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統計力学について
統計力学は物質をミクロな視点からではなく、マクロ的視点で考察するためのものですが、量子統計力学では量子という「ミクロ」なものに再び注目していて、違和感があります。どなたか、この違和感をなくす回答をお願いします。
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Wikiの「統計力学」の書き出しです。 <統計力学(とうけいりきがく、英語:statistical mechanics)とは、系の微視的な 物理法則を基に、巨視的な性質を導き出すための学問であり、・・> 言い換えると、「ある物理系を構成するミクロな粒子の運動法則を基に、統計的な手法により マクロな熱力学的な性質を導き出すための学問である。」ということです。ミクロな粒子の 運動を記述するために導入したモデルや計算法が正しいかは、マクロな比熱等の熱力学量に 付いての実験との対比から判断されます。 量子統計力学との関連に付いてはWikiでは次の様に説明されています。 <・・・このエントロピーを熱力学的エントロピーに完全に一致させるには微視的状態を 量子力学によって記述する必要がある。その場合の統計力学を量子統計力学といい、 量子統計力学の古典的極限として古典統計力学が正確に構築される。> これを補足すると、「微視的な状態数と巨視的な熱力学的量であるエントロピーを正確に 関連付けるためには、ミクロな粒子の振る舞いを量子力学に従うとして統計的に記述 しなければならない。これを量子統計力学といい、その古典的極限として古典統計力学が 構築される。」と言えます。 言い換えると、粒子の振る舞いを量子力学的に取扱う必要があるか、古典力学的な粒子として 取扱えるかで「量子統計力学」または「古典統計力学」に分けられます(「古典」は付けないが通例)。 ミクロな点に注目してモデルを構築し計算を進める点では両者とも同じです。
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詳しい回答ありがとうございました。参考になりました。