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オーバーローン資産と管財人のタスク
オーバーローン資産は管財人がついても債権者に配当はできません 住宅ローンありでオーバーローンの場合も通常管財もしくは少額管財で申し立てするのでしょうか オーバーローン資産が管財人に確認された時点でが異時廃止になるのでしょうか オーバーローン資産を管財人が任意か競売により売却するまで 破産手続きは終結しないのでしょうか
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おそらく、ご質問者は免責決定を「破産債権者Aが有する金何十万円の破産債権について免責する」というような内容を想像されているのではないでしょうか。だから、金額を確定しないと免責決定ができないのではないかと考えているのではないですか。 しかし、破産決定の主文は単に「破産者を免責する。」であり、金額が表示されるわけではありません。
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- buttonhole
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>担当弁護士の記入欄には希望する手続きに指定がありますのでお聞きしました。 申立代理人の意見という意味合いと、例えば、申立人債務者は不動産を所有しているが、申立書にオーバーローン上申書が添付されていないのに同時廃止の希望がされていれば、裁判所書記官としては「オーバーローン上申書をつけ忘れたのかな」と思うでしょうから、申立人(あるいはその代理人)に追完を促すことができ、事務処理の円滑化を図るという意味合いで、そのような記入欄が設けられている各裁判所独自の書式(裁判所から弁護士会に対する協力要請として、各裁判所が作成した独自の書式を配ることがあります。)もあります。書かないからと言って破産手続開始の申立が却下されるわけではありません。 >判断は1)希望する手続き通りではなく2)裁判所の運用基準でもなく3)すべては裁判官の判断ということですね あくまで裁判官の判断次第です。しかし、変わり者の裁判官でない限り、各裁判所の運用基準に沿った判断をするでしょうし(破産事件数は膨大なので、ある程度形式的に処理しないと処理しきれない。)、経験豊富な弁護士であれば、管轄裁判所の運用基準と過去の経験から、判断して希望する手続を記入するのでしょうから、概ね希望する手続通りになるでしょう。 >「オーバーローン資産以外に換価できる資産がある場合や免責不許可事由の有無の調査のために破産管財人が選任される」と回答ですがオーバーロン資産以外に該当する項目はありませんし不許可事由もありませんので、この場合異時廃止になるのでしょうか 担当弁護士の記入欄をみれば同時廃止と事前にわかるはずです 文の 本当にそうならば(例えば、預金、現金、保険の解約返戻金、退職金見込額の8分の1の相当額等の合計が20万円を超えるかどうかが同廃になるかどうかの基準という裁判所があります。)、同時廃止になりますが、何の資料も示されていない私が見込を判断できる立場にはありません。その見込が判断できるのは、代理人である弁護士しかいないと思います。 >「当該不動産につき破産財団からの放棄をする」と回答ですが、当該不動産以外に資産がない場合はこの時点で管財人による破産手続きは終了と思いますが その後は破産者による任意売却 または別除権者による競売の終了を待たないと債務は確定しないわけですから いずれかの結果を得て破産決定確定でしょうか 破産管財人は選任されても、換価できる財産がなければ、異時廃止になるだけです。すなわち、破産債権者への配当手続をする必要がないのですから、不動産処分後の住宅ローンの残債がいくらになるか確定させる必要性がありません。破産財団から放棄された以上、その不動産が売れようが売れまいが関係ありません。あとは、免責手続が残るのみです。
お礼
あらためてお礼を申し上げます 再度回答を読み返して非常に的確なご回答をいただいたと感謝します お気に入りの回答者として登録させていただきました
補足
