前回の回答者です。
「y=基本解*u(uはxの関数)」の「基本解」は、正確には「基本解の1つ」と書いておくべきでした。教科書などと照らし合わせて、気づいておられたかもしれませんが、気づかず、Cを付けたまま計算したことで、悩んだり、計算ミスの元になってとしたら、申し訳ありませんでした。
基本解の「1つ」とは、Cがあると面倒なので、適当な値を入れたもの、のことです。
この問題では基本解が、本の表現では、C/(x*e^x)、前回示した奴では、C*e^(-x)/x なので(さすがにこれが同じものなのは大丈夫ですよね)、C=0だけは困りますが…
積分定数がなくなりますが、uを求める微分方程式で出てくるので、問題ありません。
なので、y = u*e^(-x)/x とおいてみます、
y' = u'*e^(-x)/x + u{-e^(-x)/x - e^(-x)/x^2} だから、
xy' = u'*e^(-x) - u*e^(-x)*(1 + 1/x)、xy = u*e^(-x) なので、
e^x = xy' + (1+x)y = u'*e^(-x) - u*e^(-x)*(1+x)/x + (1+x)*e^(-x)/x = u'*e^(-x)、
よって、u' = e^(2x)、これはこのまま積分すればいい微分方程式なので、
u = (1/2)e^(2x) + C、
よって、y = {(1/2)e^(2x) + C}*e^(-x)/x = e^x/(2x) + C*e^(-x)/x、
と、解答通りの「一般解」が出てきます。
違うものが出てきたとしたら、過程もあった方がいいのですが、
とりあえず、どんな答が出たのか、質問に書いてくださると、
ミスがあれば、指摘できますし、場合によっては、実は同じに
見えないが、それも答、という場合もあって、模範解答と形が
違うというだけで、悩みこむことが少なくない、そういうときに
実は同じだから、大丈夫だよ、という回答になることも、相当、
高い確率であるからです。
特殊解というのは、何か、1つ求まればいいので、例えば、
「一般解」にC=1を代入した、e^x/(2x) + e^(-x)/x という奴が、
何らかの方法で、たまたま、見つかってしまったとしたら、
「一般解」を、e^x/(2x) + e^(-x)/x + C*e^(-x)/x としても、
全く問題ありません。ただ、この場合は、後の2項をまとめて、
出てきた係数(C+1)を、Cに置き直すのが、普通の方法ですが、
どうかすると、こういう加減で、パッと見、同じにみえない解が
でてきたように見えることがあります。
色々な微分方程式を解くようになると、ちょっとした解き方の違い、
表現方法の違いなどで、パッと見どころか、全然違う形に見えて、
仮に同じだと解っていても、それを見える形にするのが、大変な
場合すらあります。
なので、模範解答は、頼りにできますが、比べて、明らかに自分が
間違っている場合以外は、念のため、元の微分方程式に代入してみる、
ちゃんと当てはまって、計算ミスもなければ、それも立派な解
(任意定数の個数が違うときなんかはそれじゃダメですが^^)、
それに、大学の教科書の練習問題の解答って、高校の教科書や
参考書に比べると、チェックの目が行き届いてないので、
結構、ミスやミスプリがあったりすることも。なので、
代入チェックは、毎回でなくても、折に触れて、やっておいた方が…。
(正誤表がはさんであるのに、気づかないまま紛失して、それで
オタオタしている学生さんもよくいますから^^)