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ゼオライトとセシウムの親和性
ゼオライトの結晶構造は典型的な例では酸化珪素中のアルミニウム原子が+3価のため珪素の+4価に対して-1価の負の電荷をもつのと同じ状態になり、そこに+1価のセシウムが吸着しやすいという説明をいろんなところで見ました。 このようなことで放射性セシウムがゼオライトに吸着しているとすれば、放射性セシウムと安定セシウム間でゼオライトへの分配係数の差は殆どないと考えられます。 したがって、放射性セシウムは通常の化学操作で扱う量のセシウムよりもはるかに微量なので、化学操作で扱う濃度の安定セシウム溶液中で攪拌すればゼオライトに吸着した放射性セシウムはほぼ100%が安定セシウムに置換されるはずです。 実際そんな簡単な方法で土壌の放射性セシウムを回収したという報告は聞きません。なぜ、ゼオライトに吸着した放射性セシウムは安定セシウム溶液中で安定セシウムに置換されないのでしょうか。
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- indoken2
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その通りです。 ゼオライトへの吸着は交換性がありますので、 他の陽イオンで脱着します。 バーミキュライトやイライトなど、 土壌中に存在する別の粘土鉱物では、 フレイド・エッジにセシウムを特異吸着するので、 他の陽イオンで簡単に回収することはできません。
- reflector
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参考 >安定セシウム溶液中で攪拌すればゼオライトに吸着した放射性セシウムはほぼ100%が安定セシウムに置換される この文節で、「放射性セシウムはほぼ100%が安定セシウムに置換」がヒント。 不安定→安定 前回の質問の中で雨どいにセシウムが多く蓄積するのかは、雨どいの多くが塩化ビニール製だから溜まり易い、しかも塩化ビニールはマイナス電荷が帯電しやすい。 >ゼオライトに吸着した放射性セシウムは安定セシウム溶液中で安定セシウムに置換されない つまり、不安定な物質を安定させるのにどのようにすれば良いのかを考えれば答えが解ると思ふ。
お礼
含みをもたせた回答ですが、ちょっと違う方向で考えを進めていますのでここで一旦打ち止めとします。ご回答有難うございました。
>安定セシウム溶液中で攪拌すればゼオライトに吸着した放射性セシウムはほぼ100%が安定セシウムに置換される その通りです。 >ゼオライトに吸着した放射性セシウムは安定セシウム溶液中で安定セシウムに置換されない だからちゃんと置換されます。 別にセシウムで無くてもナトリウムでもカリウムでも良いのです。 でも、土壌中のゼオライト量は莫大なので、もしそれを食塩で洗うとしたら日本は塩害で不毛の地になってしまいます。 塩化カリウムなら塩害は無いでしょうが(文字面では矛盾していますが)そんな高価な処理には国家予算の何分の一かを使う必要があるし、抽出された高希釈放射性セシウムを選択的に回収するのにまたべらぼうなお金が掛かります。だから誰も出来ないのです。
お礼
水道水で洗い粘土をこしとるだけで96%の放射性セシウムを回収したという報告をみつけました。ちょっと違う方向で考えてみる予定です。ご回答有難うございました。
補足
予算面でだけではなく、実際の土壌では実験室の結果とはすこしちがう結果がでているのではないですか。
お礼
ここでいうセシウムというのは「死の灰」に含まれるセシウムとは限定してないし、実際の土壌とセシウムという関係だともいってないので、単純に「ゼオライトとセシウム」ならば吸着理論は成り立つのでしょう。 フレイド・エッジによる不可逆化の理論は現時点では仮説にしか過ぎず、すこし離れた立場からみるとかなり暴走気味に見えます。