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染料について
1.繊維によって色の着き方(染料性)が異なるのはなぜですか? 2.酢酸を入れて羊毛を染色すると濃く染色されるのはなぜですか?
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繊維を染料で染めるには、染料が繊維の表面に付着させた だけでは、水洗などですぐ落ちてしまいます。 染料が繊維の表面に着き、さらに繊維内部に浸透して、そこで 固着せねばなりません。 固着には 1、染料分子と繊維分子が結合する。 反応のような強いもの と水素結合のような弱いもの。 2、双方の間の分子間力(ファンデアワールス力)による。 繊維内部に浸透するには、染料と繊維の親和性が高い必要が あります。 親和性というよくわからぬ様なものには、化学だけでなく物理が からんでいます。 繊維の結晶化度が高いと大きな染料分子は入りにくいので、 小さい分子の染料の方がよく染まります。 分子間力で染まる場合は、小さい分子の染料は力が弱いので、 落ちやすく不適当です。 親水性の繊維には親水性(水溶性)のよい染料、疎水性繊維 には疎水性染料がよく、繊維の「有機性/無機性」のバランス に近い染料が親和性が高いのです。 専門的に成り過ぎましたが、対象繊維によって適当な染料が 異なることは理解できましたか。 羊毛を染める染料で普通のものは酸性染料と呼ばれるもので 水溶性にするためのスルホン酸基ーSO3H を持っています。 これが羊毛を構成するアミノ酸の遊離アミノ基と結合して染着 します。 アルカリ性ではスルホン酸がスルホン酸塩になり結合しません。 遊離スルホン酸にする必要があります。 染浴は中性より酸性がよく染まるわけです。 硫酸添加でも染まりますが羊毛を痛めます。 羊毛を痛めない弱酸性の酢酸添加が常用されています。
お礼
とても分かりやすい回答ありがとうございます。 工業高校なので実習がたびたびあるのでまた、質問するかもしれませんがその時はよろしくお願いします!!