- ベストアンサー
絞りとピント
ピントを一度合わせたらその後、絞りを変えても再度ピントを合わせなくてもピントはあったままなのでしょうか? またフォーカスシフトとは絞りを変えたときにピンがずれるということでしょうか? でもその場合でも絞ったときに新たにピントを調整すればピントを合わせることができるような気がしてたいした問題ではなくただピントを合わす手間がふえるだけの問題のような気がするのですがかんちがいでしょうか?
- みんなの回答 (5)
- 専門家の回答
質問者が選んだベストアンサー
色々チャンポンすると、話が混乱するので、デジタル一眼レフに限定して説明します。 一眼レフのピント合わせは、位相差AFかMFになりますが、MFが可能なファインダー性能を有するカメラは、中級機以上。入門機は、AF専用ファインダーとお考え下さい。 レンズには、絞り環があるモノとカメラ側からコマンドで絞りを制御するモノ(絞り環があるモノでもAポジションは、これに該当)があります。最新のレンズは、絞り環を省略する方向にあります。 何れにしろ、絞りの設定が幾つであれ、実際のAFは、レンズ開放状態で行われます。 と言うか、常に開放状態で、撮影の瞬間のみ設定絞りに絞り込まれる仕組みになっています。 MFの場合も、実際に絞った状態でファインダーを見る事は可能ですが、現実、ファインダーが暗くなりMFは、困難です。つまり、被写界深度が浅い状態でピントを合わす方が精度が上がるわけです。 そこで、本題ですが、レンズの最良ピント面は平面ではありません。これを像面湾曲収差と言い、中央が最良ピント位置なら、端はズレ、端に合わすと中央がズレる事になります。が、現実、絞る程、被写界深度が深くなり、焦点移動(フォーカスシフト)は、無視できるのです。 余談ではありますが、この機会に位相差AFセンサーの仕組みについて、簡単に説明しておきます。 レンズから入ってきた光(像)のうち、f2.8付近或いはf5.6付近を通る対角する光束(縦線検出センサーでは対角する左右の光束、横線検出は対角する上下の光束)のみを選択的に通す「分光レンズ」を用い、対角する2方向に分けると、人の目に相当する「視差」、つまり、「位相差」を作る事が出来ます。 f2.8検出センサーはf5.6センサーの「位相差」が2倍になるので、理論上は検出精度も2倍になります。 キヤノンHP http://web.canon.jp/Camera-muse/tech/report/2011/09/ 分かり易い例で、自分の目の前に「指を1本立てて」遠くを眺めると、指が「2本」に見えます。 つまり、「像」が2つにズレる=ピントがズレた状態。コレは、左右の目に「視差」があるからです。 そこから、指に視線を移すと、指は「1本」に且つ鮮明に見えます。つまり指に「ピント」が合ったと言う事です♪ コレが、「位相差AFセンサー」のピント合わせの仕組みです。 位相差AF検出方式のメリットは、ピントのズレ方向と量から、直ちに、前ピンか後ピンかとピントを合わすに必要なレンズ駆動量が演算(カメラで演算した数値をレンズ側のROMで駆動量に置き換える)出来るので、素早いピント合わせが可能になる事です。
その他の回答 (4)
- x530
- ベストアンサー率67% (4457/6603)
No.2です。 > 実際に一眼レフカメラのファインダーでピントを合わせる時にはレンズの絞り値を開放に設定する必要はないと考えていいでしょうか? ・はい。 現行の一眼レフ用交換レンズには「自動絞り機構」が備わっています。 実際にレンズの絞り機構が動作するのは、撮影時の瞬間だけになります。 > 「絞り開放でピントを合わせます。」ということを字義通りに捉えると、F4のレンズをつかっているなら、F4の開放にしてピントを合わせる と理解することができます。 ・はい。 > しかし、例えば、F6の絞りで撮影したいときに、F4のレンズだとわざわざF4の開放に絞り値をなおしてからピントを合わせ、さらにまたF6の絞りにして撮影する必要はないと考えています。 ・「自動絞り機構」により現行のカメラでは必要ない作業です。 旧式のカメラとレンズでは、露出とピントの決定を、ソレゾレ別々に操作していました。 1・レンズを開放にして、構図を決める。(ピントを合わせる) 2・絞り環を絞って、露出を決める。 3・もう一度、絞り環を開いて、最終ピントのチェックをする。 4・最後に2で決めた絞りまで絞り込んで撮影準備完了。(絞った分だけファインダー像は暗くなる) 5・シャッターを切る。 以上の手順で撮影するため、手順2→3→4が楽に作業できるよう、絞りリングが2つ装備されているレンズも、各社から発売されていました。 一例:キヤノンRレンズ カチカチとクリックの利いた、第一絞り環と、スルスル回る第二絞り環。 http://web.canon.jp/Camera-muse/camera/lens/r/data/35-2000/r_58_12.html 第一絞り環で絞りを決めた場合。 