(1-y^2)}dy を sin の定義とする流儀も、ワリと
# 有名です。その場合、(d/dy)sin-1 y = 1/√(1-y^2) は自明です。
z = 1/x と置くと、x = 1/z, z = sin y ですから、
合成関数の微分則から dx/dy = (dx/dz)(dz/dy) = (-1/z^2)(cos y).
逆関数の微分則から dy/dx = 1/(dx/dy) = (-z^2)/(cos y) ですが、
この右辺から y, z を消去すると、dy/dx = (-1/x^2)/±√{1-(1/x)^2}
= ±1/{x√(x^2-1)} となります。
結論の式の ± がどちらになるかは、問題中の sin-1 を
どのような値域をとる枝と解釈するかに依ります。
z = sin y は周期関数ですから、y を適当な範囲に制限して一意化しないと
逆関数は定義できません。y = sin-1 z とするとき、
-π/2 ≦ y ≦ π/2 の y を選ぶ sin-1 y、
π/2 ≦ y ≦ (3/2)π の y を選ぶ sin-1 y、
-(11/2)π ≦ y ≦ -(9/2)π の y を選ぶ sin-1 y、…
いろいろな sin-1 y があり、どれを指すのか明示してからでないと
式中で使うことに意味がありません。
黙って sin-1 y と書けば -π/2 ≦ y ≦ π/2 となる sin-1 y のこと…と
決めてかかる人もいますが、不注意または筆不精としか言いようがありません。
# 古代エジプト人は、ナイル河のことを単に「川」と呼んでいましたが。
お礼
ご丁寧な回答ありがとうございます。 間違っていた点が分かりました。