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アメリカの宗教原理主義
アメリカにおける宗教原理主義の 政治的影響とはどれくらいのもの があるのでしょう?
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宗教原理主義者というものをどう定義するか、というのがまず大きな問題です。いわゆる新右翼、新保守主義などというものを同じようにくくるのかどうかを始めとして、その母集団の取り方によって結果は当然違ってくるでしょう。 仮にその定義を「保守的キリスト者」であって同時に「政治的な活動を行う層」とすると、少し古いのですが森孝一という学者が引用しているギャラップの統計が妥当するのではないかと思います(1993)。 ギャラップは原理主義者の特徴的要素として、(1)いわゆる宗教的再生などを通じて真のキリスト教徒の自覚がある、(2)聖書を文字通り受け取る、(3)信仰を周囲に伝道している、という条件を独自に規定したうえ意識調査を行った結果、アメリカ国民のそれぞれ40、37、48%が該当する、という結果を得ています。また、(1)~(3)全てに該当するものは22%となっています。 さらに同じくギャラップの調査で、福音派に対して「キリスト者はロピー活動を行うべきか」という意識調査を行った結果、60%がイエスと回答したとのことです。 厳格かつ最少に見積もった場合、(1)~(3)すべてに該当する22%のうちの60%がロビーイングを行う、つまり政治力を行使するとみれば、全体の約13%がこの「政治的な活動を行う保守的キリスト者」にあてはまると言えるでしょう。 また緩めに見積もれば、(1)~(3)のイエスの回答者の平均であるおよそ40%のさらに60%となって、これは全体の約24%となります。これは有権者人口で言えば4000万人クラスに達するし、黒人全体をはるかに凌ぐ規模となります。 逆に一方では、単に保守化する政治・社会情勢に乗っかって原理主義が脚光を浴びただけ、という結論を出した調査も複数あるようです。 最初に帰りますが、やはり原理主義者をどのように定義するかで結果は大きく異なるはずです。
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