第二絞り環は、開放と第一絞り環をワンタッチで開いたり閉じたり出来る仕組みで、手順2→3→4→5が円滑に作業出来ます。 > ただ、ライブビュ-を使える機種では違ってくる場合もあると考えています。ライブビュー時には絞りを反映させて表示すことが可能だからです。つまり絞りに応じてピントを合わせられると考えています。 ・この、ライブビューが曲者です。 一眼レフには、位相式とコントラスト式の二つのAFが使える機種があります。 ライブビュー撮影時のAFはコントラスト式、光学ファインダー使用時のAFは位相差式。 ミラーレス機やコンデジのAFはコントラスト式がほとんどです。 忘れてはイケナイのは、どちらも、光量が少ないほど、、、被写体の明暗差が少ないほど、、、AF精度が低下します。 ライブビューのAFも絞り込んで、光量が減少すれば、AF決定に時間が掛かるようになるし、AF精度も低下します。 だいたい、ライブビュー(コントラスト式)AFの場合、夕方などではF8.0よりも絞り込むとAF精度と速度が目に見えて低下してきます。 > また、そもそもどのカメラの使用説明書を読んでもレンズの開放値に設定してからピントを合わせて、好みの絞りに変えなければ、開放以外の絞りでピントを合わすことはできないという説明はなかったので私のF4のレンズをつかっているなら、F4の開放にしてピントを合わせるという解釈はまったくの勘違いかもしれません。 ・上記、キヤノンRレンズ時代には、まさに、F4レンズならばF4に合わせてピントを合わせ・・・などの作業をしていました。 現在のレンズやカメラでは、高度な自動化により、そのような作業は必要なくなっています。 撮影者が絞り優先モードなどで絞りF値を決めれば、撮影に関するレンズ絞りの制御は自動で行われます。 ピントも然りです。
お礼
ご回答ありがとうございます。 自動絞り機構やライトビューのお話大変わかりやすい説明でよくわかりました。 ただ、旧式のレンズとカメラのお話の中で3,4の操作が必要なわけがよくわかりませんでしたが、一度露出を決めた後で多少カメラを動かして構図を変えたりするので、もう一度絞りを開いてピントをチェックする必要がでてくるのかなと勝手に考えました。 昔のカメラの話など非常に興味深く少し調べてみたいと思いました。 本当に何度もわかりやすい説明をしてくださりありがとうございました。 ただ、今回は下の説明もしてくださった方も非常によくわかったので、どちらもたいへんすばらしいのですが、先に回答して下った方にベストアンサーをつけさせていただくことにしました。すみません。 本当にありがとうございました。
- x530
- ベストアンサー率67% (4457/6603)
No.2です。 記述に誤りがあります。 次の通り訂正いたします。 誤:・もしも、虫眼鏡のようなレンズが一枚だけの理想的な写真レンズがあった場合。 虫眼鏡は球面レンズです。 レンズの中心位置を通る(絞り込んだ)光束の結像位置と、レンズ周辺位置を通る(開放)光束の結像位置は、球面収差によりズレが発生します。 正:・もしも、両面非球面レンズ一枚だけで作られた理想的な写真レンズがあった場合。
お礼
ご回答ありがとうございます。 前のNO2の回答に間違えて補足してしまいました 本来ならこちらの欄にお礼を書くべきでした。 すみません。
- x530
- ベストアンサー率67% (4457/6603)
> ピントを一度合わせたらその後、絞りを変えても再度ピントを合わせなくてもピントはあったままなのでしょうか? ・もしも、虫眼鏡のようなレンズが一枚だけの理想的な写真レンズがあった場合。 レンズと撮像素子やフィルムの間に絞りを設置した場合、開放でも絞り込んでもピント位置は変わりません。 しかし、実際の写真レンズは、複数の凸レンズと凹レンズの集合体です。 この場合は、どうしても開放と絞り込んだ状態では、若干のピント位置のズレ(狂い)が生じます。 ですが、、、 通常、レンズは、絞り込むほど被写界深度が深くなりピントの合う範囲も広くなるので、ズレは無視できます。 > またフォーカスシフトとは絞りを変えたときにピンがずれるということでしょうか? ・はい。 上記のピント位置のズレ(狂い)の事をフォーカスシフトと呼んでいます。 http://anotherm8.exblog.jp/7022844/ > でもその場合でも絞ったときに新たにピントを調整すればピントを合わせることができるような気がしてたいした問題ではなくただピントを合わす手間がふえるだけの問題のような気がするのですがかんちがいでしょうか? ・一眼レフなど、通常のカメラでは、AF,MFとも絞り開放でピントを合わせます。 これは、光量が多いほどAF,MF精度が高まるためです。 先の質疑応答の、被写界深度を設計時に上手く組み込むことで、開放を基準としたピントと絞り込んだ状態でのピントのズレは、現代のコンピュータ設計のレンズでは、ほとんど無視できるレベルに補正されるように設計されています。
