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子宮頸癌のワクチン接種について
パピローマウイルスによる子宮頸癌の予防接種が奨励されていますが、普通の子女に関して夫などの特定のパートナーが発がんが高いウイルスのキャリアかどうか調べるほうが合理的ではないかと思います。これを調べた後に予防接種を行ってもよいのではないでしょうか。
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No.2,3,4,6です。 >ウイルス学で単なる感染と持続感染の区別がきちんと書いてある教科書などを知らないのですが、何かご存知でしょうか 「教科書」レベルの本であればどれでも持続感染のことくらいは書かれています。 一例を挙げれば、「医学ウイルス学(近代出版)」あたりは如何でしょう。かなり長い間改訂されていないので、記述は少々古いですが。 教育がワクチンより効果的、あるいは経済的という見解も少々甘いです。 性感染症はたいていそうなのですが、「不特定多数との性交渉を持つ人」は当然感染しやすいです。ですが、その人に繋がる(性交渉を持った)人が全て同様に「不特定多数と性交渉を持つハイリスク者」ではないのです。 相手がハイリスク者か否かというのは、なかなか本当のところは判りません。 どんなに教育しても理解できない人、理性で欲望を抑えることができない人、異なる価値観を持つ人は必ずいますから、ハイリスク者がいなくなることはありません。ハイリスク者がいれば、必ずローリスク者であっても感染してしまう人が出現します。 教育が重要なのは確かですが、「良いワクチン」があるのなら、それを一斉接種するのが最も「効果的かつ経済的」なのです。
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No.4です。 >男性の場合、抗体を持っていても再感染するのだったら、女性におけるワクチンでも同じことではないでしょうか 80-90%の予防効果があるとされているようですね。 感染自体は防げなくても持続感染を防止できれば子宮頸癌にはならないわけですから、単純に再感染があるという事実からワクチンが効果がないのでは、という推論を導くのは短絡的です。
お礼
お返事ありがとうございます。
補足
ウイルス学で単なる感染と持続感染の区別がきちんと書いてある教科書などを知らないのですが、何かご存知でしょうか。
No.1です。 No.4の方でほとんど言われちゃってる気がしますが、要するに私が1番で言いたかったのは「パートナーである男性がキャリアである可能性」と「それまでに女性がHPVに感染する可能性」が決してイコールでないということです。 もっとはっきり言ってしまうと、生涯の特定のパートナーがHPVを持っていなくても、女性の歴代のお相手の中にHPVキャリアがいたら意味がなくなるのでそれまでに接種するのが合理的だということです。 高校に上がるまでに生涯のパートナーがいるほうが圧倒的に少数派でしょう?
お礼
成程と思いました。ほかのSTDの感染の確率と同じだと思いますが、一般の女性がそれほど危険にさらされているというか、危険なことを希望していることが理解できませんでした。わたしとしては教育のほうがはるかに効果的でもあり、経済的でもあるように思います。ご教示ありがとうございました。
No.2,3です。 >またある人と家庭を持とうとした場合、この人がキャリアであることが分かった時点で自分は予防接種を受けるということも成り立たないでしょうか 成り立たない、とまでは言いませんが甚だ不十分だと思います。 繰り返しになるのですが、まず1つめに、その女性は「家庭を持とうとする」意志を持つまでに、その人と性交渉はしないのでしょうか。また、「家庭を持とうとする」意志を持ってから検査時までは性交渉をしないのでしょうか。 さらに、「家庭を持とうとする」彼と出会うまでに、他の人とは性交渉をしないのでしょうか。 現代ではそんなことはほとんど考えられないと思うのですが。 性経験が既にある場合、既に感染していれば「相手の男性」がキャリアか否かを知ることに意味がなくなってしまいます。 それと、その時点では相手の男性が陰性だったとすると、ワクチンの必要はないのでしょうか。 家庭を持った後、その男性が感染するリスクはゼロなのでしょうか。また、自分が他の男性と性交渉を持つ可能性もゼロなのでしょうか。 なので、この方法はあまり実効性が高くないと思います。ぶっちゃけて言えば、「ほとんど成立しない」と思います。 それと「検診」と簡単に言っても、容易ではないですよ。 「抗体検査」は過去の感染歴しか判らないので、この場合には意味がありません。「キャリア」すなわち持続感染しているかどうかを調べるには細胞を採取してHPV(パピローマウイルス)がいるかどうかを検査しなければならず、かなりの時間と費用がかかります。(女性の場合は子宮頸部の細胞を採取して検査します) 子宮頸癌になるには「キャリア」になることが前提なのですが、大半の感染はキャリア化せず、通常の風邪等の多くの感染症と同様、免疫によって排除されます。 キャリア化しなかった大部分の感染は、単にウイルスを他の人に感染させる機会がある、というだけの話になります。 ですから、男性を抗体検査で調べて陽性になったところで、それは「彼が過去に感染した」ことを意味するだけです。そしてこのウイルスは何度も再感染するので抗体陽性だからといって「彼はもう感染せず、私にとって安全だ」という保証にもなりません。 彼がウイルスを保有しているか否かは、精液なり粘膜を採取してウイルス検査を行わなくてはなりません。これもやはり時間と費用がかかる方法ですし、その検査はその検査時点でのことしか判らず、彼が1週間前にもウイルスを保有していなかったことを保証してくれるわけではありません。 HIVのような、全ての感染がキャリア化(持続感染)し、抗体陽性が他者への感染能と直結するような疾病とはずいぶん事情が違うのです。