毎回 2夜にわたり丁寧なご回答をいただきました ありがとうございます 質問させていただいた表題のオーバーオーン資産と管財人のタスクについてはおかげさまで納得がいきました 破産管財人は債権者に配当ができない資産は処分をせず(住宅ローンの残債を確定させず)異時廃止となるということですね 質問の範囲を超えるかもしれませんがあらためてご回答をよろしくお願いします 1)異時廃止になることにより住宅ローンの残債が確定しないままで破産は決定されるのでしょうか 住宅ローンのオーバー資産以外の資産も他に負債もない場合 唯一の負債である住宅ローンの残債が確定 していない時点で何を持って破産できるのでしょうか 2)破産手続きは異時廃止でいったん終結させ 残債の決定は免責手続きのなかで行うのでしょうか お礼を申し上げていったんはこの質問を終了させようとも思いましたがここまでご教示いただきました好意に甘えて捕捉させていただきました あと少しでいろいろな疑念が払しょくできるように思いますので勝手ながらよろしくお願いします
- buttonhole
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>住宅ローンありでオーバーローンの場合も通常管財もしくは少額管財で申し立てするのでしょうか 管財事件か同時廃止事件か指定して申立をするわけではありません。もちろん、同時廃止事件の扱いにするように上申することは構いませんが、当然、裁判所はそれに拘束されるわけではありません。 そもそも破産法の建前は、破産管財人を選任するのが原則であり、同時廃止は例外ということを念頭に置く必要があります。実務の運用上は、管財事件になるか同時廃止事件になるかは、各地方裁判所の運用基準(ローカルルール)によるところが大きいです。(もちろん、運用基準は、裁判官の判断を拘束するものではありません。)なお、東京地裁における少額管財事件は、申立代理人として弁護士が破産手続開始の申し立てをするこが前提です。本人申立の場合(司法書士が書類を作成した場合も同じ)は、同時廃止にならなければ、通常管財事件になります。 >オーバーローン資産が管財人に確認された時点でが異時廃止になるのでしょうか オーバーローン資産以外に換価できる資産がある場合や免責不許可事由の有無の調査のために破産管財人が選任されるということがありますから、異時廃止になるとは限りません。 >オーバーローン資産を管財人が任意か競売により売却するまで 破産手続きは終結しないのでしょうか 破産管財人が任意売却することに意味がない場合、すなわち、売買代金から別除権者が担保の解除に応じる額、仲介手数料、司法書士報酬等を引くと、破産財団に一円も組み込まれないような場合、破産管財人は裁判所の許可を得て、当該不動産につき破産財団からの放棄をします。破産財団から放棄された財産は、破産者の自由財産になりますので、破産者自身による任意売却か、別除権者による競売(そもそも、破産財団から放棄されなくても競売の申立ができます。)と言うことになります。
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丁寧な回答をありがとうございます。申し立て代理人として弁護士を立てます。「管財事件か同時廃止事件か指定して申立をするわけではありません。」と回答ですが、担当弁護士の記入欄には希望する手続きに指定がありますのでお聞きしました。判断は1)希望する手続き通りではなく2)裁判所の運用基準でもなく3)すべては裁判官の判断ということですね 「オーバーローン資産以外に換価できる資産がある場合や免責不許可事由の有無の調査のために破産管財人が選任される」と回答ですがオーバーロン資産以外に該当する項目はありませんし不許可事由もありませんので、この場合異時廃止になるのでしょうか 担当弁護士の記入欄をみれば同時廃止と事前にわかるはずです 「当該不動産につき破産財団からの放棄をする」と回答ですが、当該不動産以外に資産がない場合はこの時点で管財人による破産手続きは終了と思いますが その後は破産者による任意売却 または別除権者による競売の終了を待たないと債務は確定しないわけですから いずれかの結果を得て破産決定確定でしょうか つまり オーバーローン資産については破産・免責申立書に定型のオーバーローン上申書を添付していても なお管財人がこれを精査し上申書通りであれば放棄し債務を確定させるために指し戻し、別除権者・破産者が債務を確定するということで宜しいでしょうか そしてその間は破産手続きは終了せず 確定も決定もなく ましてや免責はそのまた後のことということでしょうか ますます破産管財人のタスクがわからなくなりましたが このような手続きが必要ということですね
お礼
3晩にわたり懇切丁寧な回答をいただきありがとうございました ご指摘の通り「金額が確定しないと免責決定ができない」と勝手に思い込んでいました オーバーローン資産が不動産会社の査定価格で売却できなくてさらに競売により60%掛けの価格で落札されて負債が膨れようが負債額にかかわらず免責されると考えればなるほどと得心しました 貴重な回答をいただきました ありがとうございました