- ベストアンサー
水中での推進力の増減(加減速)と効率について
- 水中での推進力の増減(加減速)と効率について調べています。
- 水中での移動において、速度を一定に保つことが効率的である理由を教えてください。
- 水中移動における効率向上の要因について、素人でも理解できる文献やサイトの紹介もお願いします。
- みんなの回答 (1)
- 専門家の回答
質問者が選んだベストアンサー
- ベストアンサー
これは難しい問題だと思っています。もちろん、私が知らないだけで、知っている人には簡単かもしれません(船舶工学辺りに詳しい人とかかもです)。 ヒト限定で申し上げておくと、オリンピックを含めた競泳競技で、ずっと水中で泳ぐことが禁止されています。 ルール上の変遷では、平泳ぎが特に激しかったのですが、実は平泳ぎでは、できるだけプール底近くの水中で泳ぎ続ける方が速いのです。 これは背泳でもそうで、水中でドルフィンキック(バタフライのように両脚を揃えて水を蹴る)で進むと、水上で腕も使うより速いのです。 もちろん、呼吸できないので、100メートルでもメリットデメリットを考える必要はありますが、息さえ続けば水中が有利です。 これは、水上では波を立ててしまうからです。波を立てるということは、その波のエネルギーを与えているということになります。 これが、競泳記録に影響するほど大きいわけです。背泳で、水上では水中で有効なドルフィンキックを使わないのは、立てる波が大きくなり、ロスが大きいのです。 動力船ですと、スクリュー以前には、船の両側に大きな水車のようなものを回す方式がありました。これが廃れたのは、やはり波にエネルギーを奪われ、水中であまり波にエネルギーを奪われないスクリューより効率が悪かったのだろうと思います。 水中だけですと、乱流が無いと仮定すると(あると考えると実験するしかない程複雑)、速度が大きいほど抵抗が高いことになります。 ある距離を行くとして、推進力と距離の積が必要なエネルギーになります(本当はそれ定積分になるわけですが)。 これが速度に正比例(粘性抵抗)ですと、つまり1乗ですが、定性的に見て、速度が2倍なら、所要時間が半分で、速度を保つ力は2倍であることから、速度によらず同じであることになります。 しかし、速度の2乗に比例(慣性抵抗)ですと、1乗より大きくなります。2乗は、最初こそ1乗より小さいわけですが(0<x<1なら、x>x^2)、そこまでの低速度は事実上考えないでしょうし、そこまで低速度なら正比例(粘性抵抗)の範囲でしょう。 定量的には、速度変化を仮定して定積分する必要がありますが、定性的には水中では速いほど、同じ距離を行くのに必要なエネルギーは大きくなるということはできるかと思います。
お礼
水泳での具体的な例、ありがとうございます。ヒトが泳ぐっていうのは、いろいろあるんですね。 参考になりました、ありがとうございます。