補足
回答ありがとうございます。 現行のレンズのマイナスな性質をコンピューター設計で補うことによって開放を基準としたピントと絞り込んだ状態のピントのずれはほとんどなくなってきているのですね。勉強になりました。 ただ、ご回答の中で確認したいのですが、「一眼レフなど、通常のカメラでは、AF,MFとも絞り開放でピントを合わせます。」とおっしゃっていますが、実際に一眼レフカメラのファインダーでピントを合わせる時にはレンズの絞り値を開放に設定する必要はないと考えていいでしょうか? ただ、「絞り開放でピントを合わせます。」ということを字義通りに捉えると、F4のレンズをつかっているなら、F4の開放にしてピントを合わせる と理解することができます。 しかし、例えば、F6の絞りで撮影したいときに、F4のレンズだとわざわざF4の開放に絞り値をなおしてからピントを合わせ、さらにまたF6の絞りにして撮影する必要はないと考えています。なぜなら、あるサイトで-現在の一眼レフのレンズの絞りは、ファインダーを観察している間は常に開放になっています-という一文を読んだからです。 つまり、単にF6の絞り値に設定してピントを合わせたとしても、ファインダーで覗いていてピントを合わせていれば、絞り開放でピントを合わせていると考えられるからです。 ただ、ライブビュ-を使える機種では違ってくる場合もあると考えています。ライブビュー時には絞りを反映させて表示すことが可能だからです。つまり絞りに応じてピントを合わせられると考えています。 また、そもそもどのカメラの使用説明書を読んでもレンズの開放値に設定してからピントを合わせて、好みの絞りに変えなければ、開放以外の絞りでピントを合わすことはできないという説明はなかったので私のF4のレンズをつかっているなら、F4の開放にしてピントを合わせるという解釈はまったくの勘違いかもしれません。 見当違いもしくは当たり前のことかもしれませんが、このはじめに書いた疑問について本当によくわからないのでよろしければお願いします。
- kuma-gorou
- ベストアンサー率28% (2474/8746)
レンズに各種収差、取り分け像面歪曲収差が存在する以上、絞ると最良のピント位置は移動します。 それをフォーカスシフトと呼びます。 が、AFにしろMFにしろピント合わせは、レンズ開放で行います。 現実の話、実絞りでMFできるファインダー性能を持つカメラなんて皆無。 それより、コサイン誤差の方が無視できないでしょう。 つまり、私には、質問の趣旨がイマイチ理解しかねます。
補足
回答ありがとうございます。 改めて調べてみましたら-現在の一眼レフのレンズの絞りは、ファインダーを観察している間は常に開放になっている-ということなので、レンズの絞りに関係なく、ファインダーでピントを合わせる場合はAFにしろMFにしろ開放でピントを合わせるほかはないということでしょうか? 基本的なことかもしれませんが、絞り値を設定しただけではレンズの絞りは動かず、シャッターして初めてその絞りになるということでしょうか? ピントを合わせる際のレンズの絞りは例えばF4のレンズでF6の絞り値に設定したままでもいいのでしょうか? また検討違いかもしれませんが、よろしければご回答お願いします。
お礼
ご回答ありがとうございます。 ファインダーのお話、位相差AFのお話、丁寧にわかりやすく説明してくださりありがとうございます。 ファインダーについては例えばニコンですと上位機種ではプレビューボタンでファインダー上で絞りの効果がわかるようでした。実際にやってみましたが、確かに絞るとファインダー上で暗くなるのがわかりました。ただ、部屋の中で試したせいか被写界深度まで確認できなかったので、今度は明るい屋外で試してみようかと考えています。ただ正直、マクロでは使えても、パースぺクティブに広角的に風景(遠景)を撮る場合には私のもっていいる機種ですと倍率が0.71倍で非常に小さいようなのでちょっときびしいかなと思いました。ファインダーについては上位機種ほど被写界深度を確認できる仕組みがあったり、ピントの山がつかみやすくなったりすのかなと自分なりには考えています。これについては興味がでてきたので調べて行きたいと思います。私が調べた、-現在の一眼レフのレンズの絞りは、ファインダーを観察している間は常に開放になっている-はきっと一般的な話でファインダーで被写界深度を確認できる一眼レフがあったことは本当に目から鱗でした。 また、位相差AFの話は専門用語がたくさん出てきて私には難しかったです。私には学んで、仕組みは理解できたとしてもこのような説明は簡単にはできないだろうと思いました。 いろいろと丁寧にわかりやすく説明してくださったおかげで当初の疑問は解決できましたが、私のほうでも調べていく過程でいくつかわからないことがまた出てきてしまいましたので、少しづつ解決していくつもりです。 本当にありがとうございました。