お礼
ご見解お聞かせいただき感謝いたします。
補足
男性の場合、抗体を持っていても再感染するのだったら、女性におけるワクチンでも同じことではないでしょうか。
No.2です。 まず、「検査」と「ワクチン接種」は大きく事情が異なります。 検査はその時点で感染しているか否かが判明するだけですが、ワクチネーションは接種した時点から一定期間は感染しないことをある程度担保することができます。 また、検査はプライバシーの問題があるので、「全員が検査する」ことはできません。HIVの検査が希望者のみになっているのはプライバシーの問題があるからです。時々「本人の承諾なしにHIV検査をした」ことが事件視されて問題になってますよね。 「合理的」なことを言えば、HIVを撲滅または蔓延による被害を軽減する「意志」があるのならば、「HIV検査の義務化」が現状では唯一の効果的な手段です。年に1回の健康診断でHIVも検査するようにすれば良いのです。 HIVに限らず肝炎でもそうなのですが、抗体検査というのはよほど強権的な政府で人権が制限されていない限り、「全員検査」はできません。 HIVの場合は有効なワクチンができれば「全員接種」が合理的ですし、おそらくそうなるでしょう。 ワクチンは打てば一定期間は感染しないことが担保されるので、「全員接種」という政策を立てることが可能です。 その替わり、有効性と安全性の問題がシビアになりますが。 私はパピローマウイルスについては専門外なので、そのワクチンの有効性と安全性についての詳しいことは判りませんが、有効で安全なワクチンなのであれば、全員接種が最も「合理的」です。 >女性も男性も本人の希望でワクチンを接種してもよいのではないでしょうか もちろんそれでも良いですよ。 でもそれは、「病気になりたくなければワクチンを接種しましょう」、つまり「自分の身は自分で守ってね」という自衛防疫です。 国として「ある感染症を撲滅する」という意志を持てば、自主接種では決して達成できません。 つまり、子宮頸癌ワクチンの全員接種という政策が出たということは、国が「パピローマウイルスを日本から撲滅する」という意志と意図を持った、ということです。 自主接種で良いのではないか、という意見は、言い換えれば「別に撲滅しなくても自分の身は自分で守れば良いのではないか」という意味です。 ですから、最初から「目的」が異なるのでこの議論は少しずれるのです。 良いワクチン、つまり感染防御能の誘導性が高く有効期間も長いワクチンがあるのなら、その感染症は十分撲滅可能で、そういう感染症は撲滅した方が良いと私は思います。ワクチンの開発が今のところ不可能なHIVとはまったく状況が異なりますよね。 >本人が将来非特定多数のパートナーを考えている場合に限ったほうがよくはありませんか それだと、ワクチンを接種するという選択が、「私は非特定多数の相手と性交渉を持ちます」と宣言するのと同義になってしまいます。となると、既に特定のパートナーがいる人が接種しにくい状況を生んでしまうでしょう。 全員の抗体検査が難しいのは、その結果が個人にある種の「ラベル」を貼ってしまうからですが、HIVにしろパピローマにしろ、性行為感染症ではワクチンを接種するという選択も、その人に「ラベル」を貼ることに成りかねません。 とすれば、本来は感染リスクが高くワクチン接種の優先度が高いはずの人が実際には接種しないという事態が頻繁に起きることが考えられ、せっかくワクチンがあるのに実効性が上がらない、という結果を招くことは容易に考えられます。 ですから、「全員接種」が合理的だと思います。
お礼
ご見解を披歴いただきありがとうございます。
補足
ほとんどの親も子供もだれから感染したかわからないような生活を続けようと思っていないのではないかと思います。またある人と家庭を持とうとした場合、この人がキャリアであることが分かった時点で自分は予防接種を受けるということも成り立たないでしょうか。
No.1さんが言われるとおり、「特定のパートナー」ができる前に感染する可能性があることが1つ。 「特定のパートナー」が非感染であっても、そのパートナー以外の男性から感染するリスクがあり得ることが1つ。 検査時点で「特定のパートナー」が陰性であっても、彼がその後感染すれば(もちろんパートナー以外の女性からです)、その特定のパートナーから感染するリスクがあることが1つ。 一度、「特定のパートナー」ができれば、男女ともに他の相手とはまったく交渉を持たないのが前提であれば、「特定のパートナーを先に調べる」というのも一理ありますが、現実の世界はそんな綺麗事では済まされないので、パートナー云々より女性自身がワクチン接種を受けた方が合理的です。
補足
お言葉ですが、それならば女性も男性も本人の希望でワクチンを接種してもよいのではないでしょうか。ちょうどHIV検診と同じ状況設定のように思います。費用の点からも本人が将来非特定多数のパートナーを考えている場合に限ったほうがよくはありませんか。
特定のパートナーができる前に感染したら意味がなくなりますが…。
補足
男性としても自分が危険なキャリアかどうか知っておいたほうがよいと思います。
お礼
ご丁寧に説明いただき感謝いたします。